OCW(Open Course Ware):大学や大学院などの高等教育機関で正規に提供された教材を,インターネット上に無償で公開する活動MOOC (Massive Open Online Course):インターネットにアクセスできれば誰でも無償もしくは安価に利用できるオンライン講義OE(Open Education):世界中のすべての人が質の高い教育経験と資源にアクセスできるようにすることで,人類の発展に貢献しようとする教育ムーブメントOER(Open Education Resource):教材の作成者が利用者に対し,その教材の修正や改変の許可を与えてる学習資料,クリエイティブ・コモンズ・ライセンスなどにより著作権の一部もしくは全てを放棄することで,他の人々は自由にアクセス・再利用・翻訳・修正できる。
芥川龍之介が「蜘蛛の糸」を発表して百年。高二の秋の文化祭,クラスの仮装行列のテーマが 蜘蛛の糸だった。お釈迦様の極楽タワーの竹を近所から切り出し,地獄の焔と煙の絵を描いた。犍陀多に続いて蜘蛛の糸(登山部の赤いザイル)に群がる地獄の亡者だったころ。
2023年1月30日月曜日
京大OCW
2021年11月24日水曜日
天狗刺し
NHKの新人落語大賞はNHK新人演芸大賞から派生している。今年は奇数年なので,大阪のNHKホールで開催された。東西107名の参加者から勝ち抜いた6名のファイナリストの中に,笑福亭松鶴(六代目)の弟子の笑福亭松喬(六代目)の弟子の笑福亭生喬の弟子の笑福亭生寿が出るというので珍しく落語の録画を見ていた。
抽選で最後になった,桂米朝(三代目)の弟子の桂米二の弟子の桂二葉が「天狗刺し」で大賞を獲得した。5名の審査員の評価は納得のいくもので,二葉は全員から満点の10点を得て,女性初の大賞となった。なお,笑福亭生寿は第2位の得点だった。
主人公が,新しい商売としててんすき屋(天狗のすき焼き屋)を始めるといって,材料の天狗を捕獲する(刺す)ために鞍馬山へ行く。奥の院の坊さんを天狗と間違えて捕まえた主人公は,京都の町に下りてくる。
さて,米朝の話では次のような下げになる。向うから大きな青竹を10本ばかり担いで来る奴がある。男はもう真似する奴が現れて天狗を捕まえに行くとのかと思い,商売仇を呼び止める。男「お前も鞍馬の天狗さしか」竹を持った男「いやあ、わしは五条の念仏ざしじゃ」
念仏尺(ねんぶつざし)とは,「近江の伊吹山から念仏塔婆が掘り出され,それに精確な尺度が刻んであったので,これを模して念仏尺と名づけた」あるいは「西本願寺大谷本廟のあたりで採れる竹を使っていたことから「念仏」の名称になったという。精密、精巧であったため、緒方洪庵もメートル法を尺貫法に換算する際、基準として用いた」という竹の物差しのことだ。しかし,今では誰も知らないので,これでは落ちない。そこで,二葉は,坊主の衣と天ぷらの衣をかけた下げにうまくアレンジしていた。
2021年7月18日日曜日
女紅場
法事で京都の街を歩いていたら,丸太町の鴨川縁に女紅場(にょこうば)の碑があった。京都府立第一高女がなんとかとあったので,調べてみた。
女紅場とよばれた女子の教育機関にはいくつかの類型があるようだが,この京都の女紅場は1872年に設置された日本最初の公立の女学校であり,後の京都府立第一高等女学校の前身だった。現在は京都府立鴨沂高等学校である。
大阪でこれに対応するのが,1874年に堺県に設置された女紅場であり,後の大阪府立泉陽高等学校だ。ここは大阪で2番めに古い高等女学校となった。なお,大阪で最も古い女学校というのは,1882年に設置された府立大阪師範学校の附属裁縫場を起源として大阪府女学校となった,現在の大阪府立大手前高等学校である。
2020年9月23日水曜日
同志社大学京田辺キャンパス(1)
同志社大学の京田辺キャンパスを訪れるのは初めて。近鉄京都線の興戸駅から歩くのだが,行きは道を間違えたため北から大きく回って正門に至った。台風12号が接近していたので雨になったらどうしようと心配していたけれど,秋晴れの遠足日和だった。
京田辺キャンパスは79万㎡なので大阪教育大学の柏原キャンパス67万㎡の1.2倍程度だけれど,建物や芝生などの配置のせいで広々と感じられる。まだ授業が始まっていないので学生さんはまばらだった。図書館のオープンスペースなども利用禁止になっていたが,秋学期からは対面授業も再開されるようだ。
大阪教育大学ではmoodleの利用支援員をしているのだけれど,同志社大学のe-classは勝手が違うので今日は立場が逆転して利用支援をしてもらうために情報メディアセンターを訪問したのだった。ていねいに教えていただいたので30分でほぼ問題は解決した。moodleとe-class一長一短である。
2020年3月4日水曜日
あぶり餅
疫病対策に大仏を建立したり,祇園祭を始めたり,あぶり餅を普及させたりと,奈良や京都では昔から工夫をこらし,その成果が観光資源として現在まで続いている。疫病の社会に対するインパクトはこれほどまでに大きい。このたびの新型コロナ疫でも後世に残るような文化資産につながる対策を考案する必要があるのではないかいな。
写真:あぶり餅の一和(2020年3月3日撮影)
2020年1月19日日曜日
科学者の墓
[1]科学者の墓(世界恩人巡礼大写真館)
[2]物理学者の墓を訪ねる(山口栄一)
[3]科学者の魂を探して(日経xTECH)
自由な研究風土が開いた物理学大国への道
日本の物理学と技術イノベーションのルーツ
[4]ウエストミンスター寺院(ロンドン)
[5]パンテオン(パリ)
[6]ヴァルハラ神殿
[7]ガリレオの墓(全優石)
[8]ドイツの切手に現れた技術者科学者たち(関東化学)
(2)グーテンベルグ
(3)コペルニクス
(5)ケプラー
(6)ゲーリケ
(8)ライプニッツ
(9)オイラー
(10)カント
(14)ガウス
(21)フラウンホーへル
(22)キルヒホッフ
(24)ヘルムホルツ
(25)レントゲン
(26)ツァイス・アッベ・ショット
(29)ハーン
(31)プランク
(34)アインシュタイン
2019年12月16日月曜日
福田美術館
江戸時代の京都画壇などを中心に1500点の作品を所蔵しているコンパクトな建物で,2つのギャラリー,1つのオープンギャラリー,カフェなどで構成されている。カフェからは庭園ごしに桂川と渡月橋を見晴らすことができる最高のロケーションである。隣の渡月橋に近い側に星野リゾートの外国人富裕層向け超高級ホテルが建設中なのであった。
10月1日から1月13日まで,開館記念福美コレクション展をⅠ期Ⅱ期に分けて開催している。美術館にしては珍しく月曜日でなく火曜日が休館日となっていたので月曜に妻と訪れた。目玉の若冲の「群鶏図押絵貼屏風」もよかったが,木島桜谷(このしまおうこく)の「駅路之春」もやさしく,北斎の天狗や天文学者もおもしろかった。そういえば,木島桜谷はNHKの日曜美術館で「寒月」が取り上げられていたのを見たことがあった。橋本関雪の「後醍醐帝」は残念ながら第Ⅰ期の展示のみだったので見ることはできなかった。
2019年3月3日日曜日
旧三井家下鴨別邸
あいにくの雨模様だったが,到着すると順番に十名程度ずつ登ってもらいますとのことだった。二階の待合室で説明を聞いてから,それほど待たずに登ることができた。昔は五山の送り火もすべて一望できたようだが,いまは,左大文字と妙法の一部がみえるにとどまる。南側の木立を整理すれば,鴨川と高野川の合流地点がきれいに見えるはずなのに惜しい。
三井家から広岡家に嫁入りした広岡あさをモデルにした「あさが来た」が2015年度下半期のNHKの朝ドラとして放映され,その縁の品なども展示されていた。この建物が当時の撮影にも登場したそうで,放送当時は表まで行列ができるほどのにぎわいだったそうだ。
二階から急な階段の脇に張った太い組み紐につかまりながら,恐る恐る登っていくと三畳ほどの四方が開けた望楼になる。雨戸が下から引き出す方式が珍しいという説明を受けた。プライバシーの問題があるので,三階の望楼からの撮影は禁止である。
十分ほど説明があって,降りた二階には,伊藤若冲の「樹花鳥獣図屏風」の高精彩複製品(キャノン)が展示されていた。一階にはしゃれたデザインの洗面所や風呂場などがあり,瓢箪池のあり庭園にでて散策したが,そこからは建物の全体が一望できた。
(若冲の樹花鳥獣図屏風に続く)