そんなわけで,急遽大和路線で大阪に向かうことになった。昔はこのようにたまーに古本市にでかけることがあった。京都ならば,京都古書研究会が,下鴨神社境内や,京みやこメッセや,百万遍知恩寺などで春秋に大規模な古本市を開いている。大阪では,大阪古書研究会が,天神橋の大阪天満宮の境内で開催している。
四天王寺の主催者は関西古書研究会だ。以前,大阪環状線の大正駅だったか芦原橋の前の広場の古本市にも一度行ったがあれは何だったのだろう。他には,神戸の三ノ宮や,東京の神田でも古書祭り的な催しがあった。そもそも大学時代には,頻繁に大阪の梅田や日本橋近辺をうろついていたし,定期的に東京の神田古本街巡りをしていたのだ。
さて,久々の古本市だが,寄る年波には勝てず,小一時間ほどで根をあげてしまった。昔に比べて,それほど本の傾向や量が変わっているわけではない。こちらのアンテナが古くなっているからかもしれない。岩波文庫や講談社学術文庫などがかなりまとまっているのが目に付いた。岩波の古典文学大系も沢山積まれていた。あと,レコードやDVDやCDなども。理系の本は相変わらず見当たらないないが,とくに生物・地学系以外は絶滅状態だった。
値段は,100円均一だとか,1冊200円3冊500円などと定型化している。本はネットで買うようになり,書店も古書店も数は減っている。最近は古本もほとんど新刊と区別せずにアマゾンに頼っている。それでも,見当たらない本は,古本市でと思うこともある。ところが,いかんせんSN比が悪すぎて,情報発見にものすごくエネルギーを使うため,老人には厳しい話になってくる。
写真:四天王寺境内の古本市の白いテント(撮影:2024.4.28)
図:本部で配布される案内図
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