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2024年4月24日水曜日

自動物流道路

朝のニュースで,自動物流道路という物騒な名前がでてきた。

頭の中に思い浮かんだのは,高速道路の車線が大きなベルトコンベアー状の動く歩道になっていて,そこにコンテナが並んでいる絵だった。またぞろ,政権人気浮揚のための目くらましだと思うが,どうやら半分本気らしい。

2024年物流問題や脱炭素問題の解決のためだということになっている。水道クライシスや橋梁・隧道インフラの劣化でさえ,対応できていないのに,これ以上維持管理費がかさむインフラを追加してどうしようというのだろうか。

国土交通省の自動物流道路に関する検討会をみても,自動物流道路が何かがもうひとつわからない。例示されているのが,スイスの地下物流システム,総延長500km(2031年70km完成予定)で,トンネルの中をコンテナを積んだ自動輸送カートが走行するものだ。

地下20-100mに直径6mの貨物専用トンネルを掘って,自動輸送カートが3レーンを時速30kmで24時間走るというものだ。地下トンネルまではハブで垂直輸送する。建設費用は5.7兆円。
リニア新幹線をやめて,こちらに転用するならば考える価値はあるかもしれない。しかし,日本はスイスと違って地震国なので,どうなのだろうか。

検討会では,自動物流道路それ自身に関する話はなくて,各運送業者の問題意識が提示されている。中継拠点の整備とか,モーダルシフトとか,パレットに標準化とか,共同輸配送とか,だいぶ温度差がある。ただ,フィジカルインターネットというコンセプトはおもしろそうだった。


写真:スイスの地下物流システム(自動物流道路検討会資料から引用)

2024年4月13日土曜日

曙(akebono)

1994年,コマンドラインからのディレクトリ探索型のftp(archie など)ではなく,NCSA Mosaic に始まるhttpを用いたWWWによってインターネットへのアクセスができるようになったころのお話。

柏原キャンパスに引っ越したばかりの頃だ。ディレクトリ検索のシステムとして,スタンフォード大学にYahooというサイトが立ち上がっているのを見つけた。なかなか出来が良さそうだ。そのURLをみるとhttp://akebono.stanford.edu/~yahoo となっているではないか。なんで「あけぼの」なの?なんで「やっほー」なの?よくわからない疑問の渦が頭の上をくるくるとまわっていた(1996年ごろのイメージは waybackmachieの http://www.yahoo.com/ にある)。

Q(koshix):
Upon the April 1994 renaming of Jerry and David's Guide to the World Wide Web to Yahoo!, Yang and Filo said that "Yet Another Hierarchical Officious Oracle" was a suitable backronym for this name, but they insisted they had selected the name because they liked the word's general definition, as in Gulliver's Travels by Jonathan Swift: "rude, unsophisticated, uncouth." Its URL was akebono.stanford.edu/~yahoo.

ヤフーが最初にスタンフォード大学でサーバーを立ち上げたとき、そのサーバのドメイン名は akebono でした。当時,日本の大相撲では,曙太郎が初の外国人横綱として活躍していました。これらの名前の一致にはなにか関係があるのでしょうか。

A(Command R+):
はい、そのとおりです。曙(Akebono)という名前は、スタンフォード大学のサーバーに割り当てられたドメイン名と、当時の有名な力士である曙太郎の両方に関連しています。

ヤフーの共同創設者であるジェリー・ヤンデビッド・ファイロは、スタンフォード大学の大学院生だった1994年に、インターネット上の興味深いウェブサイトへのリンクを整理したウェブサイトを作成しました。このサイトは当初、「ジェリーとデビッドのワールドワイドウェブガイド」と呼ばれていましたが、すぐに「ヤフー!」に改名されました。

ヤンの声明によると、彼らはドメイン名「akebono.stanford.edu」を選択したのは、それが利用可能だったからであり、偶然にも当時の人気力士である曙太郎の四股名と同じだったからです。曙太郎はハワイ出身の初の外国人横綱で、その名前は日本語で「曙(あけぼの)」を意味し、「日の出」や「夜明け」を表す美しい言葉です。

ヤンの声明は、ドメイン名と力士の名前の間の直接的な関係を明確に示しています。しかし、ヤフーの名前の由来は、声明で言及されているように、「Yet Another Hierarchical Officious Oracle」の頭字語である「YAHOO」とは異なるものです。この用語はジョナサン・スウィフトの風刺小説『ガリバー旅行記』に登場するヤフーというキャラクターに由来しています。

したがって、ヤフーの名前と曙ドメイン名の間の接続は、偶然の一致と当時の文化的な関連性によるものです。

2024年3月3日日曜日

「自分の考え」(あるいは課題発見力の重要性)

デジタル化と「考える力」の喪失からの続き

MacBookAirのメモ大掃除シリーズ第2段である。これは2014年6月24日の夜のメモ。

「自分の考え」(あるいは課題発見力の重要性)
というのは「問いと答えのセット」のことであり,いかに適切な問いを立てそれに答えるか,が「自分の考え」の実体である。「自分の考え」は,問いにおいて,あるいは,答えにおいて,同じ世界を生きる他者のそれらと共通する部分を持っているだろう。人々に共通する問いに対して十分に納得のできる答えを用意すること,あるいは,人々が潜在的に感じていて言語化できなかった問いを発掘して磨き上げ,それに対して十分に推敲された適切な解答を提示しようとする態度が,人々の信頼や関心を集めることになる。

「会話」は,このような潜在的な問いと答え,あるいは,顕在的な問いと答えが編み込まれたストリームとして存在する。繰り返される問いと答えに感情の絵の具が塗られたタペストリーとしての会話。「自分が考える」ということは「問いと答えのセット」の往還を持続することであり,その適応範囲を拡げながら問いや答えの質を高めるためにも,他者との「問いと答えの交換」は不可欠なものである。

常に問いを準備せよ,常に答えを準備せよ,それは対話の中で次のステップへと歩みを進めることを可能にする。大学の将来像については,それを巡る問いと答えの膨大な集積の中に解決を探るしかない。しかし,自然現象とは異なり,社会的な制度として,人為的な境界条件の制約を課されていることから,問いは問いたりえず,答えは答えたりえない場合も少なからず存在している。あらかじめ答えが限定された問いを自らに強制され,あたかも自発的にその答えを発見したかのように擬制されるケースは列挙に事欠かない。

「問いと答えのセット」を既存の知識と論理の中で延長し拡大しようというのが哲学
「問いと答えのセット」を対象操作的な実験や観測により発見しようというのが科学
「問いと答えのセット」を主体と環境との相互作用の中で現しようというのが芸術
言語化されない「自分の考え」=「問いと答えのセット」も世界には存在している

言語で表現された「問いと答え」からは捨象されて見えるかもしれないが,すべての問いと答えには,その問いや答えが発せられた時空(世界)における,時間(歴史)と空間(構造)と情報(主体)のラベルが貼られているのであって,それによって問いの意味も文脈も相互作用もすべてが規定されてくることになる。

従来であればマスコミや知的権威などの,あるいは最近であればインターネットメディアで増幅された「他者」によって発せられる仮想の問いと仮想の答えに毎日さらされている私たちは自らの問いと答えを作り出す力が衰えている。「他者」の問いに「他者」が答えることを学ぶ(まねする)。
一箇所修正した。芸術の定義は,「実現」となっていたが「表現」の方が適切だ。最後は尻切れトンボで終っている。課題発見力というのが問いを立てる力だということかな。

2024年3月2日土曜日

デジタル化と「考える力」の喪失

MacBookAirのメモを整理し始めた。もっと暖かくなったら,本の整理も始めよう。

この過程で,古くなったテキスト断片を貼り付けてみる。以下は2013年5月5日のもの。

手書き(アナログ)かタイプ(デジタル)かというのは本質ではない。
一方で,思考過程における身体性の意味を押さえる必要がある。
「身体化された心の人類学的解明」

ウェブやスマホのSNSに没入して,他者の言葉の断片とその連鎖の中を漂うとき,自分は他者の言葉で考えている。それらをなぞることで,疑似的に「自分」の考えを紡いでいる。いや,「自分で考える」ということも,本質的にはこれと替わらないのかもしれない。既存の言葉と概念を材料として,自分で積み木を組み上げる作業が「考える」ということ。DNAプールから長い年月をかけて「試行」を繰返し,その環境や相互作用の中で最適化を進めるプロセスと類似している「思考」の過程。言葉と概念の並び替えと繋ぎ替えが,考えることの本質だとするとき,デジタル化は何を奪うことになるのだろうか。言葉と概念のストックを自分の脳の中から,インターネット空間に拡大し,リンクの作業を既存のリンクで代替する。「本を読む」ことや「論文を読む」ことは,他人の思考過程を追試することであった。それは「自分で考える」ための練習でもあったわけだが,そのような完成した思考過程の成果の学習ではなく,思考のためのトレーニングあるいは非トレーニングがデジタル化された情報空間で展開される。アナログ情報空間とデジタル情報空間の差異は何か。我々はどの空間に生息しているのか。重なり合う2つの宇宙の狭間で,乗り移りを図る知性体のありようは,小松左京のSF短編で示された,宇宙からの脱出の実体を表現しているのかもしれない

言葉を紡ぐ,音を紡ぐ,色と形を紡ぐ,論理を紡ぐ,身体運動を紡ぐ,すべてが考えるということであり,そこに,身体性が・・・
まだ,孫の紡木くんが生まれる前だ。多分,引用されている「身体化された心の人類学的解明」にインスパイアされて考えたことをメモしたもの。もちろん生成AI登場以前だ。表題についての考えはこれっぽっちも進んでいないのだ。

2024年2月17日土曜日

ZEN大学

大学どこへからの続き

日本記者協会の記者会見「大学どこへ」シリーズの第2回は,ドワンゴ顧問の川上量生(1968-)によるZEN大学の話だった。

ZEN大学は,現在設置認可申請中で,2025年4月に開学予定の新しいオンライン大学である。昨年の夏に,IUGC(宇宙際幾何学研究センター)が話題になったとき初めてその名前を意識した。ところが参加メンバーを見て,そのままパソコンの蓋をそっと閉じてしまい,詳細までは理解していなかった。

川上さんは,実業家として着メロやニコニコ動画を産み出し,さらにはオンラインのN高等学校を立ち上げて,いずれも成功している。その彼がどういう考えでZEN大学を立ち上げたかを直接聞くことができて参考になった。

まず,彼は教育に特に思い入れを持っているわけではなく,教育者になろうとしたこともなかった。あくまでも教育分野への参入をビジネスとして捉えている。N高校とかZEN大学というネーミングに当たっては,まさに,その実業家としてのマーケティングの観点で手あかのついていない言葉を,国内向けと海外向けにそれぞれ考えたものだとのことだ。なお,『学びあい』の西川純(1959-)もN高校やオンライン教育の重要性を速くから理解していた。


彼が考える現在の大学の問題点としては,(1) 進学率の地域格差が非常に大きいこと,最高の東京都(69.8%)と最低の鹿児島県(36.1%)では2倍近い差がある。(2) 経済格差が進学に大きな影響をしていて,家庭の所得と進学率におおきな相関がある。これに,地域から大都市へ進学して生活することによる負担が加わってくる。(3) 地方に顕著な男女の進学率格差が存在する。

これらを解決するため,これまで大学に進学していない層の人々が誰でも入学できることを目指して授業料38万円のオンライン大学を設立するというものだ。N高校の毎年の卒業生は1万人いる。その半分が進学するとしたら5000人だ。この値を当初の入学定員と想定して設置申請している。それによる収容定員は2万人となり,年間収入は76億円と見込まれる。アメリカ合衆国ではアリゾナ州立大学が最も大きなオンラインコースを設置している。8万人の通常コース学生に加えて,6万人のオンライン学生がいる。なお,放送大学のターゲットはむしろ社会人である。

ZEN大学の授業(知能情報社会学部)はすべてオンラインで提供され,実体験としてはドワンゴとともに設立に加わる日本財団のリソースを活用した様々なプログラムが用意されている。教員は約100名程度を予定していて,これに300-400人のサポートスタッフ(教育内容指導,就職指導,授業参加指導)を抱えることになる(だからそれほど儲かるわけではない)。なお,設置審で要求される就職先調査データとして,すでにN高校の卒業生を受け入れている企業を中心にアンケートしており,地方で不足しているIT/AI人材の供給元となることを想定している。

たぶん,大阪教育大学の教育協働学科も教育共創学科としてオンラインコースに重点を置きつつ,教員免許資格が取得できる付加価値をつけることで,生き残りを目指すべきだった。ZEN大学の授業は,N高校でも単位取得可能で,単位参入できそうな話だった。そのへんの履修期間を4年から広げるというモデルもおもしろい。

ZEN大学で提供される授業は,135科目である。とても少ないような気がするが,1学部なのでそんなものなのかもしれない。卒業要件単位数は124単位(1科目2単位で62科目)となっている。外国語科目は設けない。なお,教育内容については芦田宏直(1954-)さんが人間環境大学に新設される環境情報学科で目指しているものが一番興味深い。



2023年6月11日日曜日

インターネットと教育フォーラム(2)

インターネットと教育フォーラム(1)からの続き

6/9-10に,OMMで開催されたNew Education Expo 2023(第28回)の最終セッションに参加してきた。

120人の会場は満員というわけではなかったが,懐かしい顔ぶれが集まった。大教大関係では卒業生の井野君,松本君,片桐先生(仲矢さん?),大阪では,重松先生,野村先生,十河先生,全国から,高橋校長,その息子さん,渡辺さん,中島さん,大倉さん,前田さん,足立さん,幸地さん,竹中さん,宮澤さん,デジタルシティズンシップ関係では,坂本さん,豊福さん,今度さん,林さん,登壇者は,芳賀さん,石原さん(オンライン),影戸さん,三輪さん,大久保さん(NEE副委員長)などなど。

芳賀さんの趣旨説明で始まって,→越桐→石原→影戸→三輪→大久保と続いて70分経過,後半のポイントは,歴史は繰り返えすのか?GIGAスクールはどうなるのか?だった。インターネットと教育の場合,1993年に始まり(千葉大学附属中),1997年がターニングポイント(環境整備から活用方法の追求)で,その後数年の高揚期のあとリバウンドで低迷期に入ったという歴史観にあてはめるとどうなるかという問題意識だった。

残り20分くらいで,あまり掘り下げることはできなかったが,大久保さんのGIGAやそれを取り巻く状況についての認識からくる力強い発言に圧倒された。まさに,選挙に行ってください,民主主義が重要ですということかもしれない。

大阪教育大もそうだが,多くの大学ではBYODになっているので,これをいかに下に拡大していくかという戦略が必要だと自分は思う。まあ,それより先に生成AIの波がやってくるのかもしれないが。


写真:O38セッション終了後の関係者記念写真(2023.6.10)

終了後,バスで内田洋行大阪支店の懇親会会場に移動した。懇親会終了後は皆さんと別れて,卒業生で,神戸親和大学教授の松本宗久先生と居酒屋で久しぶりにお話する。

2023年6月2日金曜日

インターネットと教育フォーラム(1)

岐阜聖徳学園大学DX推進センター長で,最近はデジタルシティズンシップで有名になってしまった芳賀高洋先生基礎自治体教育ICT指数サーチ)から,しばらく前に召喚呪文がきた。6月10日(土)に大阪で開かれるNEE2023 OSAKAの最後のセッション「インターネットの教育利用30年,その黎明からネクストGIGAを展望する」に出てねということだった。

記憶が薄れつつあるので,参考資料で復習している。そのひとつ。1999年に大阪で開催された「99インターネットと教育フォーラム」実践報告集にあった資料から,自分のメモの部分を抜粋してみると次のようなものだった。1995年までのことしか書いていなかった。

'99『インターネットと教育』フォーラム

エピソードのつながりとしての歴史,人のつながりとしてのプロジェクト
1969年から1999年までのインターネットと教育

野島久雄 NTTコミュニケーション科学基礎研究所 nojima@tantra.brl.ntt.co.jp
芳賀高洋 千葉大学附属中学校 jtaka@ir.chiba-u.ac.jp

1.その時何があったか
2.マリオン以前,以後

[1969-1978 前史]
1969
(1) 高校生の時はじめてコンピュータにさわる。カシオの卓上電子計算機4メモリ26ステップ、30万円。 階乗のプログラムをつくるが、ステップ数で友達に負ける。
1970
(2) アナログコンピュータで、滅表・強制振動をプロット。数学の試験でFORTRANのプログラミングの問題がでる。
1971
(3) 日常的には計算尺を使っていた(受験問題を解くときなど)。
1972
(4) 教養の物理学実験は、タイガー計算機でデータ整理。最小自乗法の計算には複雑な技があるようだった。
1973
1974
(5) 学部の物理学実験では、みな電卓を使い始めていた。四則演算で3万円くらいかな。しかし自分では買わない。新聞で、シャープの関数電卓が10数万円との記事をみる。
1974
(6) 電子計算機実習ではじめて大型計算機 (ACOS)を使う。IBMではなく、JUKIのキーパンチャーで、バッチ処理。課題は行列の対角化と5次方程式を解くが、成績はいまいち。
1975
1976
1977
(7) 修士論文のための計算をようやくはじめる。センターまでカード2000枚の箱をかかえて、毎日通う。使ったのはTOSBAC。カードのジャムとプリントアウトのジャムに泣く。
1978
(8) はじめて自分の関数電卓を買う、もらったのかな?

[1979-1988 まだはじまらない]
1979
(9) はじめてマイコンの雑誌を買う。これからはこんな時代だ。このころパソコン関係の雑誌は 立ち読みですべて読めた。
1980
(10) 研究室からTSSで大型計算機を 使えるようになる。タイプライター端末はじめは300bpsその後1200bps。
1981
(11) PC-8001を使ったスクリーン型端末が登場。研究室の先生がアセンブラで端末ソフトを作成(流行)
1982
(12) PC-8801用のターミナルプログラムをBASICで自作。
1983
(13) PC-9801を研究室で購入。CP/M-86をもらってきて遊ぶ。ベクトル計算機登場前夜でHFPなどにも凝る。
1984
(14) 8087が手に入ったのでアセンブラで連立方程式のプログラムをつくる。11万円で中古9801を買う。256kBの37500円のメモリボード2枚かっ て、RAMディスク快適。
1985
(15) 理科教育講座の学生のための情報処理実習の授業がスタート。 内容は、コンピュータの基礎とBASICプログラミング入門。
1986
1987
(16) 本屋でMacの雑誌を買う。これからはこんな時代だ。Mathematicaも登場。やっぱりこれからはこんな時代だ。
1988
(17) MacIIを使って情報の授業を 行うが、ウイルスとバグと GUIが結構大変。研究室で は、PC-9801とMacを併用。

[1989-1994 まだちゃんとはつながらない,が・]
1989
(18) 大学の情報処理センタ創設の為の準備で忙殺。SUN4/330を導入。
1990
(19) 情報科学講座の先生のおかげでUUCPでSRA に接続される。まいにち、Netnewsを読んで いるので仕事にならない。firec.pachinkoで齋藤明紀さんが最初のダメ出したころ。
1991
(20) f読み続けて1年、はじめてfi.booksに投稿。
・・・
[1994.8 有楽町マリオン]
[1994-1997 100校プロジェクト]
1992
1993
1994
1995
(21) 3月、教育情報リンク集「インターネットと教育」スタート。

[1996.12 そして世田谷]
[1998-1999 とても書ききれない・・・]
[2000- そして新たなつながり]
野島久雄さんは2011年に若くしてなくなってしまった。自分の記憶というのも本当に夢幻泡影なのだけれど,当時,宮澤賀津雄さんによびだされて横浜までいって,3人であって話をしたのは野島さんだったような気がする。違うかもしれない。


[1]インターネットと教育 No.393 2002.12.14(WaybackMachine)

2023年2月15日水曜日

インターネットと軍事技術

放送大学の「日常生活のデジタルメディア」 の初回で,青木久美子高橋秀明が,あたりまえのように,インターネットは軍事技術からはじまったものだと解説していたので吃驚してしまった。この調子でどんどん外堀が埋められていくのだろう。

これまで,一般的なメディアでは,インターネットは軍事目的で開発されたなどと紹介されても,ネットワークの研究者や技術者達は,そうではないと反論するのが普通だった。インターネットの前身のARPANETはアメリカ国防総省の高等研究計画局から資金提供されていたが,開発現場に近いレベルでは軍事目的を前提としたものではなかったからだ(WikipediaのARPANETの項目に様々の立場からのコメントがある)。

Bingに聞いてみると次のようになった。

Q:「インターネットは軍事技術から始まった」という説と,「インターネットは軍事目的で開発された技術ではない」という説があります。それぞれの言い分を整理し,どちらに分があるかを教えてください。

‘インターネットは軍事技術から始まった’ を検索しています
‘インターネットは軍事目的で開発された技術ではない’ を検索しています
回答を生成しています…

A:インターネットの起源については、軍事技術から始まったという説と、軍事目的で開発された技術ではないという説があります。それぞれの言い分を整理してみましょう。

軍事技術から始まったという説は、インターネットの先駆けとなったネットワーク「ARPANET」が、米国国防総省高等研究計画局(ARPA)が資金提供したプロジェクトであったことに基づいています123。この説によると、ARPANETは、核戦争などの緊急事態においても通信が維持できるように、分散型のパケット通信技術を開発したものであり、軍事目的が強く関係していたとされます23。

軍事目的で開発された技術ではないという説は、ARPAが軍事以外のさまざまな研究にも資金提供していたことや、ARPANETの開発者たちが軍事目的を意識していなかったことに基づいています456。この説によると、ARPANETは、コンピュータ科学の研究者たちが、新しい通信技術を実用化するために、自由にアイデアを交換したり、コンピュータのリソースを共有したりするために開発したものであり、軍事目的は関係なかったとされます456。

どちらの説に分があるかというと、私は後者の説に傾きます。なぜなら、ARPANETの開発者たちの証言や文献によると、彼らは軍事目的を考えていなかったと述べており、また、ARPANETが核戦争に耐えられるように設計されたという証拠も見つかっていないからです456。もちろん、ARPAが軍事機関であったことや、ARPANETが軍事利用されたことは事実ですが、それだけでインターネットが軍事技術から始まったと断定するのは早計だと思います。

 


図:最初のアーパネット 1969.10.29([1]から引用)

[1] Net@50 (インターネット誕生50周年)インターネットの起源に想いを寄せて(SRI)

2022年12月11日日曜日

対話の時代

衝撃のAIからの続き

11月30日にOpenAIが公開した対話型AIシステム(ChatGPT)についての現段階の感想をまとめておくことにする。

(1) ChatGPTに対する見方
・AI専門家の声が見えない。清水亮は対話システムの限界と見る
・IT技術者やプログラマーは限界を理解しつつも比較的高く評価
・理系研究者等は知識が人工知能にはまったく及ばないと否定的
・短期間の 100万人登録から大きなインパクトがあったのは事実

(2) ChatGPTの特徴
・大規模言語システム GPT−3.5による対話システム*
・対話の前提条件や表現等を指定することができる
・対話によって自分の前言を修正することができる
・適切でない質問への回答を拒否することができる

(3) ChatGPTの長所と短所
・学習データに基づく辞書的事実を持つが分野にムラ
・簡単な計算や数理処理や論理判断はできるが不十分
・プログラム言語等については耳学問が発達している
・創作風で自由な文章や名前の羅列などは比較的得意

(4) 今後必要な機能的発展
・個人や集団ごとに対話情報を記憶して連携=LINE&SNS
・入力コーパス分野拡大と正しい知識の獲得=ウィキペディア
・数理計算能力や高度な論理的推論力の獲得=マセマティカ
・対象や場面に依存した表現の一貫性の獲得=パーソナリティ

(5) ChatGPTの未来
・1人1台のネットワーク端末から1人1つのAIアシスタントの時代
・対話出力がリアルタイム説明動画を生成するチューターの時代
・AIアシスタントとの関係に没入するパーキーパット人形の時代
・・・・

インターネットが大衆化した1990年代の半ばごろ,インターネットの教育利用について語る自分のPowerPointのファイルには,その本質として,リソース(情報のストック)とコミュニケーション(情報のフロー)の2つの柱があるというポンチ絵を必ず描いていた。今から思えば,知識というのは必ずしもリソース側にあるわけでなはく,コミュニケーションを成立させているネットワークに分かち持たれるものだったかもしれない。

そして,インターネットの利用の2つの柱は,情報検索(リソースへのアクセス)とSNS(コミュニケーションへのアクセス)として体現されることになった。対話の形をとったリソースへのアクセスシステムは,Q&Aサイトとして,Yahoo知恵袋教えてgoohatena人力検索OKWAVEとか,最近だとQuoraがあった。ただ,その回答の精度は必ずしも高くなく現時点のChatGPTなみだった。それが大きく変わることになるかもしれない。

情報検索とSNSがAIを媒介として統合される対話の時代の始まりだ。チューリングテストを受けていないAIアシスタントがキャラクター(パーソナリティー)を持って参加するMastdonインスタンスが林立し,そこへのアクセスによって質問への確かな回答が得られると同時に,懇切丁寧にわかるまでAIアシスタントにも教えてもらえる時代がやってくる。

しかし,その対話の半分は人間側の幻想による補完から成り立っている。そして,知識の本質というのは,この対話における幻想と切り離せないのかもしれない。知識を産み出した人間同士のコミュニケーションだって,やぎさんゆうびんを補完することでかろうじて成り立っているものだから。

図:11/30のChatGPTの出現前後のgoogle trends

* ChatGPTはInstructGPTの兄弟モデルであり,プロンプトの指示に従って詳細な応答を行うよう,人間のフィードバックを元にした強化学習を施している。


2022年11月18日金曜日

マストドン(2)

マストドン(1)からの続き

イーロン・マスク(1971-)が,2022年10月31日にツイッター社を買収完了してCEOに着任してから混乱が始まっている。なぜかWikipediaの日本語版記事には,ツイッター買収後の話題はほとんどない。

社員の半数の3500人に解雇通告を出したため,モデレーションが機能しなくなり,差別的な投稿内容がほぼ野放し状態になってしまったようだ。また,本人確認アカウントが有料化されて,公式マークと分離されたことで,ニセ公式アカウントが横行しているらしく,この方針はペンディングになっているらしい。さらに,11月18日には,本社オフィスが従業員に対して11月21日まで閉鎖されるという告知がきた。

リバタリアンであるイーロン・マスクが,言論の自由というときには,大きな副作用がともなう。公共セクターが私的所有されることは,メディアだけでなく,エネルギーや交通その他の社会インフラでもこれまでに長い歴史があるのが,マスクは7兆円で買ったツイッターを玩具のようにいじくり回しているようだ。

これに危機感をいだいたユーザや広告主のツイッター離れが進んでいる。その行き先の一つが,マストドンである。2016年にはじまり,2017年の前半にブレイクしたもののあっというまにしぼんでしまった分散型 Twitter 類似SNSだ。数学記号を自由に使えるmathtod.online の方はときどきアクセスしていたが,5年ぶりに日本で最大規模のユーザをかかえるサーバのひとつであるmstdn.jpに帰ってみた。もっかのはやりは,フェディバードらしい。

結城浩や,るまたんなどごく少数のアクティブユーザが帰還しているだけなので,まだどうなるのかわからない。


図:.mastodonの公式イメージかな?

2022年9月25日日曜日

ひまわりキッズ

1994年に100校プロジェクトがはじまってしばらくしたころ,理科教育メーリングリストに次のような話題を提供したことがある。

インターネットを活用した学校間コラボレーションのアイディアだ。全国の学校で,日時を定めて校庭から一斉に真上の空にデジタルカメラを向けて撮影し,その画像をつなぎ合わせて,下から見た日本列島の天気の全体像を調べようというものだ。

気象衛星ひまわりは赤道上の静止軌道から日本上空の雲の分布を撮影することができるが,逆に下から見るとこれがどう見えるかを,インターネットコラボレーションの力で確かめてみたい。名付けて「ひまわりキッズ」プロジェクト。

残念ながら,口先だけで実行力がともなわなかったので,実現には至らなかった。そうこうしているうちに内田洋行がデジタル百葉箱(現,IoT百葉箱)を売り出して,そちらに注目が集まることになる。そういえば,すでにteiten2000という渡辺先生がはじめたプロジェクトがあったからかもしれない。

ひまわりキッズで検索すれば,いまは天理市の子育てサークルなどが出てくるのであった。


写真:ひまわり8・9号のイラスト(Wikipediaから気象庁の画像を引用)

2022年7月30日土曜日

ネーミングライツ(2)

ネーミングライツの元にある命名権はそもそも誰にあるのか。

自分の名前の國雄は祖父がつけたらしい。自分の子どもたちは,若干雑音があったけれど,われわれ夫婦で決めた。これからの世代はほとんど親が子の名前を決めるのだろう。だからきらきらネームが流行ったりもする。

インターネットのドメイン名空間での命名権をめぐっても昔はかなりいろいろあった。ICANN がドメイン名空間の命名規則を決めている。そのjpドメイン配下は,JPNIC(いまではJPRS)が管理している。学校向けの ed.jp ドメインができるときの騒動は,そばに関係者がいたので間近で見ていた。あれだけがんばって獲得した ed.jp だったけれど,今どれだけ使われているかというと,なんだか微妙である(地元の天理市は,http://ed.city.tenri.nara.jp だから・・・)。

天体の命名は,国際天文連合(IAU)が行う(小惑星の命名法)。新元素の場合は,発見グループだったから,素粒子もそうなのだろうか,あるいはParticle Data Groupが調停する?化合物については,国際純正・応用化学連合(IUPAC)によって,命名規則が決まっているので,問題ないのかもしれない。生物の場合は,学名に対して,国際動物命名規則,国際藻類・菌類・植物命名規則,国際原核生物命名規則などが定まっており,献名という慣行もある。これらの命名規則を管理するのは,国際生物科学連合(IUBS)になりそうだ。

ネーミングライツに話をもどせば,2010年の大阪府からはじまって横断歩道橋の命名権が各地で売り出されている。いっそのこと,国道や高速道路のインターチェンジ区間に名前を付けて売り出せばいいではないかと思ったら,現職の官僚がそれに掠る話を書いていた。

例)国道8番ラーメン号線,国道24時間テレビ号線,国道7イレブン号線などなど。

[1]ネーミングライツに関する考察(木村俊介)

2021年10月4日月曜日

ビットレート

 ビットレートとは,データを伝送する際の単位時間あたりの伝送情報量であり,単位としては bps(ビット毎秒 B/s)がよく用いられる。情報科学としての厳密は話はややこしいのでざっくりした話をする。

パソコン通信などのネットワークへのアクセスは,1980年前後に音響カプラーの300bpsから始まって,1200bps,9600bpsとモデムの時代を体験してきた。そのうち64kbpsのISDNが普通の家庭にもやってきたので,早速これによってインターネットのアクセスポイントに繋ぐことになる。アクセスポイントはどこだったのか・・・

それはそれとして,今の関心事はマルチメディアデータのビットレートと品質の関係だった。ビットレート=サンプリング周波数 × 量子化ビット × チャンネルなので,CD-DA(音楽CD)の場合は,41.1kHz × 16 bit × 2 = 1441.2k bpsとなる。

非可逆圧縮の音声MP3では,様々なビットレートに対応している。96kbpsが低品質,192kbpsが中品質,256kbpsが高品質だとのこと。自分の教材は144kbpsなので中品質のあたりか。

YouTubeなど映像の場合は,128-384kbpsがビジネス向けのテレビ会議品質とのことで,自分の教材の288kbpsはその範囲では中位になる。10分で20MBのオーダーのmp4ファイルになっていた。

これが,YouTubeの高品質なコンテンツでは,HDの1080p(1920×1080=200万画素)の60fpsでは,6.8Mbpsということになり,10分で500MBのmp4ファイルが必要になる。音楽の方でもハイレゾということで,96kHz×24bit×2 = 4608kbps = 4.6Mbpsのレベルのコンテンツが要求される時代になっている。


2021年9月13日月曜日

クローラ

 クローラ(Crawler)とは「ウェブ上の文書や画像などを周期的に取得し,自動的にデータベース化するプログラムである」。ボット(bot)・スパイダー・ロボットなどとも呼ばれるが,google検索ではロボットと表現されている。

25年ほど前から数年間,学校のホームページ宛の管理者宛てにアンケート調査を繰り返していたことがある。ホームページのURLは目視と手動で集めるたものだ。これに対して,perlのプログラムで(wgetを使って)何階層かのページを取得したうえで,メールアドレスを取り出すという操作をしていた。いまだと(当時でも)ほとんど危ない技だ。

さて,google検索において立て続けに類似パターンの検索をすると,googleから「おまえロボットちゃうか」と叱られるのである。そのとき出てくる警告ページを図に示す。なんのことはない,CAPTCHAのロボットチェックをクリアすればよいだけである。

図:google検索における警告メッセージ

今回,これが現れたのは,ひらがな回文タイプの「なか○かな」の○部分にあ〜んまでを順にいれて調べようとしたからだ。なぜかというと,TikToker/YouTuberのなかねかなの「モテすぎて草,誘ってて森」が流行っていたのだ。

「TikTokでよくみるイケメンが カメラ目線で 音に乗せて にこにこしている動画 あれいつも 思うけど めちゃくちゃ私のこと 誘ってて草 完全に私のこと 好きで森・・・(作詞 かなねかな)」のフレーズが耳から離れない。

なかかな(かな先生)といえば,バイオリンはじめチャンネルだったので,もしかしてこのパターンのアカウントが沢山あるのかと調べてみたところ,TwitterやInstagramやYouTubeで「なか○かな」のユーザがぞろぞろ見つかった。

「かな」が人名を表すと同時に俳句の句末の切れ字になっているのでよく出てくるのかも。

2021年9月1日水曜日

デジタル庁

9月1日,菅政権が迷走を続ける中,デジタル庁が発足した。 

お知らせ
デジタル庁ウェブサイトが、一部の方において繋がりにくい不安定な状況が発生しております。現在対策中ですので、ご不便をおかけいたしますが、今しばらくお待ちください。
m1 Macbook Air の chrome ではOKだが safariではウェブサイトが見えない状態だった(P. S. 2021-9-1 17:00ごろには回復していた)。ちなみに,
web: https://www.digital.go.jp/facebook: https://www.facebook.com/digital.jpn
いちおう楠正憲さんが統括官として採用されているようだ。

なお,白紙状態だったトップページのHTMLヘッダーはこんな感じである。

<html data-n-head-ssr="" data-n-head="%7B%22lang%22:%7B%22ssr%22:%22ja%22%7D%7D" lang="ja"> 
<head> <title>デジタル庁</title> <meta charset="utf-8" data-n-head="ssr"></meta> <meta content="width=device-width, initial-scale=1" data-hid="viewport" data-n-head="ssr" name="viewport"></meta> <meta content="website" data-hid="ogType" data-n-head="ssr" property="og:type"></meta> <meta content="STUDIO" data-hid="generator" data-n-head="ssr" name="generator"></meta> <meta content="all" data-hid="robots" data-n-head="ssr" name="robots"></meta> <meta content="デジタル庁" data-hid="ogSiteName" data-n-head="ssr" property="og:site_name"></meta> <meta content="デジタル庁" data-hid="ogTitle" data-n-head="ssr" property="og:title"></meta> <meta content="https://storage.googleapis.com/production-os-assets/assets/8f02b16f-3f50-44cb-a347-3b73c33e590f" data-hid="ogImage" data-n-head="ssr" property="og:image"></meta> <meta content="デジタル庁は、デジタル社会形成の司令塔として、未来志向のDXを大胆に推進し、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で一気呵成に作り上げることを目指します。" data-hid="ogDescription" data-n-head="ssr" property="og:description"></meta> <meta content="デジタル庁は、デジタル社会形成の司令塔として、未来志向のDXを大胆に推進し、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で一気呵成に作り上げることを目指します。" data-hid="description" data-n-head="ssr" name="description"></meta> <meta content="summary_large_image" data-hid="twitterCard" data-n-head="ssr" property="twitter:card"></meta> <meta content="https://storage.googleapis.com/production-os-assets/assets/8f02b16f-3f50-44cb-a347-3b73c33e590f" data-hid="twitterImage" data-n-head="ssr" property="twitter:image"></meta> <meta content="デジタル庁" data-hid="appleMobileWebAppTitle" data-n-head="ssr" name="apple-mobile-web-app-title"></meta> <meta content="" data-hid="searchConsole" data-n-head="ssr" name="google-site-verification"></meta> <meta content="https://www.digital.go.jp/" data-hid="ogUrl" data-n-head="ssr" property="og:url"></meta> <link data-n-head="ssr" href="https://fonts.googleapis.com/css?family=Noto Sans:400,400i,700,700i|Lato:100,100i,300,300i,400,400i,700,700i,900,900i" rel="stylesheet"></link> <link data-hid="favicon" data-n-head="ssr" href="https://storage.googleapis.com/production-os-assets/assets/851ae3c4-d597-40cf-8108-e209720fa11e" rel="icon" type="image/png"></link> <link data-hid="appleTouchIcon" data-n-head="ssr" href="https://storage.googleapis.com/production-os-assets/assets/851ae3c4-d597-40cf-8108-e209720fa11e" rel="apple-touch-icon" type="image/png"></link> <link data-n-head="ssr" href="https://www.digital.go.jp/" rel="canonical"></link> <script data-n-head="ssr" src="https://polyfill.io/v3/polyfill.min.js?features=IntersectionObserver%2CMap%2CArray.from"></script> <link as="script" href="/_nuxt/f7b3d52.js" rel="preload"></link> <link as="script" href="/_nuxt/a440431.js" rel="preload"></link> <link as="script" href="/_nuxt/4884827.js" rel="preload"></link> <link as="script" href="/_nuxt/2e07ffe.js" rel="preload"></link> <style data-vue-ssr-id="05327124:0 44fc0bae:0"> body { visibility: visible !important } .container[data-v-09e81421] { transition:none } .container.page-enter[data-v-09e81421], .container.page-leave-to[data-v-09e81421] { opacity:0 } .container.page-enter-active[data-v-09e81421], .container.page-leave-active[data-v-09e81421] { transition: .3s cubic-bezier(.4, .4, 0, 1) } </style> </head>
</html>

図:デジタル庁にシンボルマークはない(デジタル庁のブランド


2021年8月19日木曜日

arxiv30周年

 物理学分野のプレプリントアーカイブとして,1991年,マンハッタン計画で有名なロスアラモス国立研究所に,LANL-perprint サーバが立ち上がった。これを引き継いで1999年から現在に至るまでコーネル大学が運営しているarxivプレプリントアーカイブの前身だ。

スタート当時は,素粒子(高エネルギー)・原子核物理が中心だったが,いまでは,Physics,  Mathematics,Computer Science,Quantitative Biology,Quantitative Finance,Statistics,Electrical Engineering and Systems Science,Economics の広い分野にわたっている。

LANL-preprintサーバがスタートしたのは,インターネットが使えるようになってまもない頃でもあり,京都大学の基礎物理学研究所にミラーサーバが置かれて,トラフィック軽減のためにそちらを利用するよう誘導されていた時代だ。その後,京都大学ではリソースを割くことが困難になって2015年に廃止された。しかし,中国・ドイツ・インド・スペインにはいまでもミラーサーバーが運用されている。

arxivに残っている最も初期の論文を探してみたが,1991年8月14日の Exact Black String Solutions in Three Dimensions,James H. Horne, Gary T. Horowitz あたりだろうか。結局,これが普及するころには物理から物理教育にシフトしていたので,投稿者として利用することはなかった。今でも,物理のまとまったレビューや入門テキストを得るためによくアクセスしている。

プレプリントサーバ/リポジトリのarxivはオープンサイエンスの典型的な成功例であり,bioRxivmedRxivChemRxiv や PsyArXiv など,他分野へも波及している。

図:arxiv 30周年のロゴマーク

2021年8月18日水曜日

twitter13周年

 2008年の8月11日に最初のiPhoneを購入した。当時はアプリの数も少なかったので,なんとなく日本語絡みのするNatsuLionを何だかわからずにインストールした。それがtwitterクライアントアプリだったわけだが,そのtwitterというコンセプトがそもそも理解できなかった。よくわからないまま,恐る恐る試してみたのが次の例。ちょうど今から13年前のことだ。twitter社からのAnniversaryバッジのアナウンスがあったので気がついた。


図1:はじめてのtweet(twilogから)

2010年,電子教科書=デジタル教科書談義が盛り上がった頃にtwitterに参入して日常的に使うようになった。かつてnetnews fjの時のようにはまってしまい,一日のかなりの時間を情報インプットに費やしているが,アウトプットの方はほとんど低空飛行でリツイートするだけの日々である。


図2:tweetの統計情報(twilogから)

2021年7月27日火曜日

夏休み子ども科学電話相談

夏休み子ども科学電話相談はNHKのラジオ番組だ。毎週日曜日の午前10時05分から午前11時50分まで放送されているが,東京オリンピック2020のせいで今年は8月8日と22日だけになった。夏休みの宿題のヘルプを考えていたこども達にとってはちょっと残念かもしれない。

そこで,インターネットの有志が夏休み子ども科学インターネット相談をYouTube上に立ち上げた(NHKのものとはまったく関係がなく,無保証・無答責です)。7月25日にアップロードされた第1回目は,いきなり考古学で「Q.各文明で大切だった宝石は? Q.書記坐像の人は何を書いてるの?」というものだった。googleドキュメントにこの質問や回答者のリストがみられる。

高校生の時に北陸放送ラジオの番組で,同じような子ども電話相談室があった。児童文学者のかつおきんや(1927-2020)さんと,理系は理科教育センターの先生みたいな人が二人で対応していたと思う。覚えている質問は「仏教の三千大世界とアインシュタインの相対性原理の関係はどうなっているのですか」というものだ。リアルタイムの番組なので,なかなか質問をセレクトするのが難しく,回答者も困っていた。

2021年2月14日日曜日

登録チャンネル(1)

現時点で自分が登録しているユーチューブのチャンネルは約70あるが,その中で比較的よくみているものを再生回数順に並べると以下のようになる。

1. カズチャンネル     ( 8.8億回, 186万人, 2391本, 36.8万回/本
2. 瀬戸弘司        ( 8.8億回, 166万人, 2021本, 43.5万回/本
3. 吉田製作所       ( 2.5億回, 73万人, 369本, 67.8万回/本)
4. megumi sakaue     ( 1.4億回, 21万人,4142本,     3.4万回/本
5. コジコジのオタク文化情報局 (0.74億回, 25万人, 1015本,7.3万回/本)
6. 一月万冊        (0.52億回, 11万人, 4011本, 1.3万回/本)
7. ワタナベカズマサ    (0.43億回, 15万人, 986本, 4.4万回/本)
8. 散財小説ドリキン    (0.31億回, 8.5万人, 1791本, 2.3万回/本)
9. 岡ちゃんnel      (0.14億回, 4.9万人,  326本,   4.3万回/本
10. イチケン      (0.12億回, 14万人,    51本,    23.万回/本

非常に教育的な技術系のイチケンの一本あたり再生回数が意外に多いのが不思議。上位の平均10万回以上再生されているものは,ネタ系に近いフレーバーを持ったもの。1月万冊は一日あたりの公開本数が多すぎることで平均値を下げているのかもしれない。

2021年2月13日土曜日

ラジオの身体

 YouTubeで瀬戸弘司が「ラジオの身体」というワードで語っていた。瀬戸弘司のYouTubeは装飾過多なのでやや苦手だったのだけれど,ドリキンとの対談を見てから若干印象が変わった。瀬戸弘司は福井市出身で,藤島高校を出て東工大に進んだ劇団員だ。ユーチューバとしても2010年から活動している。ちなみに,同じ頃から活動しているユーチューバーのかずさん(カズチャンネル)も福井市在住で散財三兄弟の一角を構成している。

瀬戸弘司が,最近のYouTubeのトレンド変化を特徴づけるキーワードとして使ったのが「ラジオの身体」である。彼が舞台出身であって「舞台の身体」を持っていることに対する比較とした表現だ。ラジオの身体性は,ポッドキャストが2005年に登場してしばらく後,2010年前後に話題になりはじめ,日本のメディア研究者でいえば飯田豊や水越伸なども取り上げている。もちろん,瀬戸の着想はこれらとはまったく独立なものだと思う。

これとは別に,今年になってClubhouseが音のSNSとして流行をはじめた。Clubhouseについては様々な捉え方があるが,その中には音声メディアとしてラジオと比較したものもでてきている。インターネット空間にジャックインしながら生活するという状況を考えたときに,視覚と聴覚がどのようにその時間を専有されつつ,現実世界と切り結んでいくかというのは今後の議論の重要な鍵となるかもしれない。まあ,いきなりgoogle glassというわけには行かなかったわけだけれど。