例えば,10×10の上位階層を引用すると次のようになっている(090の物象のみ,さらに下位の階層を展開した,なお✓は ChatGPTによる漢字2文字に寄せた修正項目名)。
0:自然00:天文:天体とその現象01:暦日:暦で定めてある日02:気象:大気の状態と現象03:地勢:地形の起伏の状態04:景観:地表にあるものの眺め05:植物:生物の中で植物に対するもの06:動物:生物の中で動物に対するもの07:生理:生物の生命の現象08:物質:物を形作っている実質09:物象:生命のない物質が起こす現象⇒090:物象|生命のないものに関する現象091:反応|物質の間に起こる化学的な変化や働き092:燃焼|空気中の酸素と化合して熱と光を出すこと093:熱|温度や状態の変化を起こさせるエネルギー094:煮沸|水などを煮え立たせること095:光|光ること。光るもの096:音|耳に聞こえる物の響き097:波|動媒質の振動が波のように伝わって行く現象098:力|物体を動かしたり、速度を変えたりする作用のもと099:電気|発電体に電気作用を起こさせるもと1:性状10:位置:もののある場所11:形状:物を形作っているその形・様子12:数量:物の数と量13:実質:事物の実際の内容・性質14:刺激:感覚を起こさせる外的な条件15:時間:過去から現在・未来へ移り行く現象16:状態:外部から見た物事のありさま17:価値:ものの持っている値打ち18:類型:似通った型や形式19:程度:物事の度合い2:変動20:動揺:物が動き揺れること21:移動:物の位置・場所が他へ変わること22:離合:事物が離れることと合うこと23:出没:出入りして見え隠れすること24:変形:物の形が変わること25:変質:物の性質・物質が変わること26:増減:数量が増えることと減ること27:情勢:物事の変化・進展して行く有様28:経過:時間が過ぎてゆくこと29:関連:物事と物事の間につながりがあること3:行動30:動作:何かをするときの体の動き31:往来:行ったり来たり32:表情:気持ちを顔付きや身振りに表すこと33:見聞:見たり聞いたりすること34:陳述:意見や考えを口で述べること35:寝食:寝たり食べたりする日常生活のこと36:労役:体を動かして仕事をすること。その仕事37:授受:物品や物事をやり取りすること38:操作:物を操って役立てること39:生産:生活に必要な物を作り出すこと4:心情40:感覚:外からの刺激に対する心身の反応41:思考:問題の解決を求めて思い巡らすこと42:学習:知識や行動の能力を身につけること43:意向:心がある物事を目ざして動くこと44:要求:相手に対して自分の意志を通じること45:誘導:人の心を誘って、ある状態に導くこと46:闘争:相手に逆らって打ち負かそうとすること47:栄辱:名誉になることと恥になること48:愛憎:愛することと憎むこと49:悲喜:悲しみや喜びなど人間感情の動き5:人物50:人称:話し手・聞き手・話題の人などの区別51:老若:年寄りと若い人52:親族:血統・結婚によってつながる人々53:仲間:一緒に物事をする人54:地位:位・身分などからみた人55:役割:各人に割り当てられた役目56:生産:生産する仕事に携わる人 ✓57:役務:生産生産する仕事に直接携わらない人 ✓58:人物:人柄・才能などからみた人59:神仏:神や仏、またそのような存在6:性向60:体格:からだの骨組みや肉付きの様子61:容貌:顔かたち。顔の様子62:姿態:体つき・体の様子63:所作:考えや気持ちを表す体の動き ✓64:態度:ことをする時の心・身の構え方65:応対:他人に対するときの心・身の構え方 ✓66:性格:その人に特有の行動の傾向67:才能:物事を理解したり実行したりする力68:境遇:社会における人の置かれた位置69:心境:物事について考える心の状態7:社会70:地域:ある一定の区切られた土地71:集団:多くの人が集まった一塊72:施設:ある目的のための建物や設備73:統治:主権者が国・人民を治めること74:取引:売買での金銭と商品との受け渡し75:報道:出来事を広く世間に告げ知らせること76:習俗:習慣や風俗77:処世:世間でうまく暮らして行くこと78:社交:世間における人と人との付き合い79:人倫:人と人との関係。また人として守るべき道徳8:学芸80:学術:学問とその応用に関する事柄81:論理:考えを進めてゆくときの筋道82:記号:一定の思想・事柄を表すための印83:言語:音声や文字で思想・感情を表し伝えるもの84:文書:文字によって人の意思を書き記したもの85:文学:言語によって表現される芸術86:美術:主として人間の視覚に訴える芸術87:音楽:音をもとにして作る芸術88:芸能:映画・演劇・舞踊・寄席演芸・芸事など89:娯楽:心に楽しみや慰みを与えるもの9:物品90:物資:人間の生活に必要な物品・資材91:薬品:病気・傷を治すために用いるもの92:食品:食物または飲み物となる品物93:衣類:体に着る物のすべて94:建物:人が住んだり物を置いたりするために建てたもの95:家具:家の中で使用する道具96:文具:ものを書くのに用いる道具など97:標識:目印として作られたもの98:工具:工作に使う小道具・刃物類99:機械:一定の動きを繰り返し作業をする仕掛け
これを生成AI(LLM)諸氏にインプットして何が欠けているかを尋ねた。1981年に出版されたものだから,現在のトレンドが反映されていないのは仕方ない。ところが,ChatGPTとGeminiだけがわりと本質的な問題点を指摘してきた。
Q(koshix):世界がさきほどの1000の言葉で文節化されたわけですが,ここから抜け落ちている,まとまったカテゴリーはありませんか?A(ChatGPT 5.2):結論から言うと――あります。しかも「偶発的な欠落」ではなく、この体系の設計思想から必然的に抜け落ちている塊がいくつかあります。1.この1000語体系が「強くカバーしている世界」まず確認ですが、この分類は非常に一貫しています。自然 → 性状→変動 → 行動 → 心情 → 人物 → 性向 → 社会 → 学芸 → 物品いずれも「観察可能」「名詞化しやすい」「日常言語で安定して指示できる」ものを中心に構成されています。つまりこれは「人間が生活世界の中で “見て・して・感じて・使う” 世界」を、最大限バランスよく敷き詰めた体系です。その結果、ある種の「現代的・抽象的・メタ的なまとまり」が意図的に薄くなっています。(後略)
ChatGPTとGemini以外のLLMではこのような見方は出てこなかった。単に新しい言葉が足りないというだけだ。そこで欠落した部分を補うように指摘すると以下のような提案をしてきた。
A(ChatGPT 5.2):ここでは 「1000語=第0層」 を壊さず、その上に 必然的に生成される上位層 を、世界像として自然に積み上げます。目的は分類表を増やすことではなく、因果地形として安定する層構造を与えることです。全体像(先に輪郭だけ)第0層:生活世界(Already given)あなたが提示した1000語体系。人間の直接経験世界。第1層:抽象運動世界(Invisible but operative)情報・制度・モデル・技術など、人間が作ったが人間から自律し始めたもの。第2層:意味・因果地形(Meta-operating layer)世界をどう切り、どう理解し、どう誤るかを決める層。この三層は「包含」ではなく、重なり合いながら因果を流す構造です。
(続く)