3年前(2022年)の参議院選挙で,参政党は選挙区45名,比例区5名の計50名の候補者を出して,神谷宗幣の1議席を獲得した。その当時は,幸福実現党,ごぼうの党,日本第一党,新党くにもり,維新政党・新風,ファーストの会など10名-12名の候補者を立てた有象無象の諸派と同じグループの極右カルト政党だった。彼らには大量候補者を立てる資金力があったことだけが他党とは異なっていた(いまみるとごぼうの党の政策のほうがよほどましだった)。
今回の参政党は比例区に10名候補者を出して比例得票数で第3党になってしまった。神谷と併せ参議院議員が15名。選択的夫婦別姓はもう無理だとの声が聞こえてくる。テレビには熱狂な支持者の群れと若年層の肯定的なコメントが溢れていた。まあ,政治的なブームというのはいつもこんなものかも知れない。
比例代表1.自由民主党 1281万票 21.6%2.国民民主党 762万票 12.9%3.参政党 743万票 12.5%4.立憲民主党 740万票 12.5%5.公明党 521万票 8.8%6.日本維新の会 438万票 7.4%7.れいわ新選組 388万票 6.6%8.日本保守党 298万票 5.0%9.日本共産党 286万票 4.8%10.チームみらい 152万票 2.6%11.社会民主党 122万票 2.1%12.NHK党 68万票 1.2%選挙区北海道:[自・立・自]_参:田中義人53(12.8%)青 森:[立]_自・参:加藤勉65(16.7%)岩 手:[立]_自・参:及川泰輔46(18.5%)宮 城:[立]_自・参:ローレンス綾子55(17.9%)秋 田:[無]_自・参:佐藤美和子65(13.1%)山 形:[無]_自・参:佐藤友昭52(12.5%)福 島:[自]_立・参:大山里幸子51(21.5%)茨 城:[自]_参・立:桜井祥子41(24.8%)栃 木:[自]_立・参:大森紀明54(22.1%)群 馬:[自]_参・立:青木ひとみ44(31.5%)埼 玉:[自・国・立・参]_公:大津力53(13.6%)千 葉:[国・立・自]_参:中谷めぐ43(14.3%)東 京:[自・参・国・公・国・共・立]_維:さや43(9.6%)神奈川:[立・国・自・参]_公:初鹿野裕樹48(12.7%)新 潟:[立]_自・参:平井恵里子46(19.0%)長 野:[立]_自・参:竹下博善42(18.4%)山 梨:[国]_自・参:永田己貴55(17.1%)富 山:[国]_自・参:田保智世59(12.5%)石 川:[自]_国・参:牧野緑40(12.5%)福 井:[自]_国・参:千田崇裕39(12.5%)岐 阜:[自]_立・参:瀬尾英志40(23.4%)静 岡:[国]_自・参:松下友樹41(17.2%)愛 知:[国・立・参・自]_公:杉本純子47(14.9%)三 重:[立]_自・参:難波聖子45(24.2%)滋 賀:[自]_国・維・参:中田あい46(17.8%)✓京 都:[維・自]_共・参:谷口青人46(12.0%)大 阪:[維・維・参・公]_自:宮出千慧40(12.1%)兵 庫:[無・公・自]_維・参:藤原誠也37(10.3%)奈 良:[自]_国・維・参:黒川洋司53(13.5%)✓和歌山:[無]_自・参:林元政子51(19.8%)鳥取島根:[自]_国・参:倉井克幸42(15.4%)岡 山:[自]_立・参:広森志穂34(24.0%)広 島:[自・立]_参:小石美千代56(21.3%)山 口:[自]_参・国:山崎珠江47(22.5%)徳島高知:[無]_自・参:金城幹泰43(20.4%)香 川:[国]_自・参:小林直美51(14.5%)愛 媛:[無]_自・参:原田慎太郎35(20.4%)福 岡:[自・参・公]_国・立:中田優子35(16.6%)佐 賀:[自]_立・参:下吹越優也32(18.5%)長 崎:[自]_国・参:黒石隆太33(16.9%)熊 本:[自]_立・参:山口誠太郎36(24.6%)大 分:[立]_自・参:野中しんすけ38(20.1%)宮 崎:[立]_自・参:滋井邦晃43(20.0%)鹿児島:[無]_自・参:牧野俊一39(23.8%)沖 縄:[無]_自・参:和田知久65(19.5%)
驚くことに参政党は選挙区で6名も当選している。選挙区の当選者+1-2のリストの内訳は,自(47),参(45),立(24),国(18),公(7),維(7),その他だ。当選者+1-2の範囲から参政党がはみ出た例外は滋賀県と奈良県だけ。図にあるような若年層の動向をみれば,これがそう簡単な一時的ブームといえるのかどうか。
図:かなりショックな年代別の比例投票先(NHKから引用)