OCW(Open Course Ware):大学や大学院などの高等教育機関で正規に提供された教材を,インターネット上に無償で公開する活動MOOC (Massive Open Online Course):インターネットにアクセスできれば誰でも無償もしくは安価に利用できるオンライン講義OE(Open Education):世界中のすべての人が質の高い教育経験と資源にアクセスできるようにすることで,人類の発展に貢献しようとする教育ムーブメントOER(Open Education Resource):教材の作成者が利用者に対し,その教材の修正や改変の許可を与えてる学習資料,クリエイティブ・コモンズ・ライセンスなどにより著作権の一部もしくは全てを放棄することで,他の人々は自由にアクセス・再利用・翻訳・修正できる。
芥川龍之介が「蜘蛛の糸」を発表して百年。高二の秋の文化祭,クラスの仮装行列のテーマが 蜘蛛の糸だった。お釈迦様の極楽タワーの竹を近所から切り出し,地獄の焔と煙の絵を描いた。犍陀多に続いて蜘蛛の糸(登山部の赤いザイル)に群がる地獄の亡者だったころ。
2023年1月30日月曜日
京大OCW
2020年9月11日金曜日
ハイフレックス型授業
今週も10:30から,NIIの【第16回】4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウムがあった。今日は,旧七帝大の副学長クラスによる後期授業の基本方針のアピール「遠隔・対面ハイブリッド講義に向けての取り組み」だった。マスコミによる大学批判に業を煮やした関係者が反論するということなのだが文部科学大臣があの調子で伝わるのかどうか。
そのなかで,大阪教育大学の尾崎拓郎君が「インターネットを活用した授業を運用するための支援体制 〜後期授業におけるハイフレックス形態の運用を視野に〜」というタイトルでどうどうの2回目登場である。京大のあの中村素典さんもおなじテーマで話していたが一歩も引けを取っていなかった。そうか,これからの時代はハイフレックス型とかブレンディッド型のようなハイブリッドがもてやはされるのか・・・知らんけど。
2020年9月4日金曜日
後期授業開始迫る
いよいよ後期開始まで3週間を残すばかりとなった。前期のオンライン授業については,外野の評判は芳しくなく,授業料を返せだの,小中高でも対面できててGOTOキャンペーンはじまるのに何故大学だけオンラインなのだとか,大学はそもそも人が集うことに意義があるとか,ありとあらゆる非難が集中している。文科省もこれに対応して対面授業の導入への圧力をかけているが,案の定,米国では大学が大規模クラスター発生源となっている。
各大学における大学生へのアンケートによれば,2/3程度はオンライン授業が良かったと評価している。ただし,はじめて大学に1回生など学生同士の十分なコミュニケーションの場が確保できてないことが大きな問題であることは確かだ。また,オンライン授業で学習時間が増加している中で,各授業の連携なしに課されている課題の負荷が大きすぎるという問題も明らかになってきた。
今日は,NIIの【第15回】4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウムがあった。毎回なかなかためになる話が多い。今回も広島大学の隅谷先生が,LMSログという具体的データによるLearning Analyticsの話をされていた。あとは,物理実験とか,前回の電子工学実験なども興味深かった。
後期から授業を始める先生方を対象とするMoodleの利用支援サポータ活動も来週から始まる。
2020年5月15日金曜日
オンライン授業ルーチン
【オンライン授業ルーチンのまとめ】
◎事前の授業範囲の確定 1時間
①事前の課題の解答案作成,1〜2時間
②事前のノート+問題作成(5p)4〜6時間
③事前の5ページ分の音声収録 1〜2時間
④事前のファイル転送→mp4→OneDrive 1時間
⑤事前のmoodleサイトの編集+次回分 1時間
⑥当日の確認作業,レポート・質問収集 1時間
⑦当日のチャット 1〜2時間
⑧当日の成績表作成 1時間
⑨当日の質疑応答 1時間
⑩次回までの課題収集,質問確認 1〜2時間
もし,次年度も担当するのであれば,かなり負担が軽減されると思うが,残念なことに,非常勤は今年までなので,なんとも無駄なエネルギーを費やしている感がいなめない。
喜連川先生が司会している,国立情報学研究所の「4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウム」も連続して視聴しているが,全国的にたいへんな状況である。でも,新しい気付きもたくさんあるし,これによって,大学教育が本質的に見直される契機としてはよいかもしれない。9月入学にエネルギーを注いでいる場合ではない。今こそICTの活用に全力で取り組むべきなのだと思う今日この頃。20年前の「インターネットと教育」ブームは,結局は何の力にも成り得なかったとしても,この日につながっていることは間違いない。
[1]データダイエットへの協力のお願い:遠隔授業を主催される先生方へ(NII)
2020年4月23日木曜日
遠隔授業のばたばた(6)
今日は1回生の「科学のための数学」の初回である。昨日は主に2回生でmoodleにも慣れている集団だったが,今日はどうだろうか。
受講登録者52名の内,45名が出席チェックを通過,46名がアンケートをクリアした。
自宅が44名,寮・下宿が1名,その他(どこやねん)が1名。デスクトップPCが1名,スマホが4名,41名がノートPCである。50GB程度は速度制限なしに利用できるが2名,上記より小さいかわからないが3名,41名が自宅のネットワークなどで無制限に利用できる。まあだいたい昨日と同じ傾向だった。
なお,高等学校で数Ⅲを履修していないものが,11名/46名と1/4あるので毎年のように授業の進め方が難しい。全員化学を選択しているが,物理は35名,生物は13名といったところ。
練習課題の提出でひとり手間取った。手順は次の通りである。
① スマホなどで課題を撮影した写真を PC に取り込む。
② PowerPoint に上記写真ファイルを貼る。
③ 写真を選択した状態で,書式→図の圧縮 または 図の書式設定→圧縮 を実行する。
(最小のメールサイズにして下さい)
④この PowerPoint ファイルを koshigiri-k-0420.pptx のように名前を付けて保存。
⑤ koshigiri-k-0420.pptx を pdf ファイルとして出力し moodle の課題提出箱に提出する。
これをチャットで手取り足取り教えることになった。なかなかハードルの高い道のりである。
2020年4月22日水曜日
遠隔授業のばたばた(5)
いよいよから今日から自分の最初の授業「古典力学(前期水曜2限)」が始まった。とりあえず用意したものは,moodleのページとOneDriveに置いた音声付きノート3ページ(各10分≒10MB)である。
moodleのページの段取りは以下の通りである(学生は自己登録でゲストアカウントも可にしている)。学年暦の都合で次回は今週の土曜日にやってくる。
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第1回 オリエンテーション(4/22水)
学生からの質問箱
質問や意見はこちらにどうぞ。
第1回出席チェック
出席チェックが終わったら受講生アンケートに進んで下さい。
受講生アンケート
受講生アンケートが終わったらチャットルームを試して下さい。
第1回チャットルーム
授業時間中はここでも質疑応答を受けます。
第1回の講義内容
この中のファイルを視聴して下さい。
練習課題の提出ボックス
練習課題を本日中に提出して下さい。
練習課題「ノートに自分の学籍番号と名前,今日の感想(数行)を書いたものを撮影し,pdfファイルにして提出する」
第1回の課題を提出
第1回課題は次回(4/25土)までに提出してください。
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アンケートは匿名であったがほぼ解答している。通信環境不明が2名,5G以下が3名,50G以下が1名,他は無制限だ。受講場所は,寮・下宿が3名で,他は自宅だ。端末はスマホが8名,タブレットが1名,デスクトップPCが1名,他はノートPCだ。高校で数Ⅲを履修していないものが6名いた。
練習課題がなかなか集まらない。授業終了の12時ごろで1/3,13時をまわったところでようやく半数だったので,moodleのアナウンスメントを使って全員にメールによるお知らせをして,困った場合は申し出るようにする。
まあ,第1回なので評判はそこそこであった。しかし準備にかなりの時間がとられてしまうのが難点である。このままいつまで続けられることだろうか。でも,授業としてはこの形態のほうが望ましいとも思えた。反転授業に大きくかじ取りすべきかもしれない。
P. S. 夕方,zoomによる全学説明会があった。オンライン授業は5月末まで延長というか,実技・実験・実習科目以外は基本オンライン授業でということだ。問題は,中国留学生,期末試験,実習などだろうか。いまのところmoodleの負荷問題は深刻化していない。
2020年4月20日月曜日
遠隔授業のばたばた(4)
4月20日,いよいよ今日からはじまった。ただ,こちらから観測されている範囲では大きなトラブルはない。教務システムUNIPAも学習管理システムmoodleも無事に動いているようだ。もっとも,現場は学生からの質問で大わらわ状態のようだが。
現時点でmoodleに登録されている授業で検索にかかった主なものは下記のとおり。
1限 2限 3限 4限 5限 6限 7限 合計
月曜 14 18 23 16 5 8 4 88
火曜 13 23 18 18 3 5 6 86
水曜 10 17 0 1 0 5 4 37
木曜 10 28 26 16 4 1 4 89
金曜 13 21 19 17 6 2 3 81
合計 60 107 86 68 18 21 21 381
うーん,大丈夫なのだろうか。
2020年4月19日日曜日
遠隔授業のばたばた(3)
大阪府立大学の講義動画作成法のYouTubeがなかなか参考になった。田崎晴明さん方式 にしようかどうしようか。そこで,各種方法をまとめてみると次のようになる。
- 講師動画&板書動画(1ファイル)(300MB/45分)
- 講師音声&板書動画(1ファイル)(200MB/45分)
- 講師音声&ノート画像(1ファイル)(100MB/45分)
- 講師音声,ノート画像(2ファイル)(10MB/45分)
- zoomの講義録画 → a
- zoomの画面共有録画 → b
- QuickTimeの録画機能 → c
- PowerPoint/Keynoteの録画機能 → c
- iOSの録音機能+手書きアプリ → d (→ c FFmpegで編集:50MB/45分)
P. S. 課題の画像ファイル(2MB)は,PowerPointに貼り付けて画像圧縮(メールサイズ)にしてpdf出力すれば,100KBのオーダーに抑えることができた。
2020年4月18日土曜日
遠隔授業のばたばた(2)
今日も朝からmoodle支援を2件すませた。昼からは国立情報学研究所(NII)の【第4回】4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウム(4/17オンライン開催)に大阪教育大学の尾崎君が登場するようなので,さっそくアクセスすべくCiscoのWebexやブラウザエクステンションをインストールするなどの準備を行う。
画質と音質はだいぶ落としていたけれど,内容はかなりおもしろかった。とくに尾崎君の「オンライン授業実施に向けた個別サポートデスクの実施体制の構築とその運用」は,実用的でシンプルで汎用性も高いので,喜連川先生もほめていた。
そんなわけで,昨日に続いて試行錯誤が続いている。神戸高校の杉木勝彦先生(大阪教育大学理科教育専攻物理の稲垣研出身)が,遠隔授業用の教材作成に取り組んでいる。iPadのGoodnotesで作成した静止画に,コントロールセンターで有効にした画面収録機能を使って,音声を重ねるというものである。まず,ターゲットとなるノートを開いた状態でコントロールセンターを呼び出して画面収録をオンにする。説明のお話が終わったところで録画中ボタンをタッチして終了する。これにより写真のところに収録された動画がmp4形式で保存された(毎分7.5MB程度か)。
もう少し軽くならないかと検索しまくったところ,FFmegを使って,静止画と音声ファイルから動画を作るというのがあった。四苦八苦してあれこれ試したところ次のようにするとうまくいくことがわかった。結城浩さんのおかげである。
静止画(img.jpg)と音声ファイル(snd.m4a,iPhoneのボイスメモで収録)を使って,mp4ファイルを作るには次のようにする(-pix_fmt yuv420pがミソだった)。
ffmpeg -loop 1 -i img.jpg -i snd.m4a -ab 24k -vb 72k -c:v libx264 -pix_fmt yuv420p -shortest out.mp4
また,2つのmp4ファイルを結合するには次のようにする。
ffmpeg -safe 0 -f concat -i mylist.txt -c copy out3.mp4
ただし,mylist.txtには結合前のファイルを並べておけば良い。
cat mylist.txt (out?.mp4は同じコーデックで作ったファイルであること)
file ./out1.mp4
file ./out2.mp4
あとはコンテンツだ。熊本大学の鈴木克明さん(昔,日本文教出版の高等学校の情報の洋教科書でいろいろお世話になった。今,日本教育工学会の会長になっておられた)が上のシンポジウムで指摘していたように,無理せずにゆるゆると真の目的を見据えながらやるのがよろしいようだ。
遠隔授業のばたばた(3)に続く
2020年4月16日木曜日
遠隔授業のばたばた(1)
私も,大阪教育大学で使われてきたmoodleの利用支援の猫の手として活動をすることになった。4月20日からインターネットを活用した授業がはじまるので待ったなしだ。通常の対面授業は5月11日(月)から再開する予定だが,今後の感染拡大の状況によっては,感染拡大防止期間を延長し,引き続きインターネットを活用した授業等を行うということなのでますます大変である。通年で3800科目あるうち前期が半分だとして1900科目,そのうち1100科目のコースがmoodle上に観測された。約6割に相当する。実験・実習・演習科目などもたくさんあるので,これらがどうなるのかは心配だ。
さて,自分が前期に担当する演習・実験以外の授業は3科目(古典力学・科学のための数学・電磁気学)だ。moodleのコースの枠組みは3回分作成したが,問題はコンテンツである。とりあえず,ギガに優しい田崎晴明さん方式でやることを想定している。写真にとって pdf化したノートと,iPhoneもしくはiPadで録音した音声データは,MicrosoftのOneDriveに置くことにする。なお,m4a音声データは,次のようにmp3に変換する予定である。
m4aからmp3への変換
・Apple Music App を開く
・メニューバーで「ミュージック」>「環境設定」の順に選択
・「ファイル」タブをクリックし、「読み込み設定」をクリック
・「読み込み方法」の横のメニューをクリックし、曲の変換先の
エンコード形式を選択,「OK」をクリック
・キーボードの「option」キーを押しながら「ファイル」>「変換」>
「[環境設定で指定した読み込み方法]に変換」の順に選択
・読み込んで変換したい曲が入っているフォルダまたはディスクを選択
変換前の形式の曲と、変換後の曲がライブラリに表示
① Notabilityがよいということだったが,OneDriveに置こうとして撥ねられた。
② Goodnote5と画面記録がよいということで,画面記録アプリをさがしたところ,
DU-Recorder(App内課金が高額),ApowerREC(機能しませんでした)があった。
③ iPadとMacを有線で結んで,Mac側のQuickTimeで録画先をiPadに指定して録画する
方法があった。これはうまくいった。ただ,45分で200MBを越えるのでどうするか。
④ この場合でも,NotabilityよりはGoodnote5のほうがなんとなく使いやすそうである。
⑤ PC側のzoomの録画の方が便利ではないか,ということで,上記の設定をzoom側で
保存してみたところ,終了時に録画ファイルをm4aに変換してくれた。まあまあ。
試行錯誤は続く・・・というかもうあまり時間が残されていない。
遠隔授業のばたばた(2)に続く