2026年1月2日金曜日

α世代と政治




図:α世代と政治のイメージ(Nano Banana Pro による)


Q(koshix):
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。今日,2026年元旦の日本経済新聞朝刊のトップがα世代(α20億人の未来)に関する特集記事でした。自分はポスト団塊世代であり,X世代(1960-1980)以前のニッチな「はざま世代」に当たります。そのため,X世代,Y世代(1981-1995,自分の子どもの世代),Z世代(1996-2009),α世代(2010-2024,自分の孫の世代)のいずれも様のことがよくわかりません。さて,その現在16歳以下で,AIネイティブであるα世代はどんなことを思い,どんな社会をつくっていくのでしょうか。

Q(koshix):
どうもありがとうございました。次に気になったのは,2面の政治に関する記事です,かつての法制審議会で否定された旧姓の通称使用の法制化を選択的夫婦別氏制度に替えて導入し,外国人政策だけでなく日本国国章棄損罪,スパイ防止法,国家情報局の設置,防衛装備品五類型の廃止,防衛費の増額とあいついで保守的な法案を,日本維新の会との政権合意を根拠の一つとして進めようとしている政権が危うくて仕方ありません。大丈夫でしょうか?

Q(koshix):
α世代の一つ上のZ世代は,現在の政権に対する支持率が非常に高いという調査結果が報じられています。Z世代にはα世代と共通する感性はないのでしょうか?

Q(koshix):
自分には,日本維新の会,国民民主党,参政党が,崩れ落ちつつある自民党の完全なる補完勢力として,野党分断と政権へのすりよりやポピュリズム的で不合理な経済政策への誘導など,とても面倒な事態を引き起こしているような気がします。この状況に対して,各世代はどのようなレスポンスをすることが予測できますか?

Q(koshix):
ここまでの一連の対話を,「α世代と政治」というタイトルで,日本の各世代と政治のそれぞれの動向および,各世代の政治への向き合い方を整理して論ずるブログ記事に仕立ててください。デアル調でお願いします。複数の節から成る大掛かりなものではなくても結構ですが,ここまでの私たちの対話のポイントを外さないように,漏れないようにお願いします。


A(ChatGPT+Gemini+Claude+…=7件の回答をChatGPTに2回まとめさせた結果)


α世代と政治
――AIネイティブの沈黙と、国家の輪郭が濃くなる国

2026年元旦の日本経済新聞は、α世代(2010–2024年生)を「α20億人の未来」として前面に置いた。世界で20億人規模、現時点で最大16歳以下。生まれ落ちた瞬間から、スマートフォンと生成AIが「文明の背景音」として鳴っている世代である。

自分はポスト団塊世代に属し、X世代(1960–1980年生)より少し前の「はざま」にいる。だから、X・Y・Z・αのどれもが、輪郭は見えるのに肌ざわりが掴みにくい。だが元旦の紙面をめくっていて、世代理解の困難さよりも先に、別の違和感が立ち上がった。1面に未来世代の話があり、2面に政治の話がある。その二つが、同じ日に同じ紙面に並ぶこと自体が、すでにこの国の分岐を示しているように思えたのである。(注:ChatGPTがそうゆうてるだけ笑)

1.未来が「AIネイティブ」として立ち上がる一方で、国家は「境界」を濃くしている

2面で気になった政治記事の要旨はこうだ。かつて法制審議会で否定されたはずの旧姓の通称使用の法制化が、選択的夫婦別氏制度の代替として浮上し、さらに外国人政策だけでなく、国章棄損罪、スパイ防止法、国家情報局の設置、防衛装備品五類型の廃止、防衛費の増額といった保守色の濃い法案が、政権合意(とくに日本維新の会との合意)を根拠の一つとして一括で前へ進もうとしている、という構図である。

論点は多岐に見える。家族制度、治安、情報、軍事。だが、方向は奇妙なほど揃う。社会の輪郭を「法」と「権限」で濃くすること、境界を引き直すこと、統制の手触りを強めること。思想の純度は必ずしも高くないが、情動の純度は高い。つまり、これは理念体系というより、不確実性への恐怖が政治に刻印された形なのである。

少子化、停滞、戦争と分断、SNSの増幅、そしてAIが社会制度そのものを揺らす速度。未来像が描けない社会は、しばしば「決めること」そのものを安定と取り違える。決める、縛る、罰する、監視する、守る。こうした語彙は、短期的には効く。だが長期には、合意形成の回路を細らせる。政治が「手続きの筋肉」を失っていくとき、制度だけが強くなり、中身の議論が痩せる。これが最も危うい。

2.「補完勢力」の増殖が、責任の所在を空洞化させる

この流れを押し出しているのは誰か。自民党の劣化や崩れが語られるとき、本来なら対抗軸が育ち、健全な政権交代可能性が社会の緊張を受け止めるはずである。ところが現実には、日本維新の会、国民民主党、参政党といった勢力が、結果として「崩れ落ちつつある自民党を補完する」ような配置に見える局面がある。

ここで重要なのは、彼らが意図しているかどうかではない。作用である。野党が分断され、政権へのすり寄りが起き、分かりやすいポピュリズム的経済政策が、財源や長期整合性の問いを置き去りにして拡散する。すると「決定の速度」は上がるが、「説明責任の密度」は下がる。政治は動いているようで、責任だけが霧散する。社会はその霧散を、直感的に嗅ぎ取る。だから政治不信は深くなる。しかし不信が深いほど、人々はまた「短期の確実さ」を求め、さらに強い制度へと吸い寄せられる。この循環が、いまの因果地形の核心にある。

3. Z世代の高支持は「右傾化」ではなく「現状維持の最適化」である

さらに気になるのは、α世代の一つ上のZ世代(1996–2009年生)が、現政権への支持率が高いという調査結果が報じられている点である。ここで短絡して「若者の保守化」「右傾化」と言うと、たいてい議論を誤る。

Z世代は「大きな物語」を信じにくい世代である。変えたら良くなるという見取り図が与えられていない。だから彼らの支持は、積極的支持というより、リスク回避としての消極的選好になりやすい。「他よりマシ」「今は壊さない」。これは思想ではなく、最適化である。政治的情熱がないのではない。むしろ不確実性を前提に生きているから、劇的変化の失敗確率を嫌うのである。

ではZ世代とα世代に共通する感性はあるのか。ある。ただしそれは左右の軸ではない。情報の取り方、時間感覚、判断のスタイルである。短尺の情報、アルゴリズムの推薦、コミュニティの空気。そこで形成されるのは、「理念を深掘りして整合性を詰める」よりも、「いま動くものに乗って損をしない」判断である。この判断の合理性は否定しにくい。問題は、その合理性が、長期の制度設計に弱いことである。

4. α世代は「政治を信じない」のではなく、「政治を全託しない」世代である

ではα世代はどうなるのか。ここで未来予言をしたくはない。だが、世代の“前提OS”が変わることは確実である。α世代にとってAIは道具というより環境であり、正解は固定されず、更新され続ける。彼らは国家や政党を否定するだろうか。たぶん否定しない。だが全託もしない。ここが決定的に違う。

α世代の政治感覚の核は、正義や理念よりも、可逆性・分散性・やり直し可能性に寄ると考えられる。失敗しても戻れる仕組み、局所的に試せる制度、コミュニティ単位で更新できるルール。そうした設計思想の方が、彼らには自然に見える。ゆえに彼らは、既存の「補完勢力ゲーム」に参加しない可能性がある。投票率が下がるかもしれない。しかしそれは無関心ではなく、「別の回路で政治的実践をする」という態度かもしれない。テーマ別参加、ローカル自治、プラットフォームの透明性や規範設計を通じた関与。政治のインターフェースが変わるのである。

5. 最も危ういのは「反対する世代」と「参加しない世代」に割れることだ

ここまでの因果地形を一本に束ねると、最も危ういのはこういう分断である。危機感を持って反対する世代と、そもそも参加しない世代が並立し、間が空洞化する。補完勢力が増えるほど論点は拡散し、誰も全体責任を引き受けなくなる。その結果、強い制度だけが残り、中身の議論が痩せていく。制度は強く見えるが、柔らかさを失う。柔らかさを失った制度は、臨界点で割れる。割れた後に必要になるのは修復だが、修復するための合意形成の筋肉がすでに落ちている。これが最悪のコースである。

6. α世代に渡すべきものは「強い物語」ではなく「長い因果の語り」である

α世代に必要なのは、強いスローガンでも、誰かの正義でもない。社会が何度も誤り、何度も修正してきたという、長い因果の語りである。人間の制度は必ず失敗する。だから失敗しない制度を夢想するのではなく、失敗しても戻れるように設計する。その設計の知恵を、次の世代へ渡す。

それを語れるのは、まだ人間であり、複数の時代を生きた世代である。自分のような「はざま世代」は、その意味で一つの役割を持つ。未来を当てることではない。政治がどこまで壊れにくく設計されているかを問い直し、その問いの仕方を手渡すことだ。

α世代と政治の関係を考えることは、未来占いではない。いまの政治が、短期の恐怖に最適化されていないか、長期の修復可能性を手放していないか、その設計を点検する作業なのである。元旦の紙面は、その問いをこちらに投げてきた。だからこそ、見過ごしてはいけないのである。

2026年1月1日木曜日

年賀状2026

明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。



図:2026年丙午(柚木沙弥郎つきよのおんがくかい」から引用)

丙午といえば,1906年生まれの亡くなった祖母。父の継母である。自分が幼いときにはたいへん可愛がってもらった。「丙午」という言葉がたまに大人の口の端に上ることがあったけれど,子どもの自分にはあまりピンとくることもなく聞き流していた。

実際にその影響を肌で感じたのは1966年の丙午だ。当時の出生数は,1965年が184万人,1966年(丙午)が137万人,1967年が194万人ということで,前後の年に比べて27.5%も減っている。この結果,大学進学の学生層が明らかにシフトしたため,どうも今年の学生の様子は例年と違うということで教員の間でも話題になった。

昨今のSNSではフェイク情報や差別的な情報があっという間に拡散する素地があるのだけれど,超少子化時代の人達には丙午はほとんど響かなかったようだ。

P. S. そうか,八百屋お七好色五人女伊達娘恋緋鹿子)の話が発端だったのか。

2025年12月31日水曜日

(冬休み 5)

55.소셜 미디어 계정이 있으세요?
   Sosyeol midieo gyejeongi isseuseyo?
   ソーシャルメディアのアカウントはお持ちですか。

2025年12月30日火曜日

(冬休み 4)

54.가능한 빨리 다시 전화 드리겠습니다.
   Ganeunghan han ppalri dasi jeonhwa deurigesseumnida.
   できるだけ早く折り返しお電話いたします。

2025年12月29日月曜日

(冬休み 3)

53.자세한 내용을 이메일로 보내주실 있나요?
   Jasehan naeyongeul imeillo bonaejusil su innayo?
   詳しい内容をメールで送っていただけますか。

2025年12月28日日曜日

(冬休み 2)

52.누군가 도와줬을 "감사합니다"라고 말하는 것이 예의바른 행동이에요.
   Nugunga dowajwosseul ttae "gamsahamnida"rago malhaneun geosi yeuibareun haengdong-ieyo.
   誰かが助けてくれたときに「ありがとうございます」と言うのは礼儀正しい行動です。

2025年12月27日土曜日

(冬休み 1)

51.우리는 1 1일에 새해를 축하해요.
   Urineun irwol irire saehaereul chukahaeyo.
   私たちは11日に新年をお祝いします。


2025年12月26日金曜日

マイクロアグレッション

12月3日の兵庫県知事記者会見における斉藤知事の発言が一部で問題になっていた。兵庫県政を正常に戻す会のスタッフが,記者会見を見て気がついたものだ。「障がい者の方が自らつくられるアート」の部分を問題視している。

早速LLMにきいてみる(安直)。これを正確に指摘できたのは,Perplexityだけであった。Geminiに至ってはすべて問題なしということで,ちょっとかなり問題あり案件だ。

A(Perplexity 抜粋):
1.「障がい者の方が自らつくられるアート」に関する記述
「障がい者の方が自らつくられるアートですね、ま、ユニバーサルアートというふうに…」
懸念点:
障がい者“の方が自ら”つくられる」と強調している点には、「障がいがある人が創作できること自体が特別・驚くべきことである」という含意が読み取られかねません。
これは「能力を過小評価した上での称賛(ableist microaggression)」の一種で、意図せず「健常者と比べて劣っている前提」や「特別な努力を要する存在」というニュアンスを生むことがあります。
改善例:
「障がいのあるアーティストの作品によるユニバーサルアート」などと、主体を「障がい」ではなく「アート活動」や「作品」に置く言い換えがより平等な表現です。

Q(koshix):
下記の質問に対する,7つの異なるLLMの回答を与えます。共通点・矛盾点・欠落点をすべて整理し、それらを統合して,より正確でバランスの取れた“合成回答(参考解)”を作ってください。事実やデータと科学や論理などの根拠に基づいた結論を導いてください。もし必要なら、各モデルの長所・短所も明示して構いません。
================================================================
Q(koshix):
以下のやり取りの中で,マイクロアグレッション(注:意図的か否かにかかわらず、政治的文化的に疎外された集団に対する何気ない日常の中で行われる言動に現れる偏見や差別に基づく見下し侮辱否定的な態度のことの観点から問題になる点がもしあれば指摘してください。

読売新聞記者
ありがとうございます。それから発表外で何点、項目外で何点か伺います。えっと、まず、昨日の県議会の方に、(知事:うん。)えっとー、来年度新しく開校する特別支援学校(知事:うん。)ですね、えっと、こちらを設置するための条例案が提出されました。えっと、特別支援学校の現状について、えー、今どのような問題意識があるのかというのと、えー、新しくできる、加古川清流特別支援学校をどのような学校にしていきたいかという意気込みをお願いします。

知事
はい、あのー、昨日の提案理由説明でも説明さしていただきましたが、あのー...
、次の4月から、あー、県立加古川清流特別支援学校を開校します。ま、これは、あのー、東播磨地域において、えー、特別支援学校に在学する生徒・児童が、やっぱり増加してるということで、狭隘化ですね、あの、教室が人数が増えるに伴って狭くなってるという課題が、あの、かつてから問題になってました。ですので、えー、地元の市や町と連携しながらですね、あの、今回の清流特別支援学校をはじめとして、狭隘化対策を、ま、順次やらしていただいてるという状況です。ま、今回は、あのー、加古川市にご協力をいただきまして、えー、平荘小学校の、まあ、あと、校舎をですね、あの、改修さしていただいて、えー、整備さしていただいております。あのー、こういった形で新しく整備するもの、そして、現在使われてるところを拡張するものなどですね、あの、順次、えー、対応をしていくという形で、えー、できるだけ早く狭隘化対策をしっかりやっていきたいというふうに思いますし、えー、それと共に、えー、ま、地域にとっても、えー、賑わいや集まり、交流ができるようなスペースにしていくということが大事だと思いますので、えー...、生徒児童さんが作ったクッキーなどをですね、提供するようなカフェであったりとか、ま、あとは、あのー、ま、私が、かなりちょっと、こう、お願いしてたんですけども、あの、障がい者の方が自らつくられるアートですね、ま、ユニバーサルアートというふうに、この間、あの、阪神の優勝を記念して、片山工房さんが贈呈していただきましたけど、ま、そういった、あの、ユニバーサルアートを展示するスペースも、あの、施設の壁などに、えー、作っていただけるようにしてますので、ま、そういった賑わいであったりとか、あー、障がい者アートの、ま、芸術文化の発信拠点に、えー、この特別支援学校が、一方でなっていくということも目指していきたいというふうには考えてますね。
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(A:ChatGPT,B:Gemini,C:Claude,D:Grok,E:Kimi,F:DeepSeek,G:Perplexityの7回答を添付)


A(ChatGPT-5.1):
以下、ご指定どおり 7つの回答(A〜G)を統合・比較したうえでの“合成評価” を提示します。結論は「悪意なき善意型マイクロアグレッションが複数、構造的に埋め込まれている」という点で A・C・E・F・G が本質的に一致し、Bのみが体系的に過小評価、Dは事実性の弱い“炎上予測”を過剰に付加している、という整理になります。

(中略)

1.評価
B(Gemini)
→ マイクロアグレッション概念を「露骨な侮辱表現」に限定する狭義解釈に留まり、現代障害学・批判的障害研究の水準を反映していない。
D(Grok)
→ 炎上事例の提示はあるが、具体事実の検証不十分・印象論が強い。
A・C・E・F・G
→ 国連障害者権利条約、インクルーシブ教育理論、inspiration porn批判など、学術的水準に最も整合的。

2.結論(統合版)
本件の知事発言および記者質問には、明確な悪意・露骨な差別・侮辱表現は認められない。しかし同時に、現代の障害者権利論・インクルーシブ教育・批判的障害学の基準に照らすと、以下の「善意型・構造的マイクロアグレッション」が複数確認される。

◎構造的に問題となりうる点(確定)
・過剰な丁寧化(「障がい者の方」「生徒児童さん」)による他者化
・特別支援学校を「地域の賑わい装置」として正当化する構図
アートを「障がい者属性」で分類する属性先行評価
・クッキー等の軽作業が象徴的に強調され、就労の多様性が不可視化される点
・教育の主体(学習・発達・進路形成)より、社会への“役立ち”が前面に出ている点
◎これらが「マイクロアグレッション」に該当する理由(理論的根拠)
・国連障害者権利条約 第24条(教育権)
・障害の社会モデル(social model of disability)
・Inspiration Porn 批判(Stella Young)
これらはいずれも、「障害者の価値は“役に立つこと”で測られるべきではない」という原則を共有している。本件発言は、意図せずこの原則と緊張関係を持ってしまっている。

3.総合最終評価
|観点————————————|判定 —————|
|明白な差別         |× 存在しない |
|善意型マイクロアグレッション| ✓ 複数存在  |
|教育権の優先性       |△ 相対的に弱い|
|他者化・感動消費の構造   |△ 潜在的に存在|
|行政としての配慮意図    | ✓ 明確に存在 |

最終的な一文要約(CaT統合要約)
本件発言は差別的意図を伴わない善意の行政説明であるが、現代の障害者権利論の観点からは、「障害のある人々を地域活性化や感動資源として位置づけてしまう構造的マイクロアグレッション」が複数内在しており、表現の再設計が望まれる。


図:Nano Banana Pro によるマイクロアグレッションのイメージ


2025年12月25日木曜日

選択的夫婦別姓制度(5)

選択的夫婦別姓制度(4)からの続き

10〜15年かかるというのはあんまりなので,セカンドオピニオンを求めてみた。もちろんこれは高市が姑息に導入しようとしている旧姓使用の法制化とは本質的に異ったものである。
Q(koshix):
以下の最適解を評価してください。もっと早くできませんか?
(ChatGPTの最適解を添付)

A(Gemini 3):
提示された「実装可能な最適解」は、日本の行政システムや戸籍の実務を熟知した上で書かれた、極めて堅実で「大失敗しないため」のプランです。ITコンサルタントが政府に提案書を出せば、そのまま通りそうなレベルです。

しかし、ご指摘の通り「10〜15年は長すぎる」です。

なぜこんなに時間がかかる設定なのかを分析し、「リスクを許容して期間を劇的に短縮する(3〜5年で完了させる)ためのアプローチ」を提示します。

1.なぜ「10〜15年」もかかる提案になっているのか?(ボトルネック分析)
この提案が時間を食っている最大の要因は、以下の2点に「完璧」を求めているからです。

(1) 「氏」をシステムの主キー(検索キー)から完全に排除しようとしている
現在、多くのシステム(銀行、自治体の古いシステム等)は「カナ氏名+生年月日」などで本人確認や名寄せを行っています。「まずマイナンバーで全システムをリファクタリング(改修)してから、運用を開始する」という手順を踏むと、システム改修だけで5〜8年かかります。

(2) 「世帯単位」の戸籍概念を維持しつつ、ID化しようとしている
戸籍の構造自体を「ID型」に変えるのは巨大プロジェクトです。これを待っていると法改正が施行できません。

2.もっと早く(3〜5年で)実現するための「高速化プラン」

システムを完璧に直してから制度を始めるのではなく、「現行システムをごまかしながら使い、法的に有効性を保証する」アプローチをとれば、劇的に短縮可能です。

これを「法的エイリアス(別名)先行型」と呼びます。

(1) 「通称使用」を「法的な本名」と定義し直す(Year 1)
システム改修を待たず、民法と戸籍法だけ先に変えます。
ハック: 戸籍上の「氏」は変えず、身分証明書(マイナンバーカード等)の「旧姓併記」欄などを、「法的効力において本名と完全に同等とする」という一条を法律に加えます。
効果: 銀行や企業は、システム改修(カラムの追加等)を待つ必要がありません。「氏名欄」にその人が名乗りたい方の姓を入力すれば、それが法的に有効な契約となるため、今のシステムのまま運用開始できます。

(2) 「マイナンバーAPI」による本人確認の外部化(Year 1-2)
各企業が自社システムを改修するのを待つのではなく、国が「氏名変換API」を提供します。
仕組み: 銀行等の窓口で、「戸籍姓」と「使用姓(旧姓)」が食い違っていても、マイナンバーカードをカードリーダーにかざせば、国(J-LIS)のサーバーが「これは同一人物の有効な氏名です」と True を返すAPIを用意します。
効果: 民間企業は「自社のDB構造」を変えずに、フロント(窓口アプリ)にAPIを噛ませるだけで対応完了となります。

(3) 戸籍の「家族ID」は仮想化する(Year 2-3)
戸籍の構造変更(一戸籍一氏の原則撤廃)は時間がかかるので、裏側でやります。
ハック: 表面上は「夫婦別々の戸籍(単独戸籍)」を作ってしまいます(これは現行法でも可能です)。 その上で、システム内部でだけ「この単独戸籍Aと単独戸籍Bは夫婦である」というリンク情報(仮想の家族ID)を持たせます。
効果: 「同じ戸籍に入っていないと家族じゃない気がする」という情緒的な問題は残りますが、住民票の発行や税金の計算などの「実務」は、このリンク情報だけで即座に対応可能です。

3.高速化プランによるタイムライン(最短コース)
フェーズ 期間 アクション(高速版) ユーザー体験
(1) Ph.1 法的突破 1年目
・法改正成立
・「旧姓」も「契約・登記可能な正式名」と定義
・マイナンバーカードへの旧姓併記義務化
法律上、どちらの姓を使ってもOKになる。
システム上は「通称」扱いのままだが、契約は有効。

(2) Ph.2 API連携 2年目
・国が「氏名検証API」を公開
・銀行、クレカ会社はAPI導入だけで対応完了
・新規婚姻者は「最初から別姓」選択可に
銀行窓口で「どちらの姓にしますか?」と聞かれ、選んだ方で口座を作れる。
裏側のDBは古いままかもしれないがユーザーには見えない。

(3) Ph.3 追いつき 3〜5年
・行政システムのリプレース(順次)
・古い「名寄せ」ロジックの廃止
・マイグレーション完了
完全に社会定着。
特別な手続きなしで、当たり前に別姓が使える。

4.高速化のリスクと評価
「ChatGPT-5.1」の案(15年プラン)と、この「高速化案(5年プラン)」の違いは、「システム的な綺麗さ」を優先するか、「ユーザーの権利実現」を優先するかです。

高速化案のデメリット(リスク)
(1) 現場の混乱: システムの裏側と表側で名前が違うケースが発生するため、窓口担当者が混乱するリスクがあります(「画面では田中ですが、手元の書類は佐藤ですね? OKです」という運用など)。
(2) 名寄せミス: 旧姓と新姓が混在する過渡期に、同一人物のデータが分散する(借金や納税の管理漏れ)リスクが若干高まります。これはマイナンバーの徹底活用でカバーが必要です。

5.結論
提示された「最適解」は行政側の都合を配慮しすぎています。「まず法的な効力を与えて(Year 1)、システム整合性はAPIで辻褄を合わせ(Year 2)、完全なDB改修は後追いでやる(Year 3-5)」というアジャイルな手法をとれば、5年以内の完全移行は十分に可能です。

これは技術の問題ではなく、「過渡期の多少の混乱を行政が許容できるか(泥をかぶれるか)」という政治的決断の問題になります。


2025年12月24日水曜日

選択的夫婦別氏制度(4)


前回,ChatGPTは日本の選択的夫婦別姓制度への反対論の中の「感情論や伝統論」ではない「合理的反対論」とおぼしきものを提示してきた。さらに「“実装可能な最適解”の設計図まで具体化できます。」とのことなのでさっそくお願いする。

Q(koshix):
実装可能な最適解の設計図を下さい。

A(ChatGPT-5.1):
ここで言う「最適解」は、
・人権(氏名・アイデンティティの自由)を最大限尊重しつつ
・行政コストと現場の混乱を最小化し
・子どもや弱者へのしわ寄せを抑える
という意味での「現実的にベストに近い案」というイメージで書きます。

0.全体コンセプト
三つの役割を分離する、というのが軸です。
(1) ID(個人識別キー)
・主役:マイナンバー
・補助:生年月日等
(2) 系譜・親族関係の台帳
・主役:戸籍
・氏はここでは「ラベル」に格下げ
(3) 社会生活上の表示名(氏名)
・主役:複数の「氏」候補(旧姓・婚姻姓など)+名
・用途ごとに「どの表示名を使うか」を選択可能
要するに、
> 「氏をIDのキーから外して、“表示属性”にしていく」
という方向にじわじわ移行する設計図です。

1.法制度改正パッケージ(最小限で効く組み合わせ)
(1) 民法(夫婦の氏に関する規定)の改正
現行:「夫婦は婚姻の際に同じ氏を定める」
→ 改正案:
a. 夫婦は
・どちらかの氏
・各自が婚姻前の氏
を選択できる(いわゆる「選択的別姓」)。
b. 子の氏については
・出生時に父母がどちらか一方の氏を原則として選択(兄弟姉妹で統一が原則)
・特別な事情がある場合のみ、家庭裁判所の許可で兄弟間異なる氏も可
ここで「子どもの氏の原則統一」を入れておくと、学校・医療・行政がだいぶ楽になります。

(2) 戸籍法(戸籍の構造)の改正
a 戸籍の基本単位を
・「一戸籍=一氏」から
・「一戸籍=一親族ユニット(家族ID)」に変更
b 新たに**「戸籍家族ID」**を導入
・例:F-2025-000123 のような固定ID
・同じ家族IDの戸籍構成員は、氏が違っても「同一戸籍家族」と判定できる。
c 戸籍上の各人に
・「現在の氏」
・「婚姻前の氏」
・「過去に用いた氏(履歴)」
のフィールドを持たせる(履歴管理)。
→ これで、「氏が違っても家族である」ことを戸籍上きちんと表現できます。

(3) 住民基本台帳法・マイナンバー関係の整合
a 住民票の「氏」は
・「現在使用している主たる氏(標準表示名)」を表示
・ただし裏側のデータベースには複数の氏フィールドを保持
b マイナンバーは
・氏に関係なく**不変の個人ID**
・すべての行政システムは「まずマイナンバーで紐づけ、氏は表示の問題」にする方向へ。

2.システム設計の“中身”のイメージ
(1) 行政コアDBのスキーマ(ざっくり)
1レコード(1人)につき、主要フィールドはこんな感じにします:
・person_id(=マイナンバー)
・family_id(=戸籍家族ID)
・given_name(名)
・legal_surname_primary(主たる氏)
・legal_surname_secondary(副氏:旧姓など)
・surname_history[](過去の氏の配列)
・display_name_profiles[]
例:
・プロファイル1:公的文書用(legal_surname_primary + given_name)
・プロファイル2:旧姓職業用(legal_surname_secondary + given_name)
各サブシステム(税・年金・保険・教育など)は:
・内部では person_id で一意に管理
・画面・帳票出力のときだけ「どの display_name_profile を標準にするか」をポリシーで決める
という構造にしておくと、氏が変わってもIDは揺れないので事故が減ります。

3.段階的導入シナリオ(10〜15年スパン)
(1) フェーズ1(〜3年):法改正+新規婚姻からの先行導入
a 民法・戸籍法・住基法の改正成立。
b 新規に婚姻するカップルから
・選択的別姓を利用可能に
・旧姓の職業利用を全面的に「法定通称」として明文化。
c 行政の基幹システム(戸籍・住基)のスキーマだけ先に拡張し、
・実際のUIはまだ「従来通り」でもよい(裏側からじわじわ多氏対応に)。
・この段階では既存夫婦は原則そのまま。
「新規から始めて、世代交代とともに徐々に別姓世帯が増える」設計にすると、移行ショックが小さいです。

(2) フェーズ2(〜8年):行政システム全体の刷新
a 国税・年金・健康保険・学校・警察・裁判所の各システムで
・person_id(マイナンバー)を主キーにするリファクタリングを実施。
・氏をキーにしている古いロジックを順次撤去。
b 災害対応・避難所名簿・医療現場の本人確認について
・「マイナンバー+顔写真+家族ID」を組み合わせた運用ガイドラインを整備。
c 学校について
・名簿上は「氏名+家族IDマーク」
・兄弟姉妹は原則同じ氏、例外は学校の配慮義務を明文化。
ここで 行政内部はほぼ“個人ID国家”に近い状態になります。

(3) フェーズ3(〜15年):民間システムの移行完了
a 銀行・証券・保険・クレジットカードなどに対し
・氏変更+別姓対応のガイドラインと移行期限を提示。
・中小企業向けにクラウド人事・給与ソフトの標準パッケージを無償〜低額提供。
b パスポート・運転免許証などの公的IDカードで
・「主たる氏」+「旧姓(括弧書き)」併記を標準に。
c 15年程度かけて、「氏変更に伴う実務トラブル」が徐々に減っていく状態を目指す。

4.子ども・弱者への配慮設計
・子どもの氏は原則「兄弟姉妹で統一」。
・例外(虐待・DV・離婚など)の場合には
 家裁・児相の判断で、子ども側の安全を最優先に変更可。
学校・医療現場では
・氏名だけで家族関係を判断せず
・「家族ID・保護者情報」ベースで管理する運用に切り替え。
これにより、
・「親子別姓=いじめ」という単純構図ではなく
・「どんな氏でも、学校・医療・福祉がちゃんと対応できる体制」
を制度と運用で保証します。

5.コストと混乱を抑える工夫
(1) ビッグバン方式はやらない。
・「YYYY年X月から一斉に全システム切り替え」は地獄なので避ける。
(2) すでに老朽化している基幹システムの更新タイミングに合わせて
・「どうせ作り直すなら、多氏対応スキーマで」という方針で順次更新。
(3) 民間向けには
・中小企業向けの標準クラウドソフトを国主導で整備し、
・そこに載りさえすれば別姓対応できるようにしておく。
要は、
> 「別姓対応のためだけに何兆円もドカンと新規投資する」のではなく、
> 「どうせ必要な更新のついでに“個人ID前提+多氏対応”に寄せていく」
という発想にすると、費用対効果が良くなります。

6.この設計案のポイント(メリット・デメリット)
(1) メリット
・氏をIDキーから外すので、
・以後の氏変更トラブルが激減
・別姓導入後も運用事故を最小限にできる
・子どもの氏は原則統一+例外は家裁判断で、
 現場の混乱と子どもへのしわ寄せを防ぎやすい
・導入は新規婚姻から始めるので、
 「一夜で社会が変わる」ショックがない
(2) 正直に言う部分
・マイナンバー前提社会をかなり推し進めることになる(プライバシー懸念はセットで議論が必要)
・完了まで10〜15年スパンの長期プロジェクトになる
・「戸籍の意味」を、これまでの感覚からかなり組み替えることになる(政治的には重い)

7.まとめ
この設計図は、ざっくり言えば:
> 1. 氏を「家族のキー」から「個人の表示属性」に降格させる
> 2. 本当のキーはマイナンバー+家族IDにする
> 3. 新規婚姻から静かに始め、15年くらいかけて日本社会を“個人ID前提”にシフトさせる
という筋道です。

(以下略)
なるほどね。しかし,どうみても10〜15年は長すぎだと思う。行政機関も国会議員もこのくらいのリサーチはしているはずだろうけれど・・・。

2025年12月23日火曜日

選択的夫婦別氏制度(3)

選択的夫婦別氏制度(2)からの続き

高市は維新と組んで選択的夫婦別氏制度に替えて旧姓使用の法制化に向かった。あの人自身の氏の変更の経緯をみると典型的な「なんだかなぁ〜案件」である。

世間に溢れるネトウヨ的言説は,歴史歪曲の感情論だとラベリングして,まともな選択的夫婦別氏制度反対論などは存在しないものだと思いこんでいた。この自分の考えをChatGPTで補強しようと尋ねたところ,意外な方向に話が展開していった。以下はそのファーストステージの記録である(もちろん以下の内容すべてに自分が同意できているわけではない)。


Q(koshix):
日本における選択的別姓制度への反対派の中で,人権と経済と事実と理性に基づいた合理的な反対意見は存在していますか?

A(ChatGPT-5.1):
はい、日本の選択的夫婦別姓制度への反対論の中にも、「感情論や伝統論」ではなく、①人権、②経済、③事実、④理性(制度設計)に基づいた“合理性を持つ反対意見”は確かに存在します。ただし結論から言うと、それらは多くの場合「全面否定」ではなく、制度設計上の重大な懸念提示という形を取っています。

以下、論点別に、学術・行政実務・法制度の現場で実際に出ている“合理的反対論”だけを整理します。

1.【人権ベース】「子どもの人権」との衝突という論点
(大人の権利 vs 子どもの権利)
反対派の中で最も理性的とされるのがこの立場です。

(1) 論点
選択的別姓が導入されると、
・兄弟姉妹で 姓が異なる可能性
・親子で 姓が異なる可能性
が制度的に常態化する。
日本社会では現在も「姓=家族単位での識別情報」として機能しており、学校,医療,災害時,行政手続,などで「同姓=家族」という前提が実務的に使われている。

(2) 合理的反対の核心
> 成人の「自己決定権(アイデンティティ権)」の拡張が
> 子どもの「不利益を受けない権利」と衝突する可能性がある
これは感情論ではなく、国連子どもの権利条約(子の最善の利益)との整合性という、かなり硬い人権論です。
特に
・学校でのいじめ・混乱
・親の離婚・再婚時の姓の分断
・災害時の家族確認
については、実証データは海外に一部あるが、日本型社会では未検証という慎重論があります。

2.【経済合理性】「制度移行コスト」が極めて大きいという反対
これは官僚・自治体実務者・IT業界から出ている反対論です。
(1) 主張の要点
選択的別姓を本格導入すると、以下がすべて再設計対象になります:
・住民基本台帳
・マイナンバー
・税・年金・健康保険
・戸籍システム
・金融機関本人確認システム
・病院の患者管理DB
・学校教育管理システム

(2) 合理的反対の核心
> 「国全体のID管理インフラを根本改修するコストが、
>  便益に見合うかの費用対効果分析が未実施である
これは感情ではなく、公共投資としての費用対便益(B/C)問題です。
推計ベースでは:
・国+自治体+民間を合わせた 移行コストは数兆円規模
・しかも 単年度ではなく10年以上の移行期間
にもかかわらず、
・そのコスト負担主体(国・自治体・企業・個人)
・誰がどの便益を得るか
について、定量的な評価がほぼ存在しない点が合理的反対理由になっています。

3.【事実ベース】「海外は別姓が主流」という言説への反証
賛成派がよく言うのが「先進国はほとんど別姓」という主張ですが、これには事実誤認が含まれるという反対論があります。
(1) 実際の制度分布(簡略
・完全別姓強制:スペイン・中国(一部)
・同姓強制:日本
・選択制:ドイツ・フランス・韓国など
しかし「選択制=別姓が主流」ではなく:
・ドイツ:約90%が同姓
・フランス:日常使用名と戸籍名が分離
・韓国:戸籍姓は別だが、家族単位の社会制度は別設計
つまり:
> 日本のような“戸籍+住基+社会保障が完全統合されたID制度”を持つ国は、実はかなり特殊であり、
> 単純な国際比較で「遅れている」と言うのは事実に基づかない
というのが、この論点の合理的反対です。

4.【理性・制度設計】「戸籍制度との論理矛盾」問題
これは法学者(特に家族法・行政法)側の反対論です。
日本の戸籍制度は:
・「一つの戸籍=一つの氏=一つの家族単位」
という 論理的に極端に一貫した構造 を持っています。
ここに選択的別姓を入れると:
・同一戸籍内に複数の氏
・親子で氏が異なる
・戸籍の検索・係累追跡が困難
という 制度論理の自己矛盾が生じます。
(1) 合理的反対の核心
> 選択的別姓は、単なる「姓の自由化」ではなく、
> 日本の戸籍制度を “別の制度に置き換える”に等しい法改正
にもかかわらず、
・戸籍をどう再定義するのか
・系譜・相続・親権・扶養をどう再整理するのか
の 制度設計図が提示されていないという点が、理性的反対として指摘されています。

5.【社会実証】「導入すれば自然に差別は減るのか?」という懐疑
賛成派はしばしば:
> 「別姓を認めれば、女性差別は解消される」
と主張しますが、反対派の合理的反証は次です。
・韓国:戸籍上は完全別姓 → しかし男女賃金格差・管理職比率は日本と同程度
・フランス:通称名自由 → 家事労働分担格差は残存
・ドイツ:選択制 → 共働き格差は依然大きい
つまり:
> 姓の制度変更と、ジェンダー不平等の縮小に、強い因果関係は実証されていない
というのが、「実証主義」に基づく合理的反対の一つです。

6.まとめ:合理的反対は「存在する」が、否定の仕方が違う
合理的反対派は、こういう立場です:
・ ×「伝統が壊れるから反対」
・ ×「家族が崩壊するから反対」
ではなく、
・ ✔ 子どもの権利との衝突
・ ✔ 社会インフラ改修コストの過大性
・ ✔ 国際比較の誤用への批判
・ ✔ 戸籍制度の論理破綻
・ ✔ ジェンダー平等との因果未証明
といった **政策評価としての反対**です。
その意味で、
> 「選択的別姓には“賛成/反対”のどちらにも、
>  理性的で学術的な立場は存在する」
のが実態です。

もしよろしければ次の問いも、かなり本質的です:
・ 「選択的別姓は“人権問題”なのか、それとも“行政制度設計問題”なのか」
・ 「本当に解決すべき不平等は“姓”なのか、“労働・税・扶養制度”なのか」
ここまで踏み込んで整理することもできます。

なるほどね。

Q(koshix):
選択的夫婦別姓は“人権問題”なのか、それとも“行政制度設計問題”なのか

A(ChatGPT-5.1):
結論から先に言うと――
選択的夫婦別姓は「人権問題の顔をした、極めて高度な行政制度設計問題」です。
どちらか一方に純化すると、必ず議論が破綻します。以下、その理由を「法理・制度・現実」の三層に分けて整理します。

1.法理層:これは確かに「人権問題」でもある
まず、人権としての正当性は法理的には確実に存在します。
(1) 人権として主張されている内容
・氏名は人格権(人格的利益)の一部
強制改姓は
・アイデンティティの侵害
・職業上の実績・信用の断絶
・自己決定権の侵害
になりうる
実際に,研究者,医師,弁護士,作家,などで「改姓による実務的不利益」は現実に発生している
(2) 最高裁も「人格的利益」であることは認めている
2015年・2021年の最高裁判決でも、
・「氏の変更は人格的利益に影響する」
ただし
・「現行制度は直ちに違憲とはいえない」
という構造です。
つまり法的には:
> 人権性は認めるが、現時点では制度裁量の範囲内
という微妙な状態にあります。

2.制度層:しかし実体は「巨大な行政制度設計問題」
一方、現実の実装レベルでは、これはほぼ純粋な“国家情報インフラ再設計問題”です。

(1) 日本の「氏」の正体
日本の氏は単なる名前ではなく、
・戸籍(親族関係の確定)
・住民基本台帳(居住管理)
・税(納税主体)
・年金(保険料・受給履歴)
・健康保険(被扶養判定)
・医療DB
・金融本人確認
・学校・学籍管理
を すべて貫通する“国家横断IDキー” として使われています。
これは世界的にもかなり特殊な構造です。

(2) 選択的別姓を導入すると起きること
表面的には「氏が2つになる」だけに見えますが、実際には:
・親子で別IDキー
・扶養・保険・相続で「非同姓家族」が常態化
・戸籍の「一戸一氏」という論理が崩壊
・既存データベースのリレーション設計を全面変更
という、国家規模のデータベース正規化のやり直しが必要になります。
この点でこれはもはや:
> 人権問題というより「憲法×家族法×行政情報工学」の複合設計問題
です。

3.現実層:人権だけを前面に出すと「制度破綻」する
ここが最も重要です。
(1) ×「人権だから即導入すべき」という議論の問題点
人権論だけで進めると:
・コスト試算が軽視される
・行政現場の運用が置き去り
・子ども・学校・医療・災害対応の実装議論が後回し
・民間企業の本人確認実務が想定されない
結果として:
> 制度導入後に“弱者にしわ寄せが集中する”

例:
・学校現場の混乱
・医療現場の本人誤認
・災害時の家族確認遅延
・シングルマザーなどの事務負担増
という、人権の名で新たな不利益を生む逆転が起こりえます。

4.逆に「行政問題だけ」と切るのも間違い
一方、「面倒だから現状維持」という行政論だけに閉じると:
・旧姓使用の法的弱さ
・クレジット・契約・裁判手続での不整合
・キャリア断絶
・国際的な通名運用の不整合
などの 実害を放置することになる。
したがってこれは:
> 「制度が人権を吸収できていない状態」
という、まさに制度不全型の人権問題です。

5.正確な位置づけ(最も妥当な整理)
学術的に最も精度が高い整理はこれです:
> 選択的夫婦別姓は
> 「人格権としての人権要求が、国家基幹ID制度と正面衝突している稀なケース
である。
これにより、
・単純な「人権 vs 伝統」の対立でもなく
・単なる「行政の都合」でもなく
「個人の同一性の自由」と「国家の家族・身分・財政・福祉管理システム」の衝突点 に位置づけられます。

6.本質的な問いの言い換え(ここが核心です)
多くの議論は「別姓に賛成か反対か」で止まりますが、
本当に問うべきなのは次です:
> 日本は「家族単位の同一性管理国家」を続けるのか
> それとも「完全な個人単位ID国家」に移行するのか?
選択的別姓は、その 象徴的なスイッチ にすぎません。
実はこの問題の背後には:
・戸籍制度
・扶養控除
・第3号被保険者
・世帯単位課税
・家族保険
といった 戦後日本型“家族主義福祉国家モデル”の存続問題 が全て束ねて存在しています。

7.最終結論(厳密版)
・法的性質:✓ 人権問題である
・実装の本体:✓ 完全に行政制度設計問題である
・社会的本質:✓ 日本型「家族=行政単位」モデルの再設計問題である
したがって適切な扱いは:
> 「人権だから即導入」でも
> 「制度が大変だから無理」でもなく、
> “国家のID構造そのものをどう再設計するか”という
> 20年単位の制度工学プロジェクトとして扱うべき問題
です。
(後略・・・つづく)

なるほどね。



図:Geminiによる連理の枝,比翼の鳥


2025年12月22日月曜日

生殖記:朝井リョウ

朝井リョウ(1989-)といえば,23歳で初の平成生まれ直木賞受賞者(2012年下半期)として知られる。映画化された正欲をテレビでみて面白かったが,最近日経朝刊に連載されたイン・ザ・メガチャーチはスルーしていた。

生殖記はどこかであらすじを見かけて,ちょっと興味があった。なにせ語り手が主人公のお○んち○なのだ。それが kindle unlimited に登場したので早速ゲットした。

語り口は独特だ。これは一人称なのか三人称なのか,どうなのか。非常にクールだけれども主人公の一人称的な気分をほぼ完全にトレースしている。
「尚成はいっつもこうなんです。幼体のころは・・・たくさんの個体で重いものを・・・成体になった今・・・自分が所属している共同体を,皆で"前へ"と運んでいるのが,私から見たヒトの毎日です。」
2022年に杉田水脈総務政務官が「子どもをつくらない同姓カップルは生産性がない」と書いて,総務大臣から撤回と謝罪を指示された。その前年にも簗和生衆議院議員が「性的マイノリティは生物学上『種の保存』に背く」という趣旨の発言をした。これらの事件が固有名詞抜きに示されていて物語の起点を与える。

同性愛個体が,共同体にとってその共同体存立原理である「均衡,維持,拡大,発展,成長」を疎外するものなのか,あるいは資本主義社会において金銭的利益の拡大につながらない個体はどうなのかというのが通底する基本テーマになっている。

重くない軽めの文章とエピソードを重ねながらも著者は一貫してこれらの基本テーマについての思考を繰り返していく。最後は,生殖医療の発展によって体外発生が可能になり,異性愛個体の特権意識が引き剥がされる未来を予感した幸せな主人公の意識で終る。

なかかな久しぶりに面白い本に出会った。イン・ザ・メガチャーチの方にもチャレンジしてみよう。


図:朝井リョウ 生殖記の表紙(小学館から引用)

2025年12月21日日曜日

リカバリーウェア

リカバリーウェアなるパジャマがあって,これを着て寝るだけで疲労回復し夜間頻尿がなおると,家人が教えてくれた。そんなことはないでしょう。当該サイトを調べると,セラミック粒子をスペシャルブレンドした繊維による遠赤外線効果がほのめかされている。

こういうのはたいてい怪しい話なので,Geminiに聞いてみた。ところトンデモない回答が返ってきた。「一般医療機器」認定(届け出だけだよ)されているから大丈夫だというのです。そんなバカなことがあるかと物理学的な説明を求めた。

熱輻射の物理学(プランクの法則),セラミックスによる高効率な遠赤外線の再輻射,水分子との共振・共鳴吸収,深部温熱効果と血管拡張など,これでもかと擁護論を展開し始めた。おい,あんた大丈夫か。

Q(koshix):
普通パジャマを着て寝るときは布団や毛布の中にいるわけで,そもそもそのまま赤外線が外部に放射されることはないですよね。「水分子との共振・共鳴吸収: 遠赤外線の特定の波長帯(特に人体が発する9〜10μm付近)は、人体の主成分である水分子や有機分子を構成する結合の振動数と一致しやすいことが知られています」とかいうのはトンデモ科学のインチキ製品特有の売り言葉ですが。

と注意してもまったく聞く耳もたずに再反論を始めた。前回のマイクロアグレッションのときもそうだったが,どうもGemini3は怪しい。ちなみに,ChatGPTやClaudeやKimiなどは概ね私の抱いた疑問の方が正当であると判断してくれた。

Gemini3は評判がよくて,ドリキンもChatGPTから完全に乗り換えたといってたのだけれども,一つだけの生成AI(LLM)に頼るのは危険すぎるということがまた明らかになった。いや複数のAIの答えが一致していたら良いというものでもないのだけれど。



図:BAKUNEではなくイオンの例,他にも多数あり(商品名消して引用)


P. S. 宣伝している企業の側は,科学的な細部の説明をしているわけではない。遠赤外線の効果をほのめかして,一般医療機器だと強調しているだけだ。そのへんはうまく立ち回っている。まあピップエレキバン的なあれなので,プラシーボ効果はあるかもしれない。

2025年12月20日土曜日

iPhoneの突然死

画面割れからの続き

充電中の iPhone SE2(2020-)が突然死してしまった。ちょっと振っただけだったのに。

強制再起動を試みるがウンともスンともいわない。しかたがないのでAppleストア心斎橋に修理予約する。8月の画面割れ修理から4ヶ月ぶりだ。今回は修理時間枠がわりと空いている。ChatGPTに相談してみると,もしかしたらバッテリ交換で直る場合があるかもと。

次の日,Appleストア心斎橋で見てもらったところ基盤交換が必要だといわれた。3万4千円(税込み37,400円)だ。もし修理が高額ならばアマゾンで33,000円のiPhone SE3の中古を買おうと考えていたので,手間など考え在庫1台のSE2にそのまま交換してもらった。基盤交換=機体交換なのである。

「この際新機種はどうですか」と薦められたが,ちょっと現行の iPhone17 Pro には触手が伸びないのです。現時点の更新目標は誕生20年モデルのiPhone 19/20 である。なお,毎年機種更新しているAppleストアの店員さんも今回はビミョ〜ということらしい。

iCloudバックアップはしているのだけれど,旧機種がない(使えない)状態での移行にはいろいろと問題がある。yahoo, google, amazon, facebook(instagram, threads), line, bluesky, mixi2 など多くはほぼスムーズに移行できた。twitter(x)は再インストールが必要だった。

問題は,お金の支払いと結びついているものだ。銀行系もほぼほぼOKだったが,SMBCは生体認証と結びついていてややこしく,銀行の人に問い合わせてようやく解除した(マイナンバーカード/運転免許証の本人確認が通らない)。モバイルICOCAは電話で問い合わせ一晩たってからOKとなった。paypayは再インストール。

ゲームでは,ピクミンブルームがつまづいた。これも再インストールしてようやく歩数カウントをヘルスケアから引っ張ってこれるようになった。などなど。なお,基盤=機体交換のおかげでバッテリは新しくなった。



図:Geminiの考えた写真(手前の端末はSE2じゃないのでは?)

P. S.  銀行振込,交通機関利用,コンビニ支払い,地図検索,人との連絡などさまざまな日常活動が スマートフォンに頼る構造になっているので,壊れて使えなくなると大変困った状況が出現してしまう。どうしたもんじゃろのう。