最近の報道や情報番組の多くがネットでの話題に頼ってニュースを作っている。記者やスタッフが,自分の足で検証取材をすることなしに,ネットの周辺情報だけを漁ってストーリーを編んでいるように見える場合がある。今回のニュースもそれに近く見えてしまうが,そもそもこれはインターネット空間内の出来事だから仕方ないかもしれない。
その内容な次のようなものだ。
(1)ChatGPTとは何か,たった5日間で100万人のユーザを集めた話(ちなみに,Netflixで3.5年,Facebookで10ヶ月,Spotifyで5ヶ月,Instagramで2.5ヶ月かかって100万人集めている)
(3)きしだなおきが小説「AIの王国(400字)」を書かせた話(デジタルハリウッド大学の橋本大也も,人工知能が地球を滅亡する小説1300字+挿絵5章分+BGM+朗読を,全てAI支援によって創作している )
(4)岩田雅光(シーラーカンス専門家)いわく,シーラカンスは蟹でない。
(5)楠正憲は,これが大学のレポート作成に使われることについてコメント(プログラミングの課題で,ChatGPTなどのAI支援を認めた例がすでにある)
(6)NIIの佐藤一郎(AIが専門ではない)は無難な答えに終始した(希少情報のフェイク化を増幅する件=Stack Overflow問題,多くの知的労働者を失業させる件等への言及なし)
・ChatGPT(≒情報生成)は,新たなGoogle(情報検索)である件
・アプリケーションにサポートアドインを付加した件(ブレンダー)
・画像生成(StableDiffusion)や画像分析(Detic)とChatGPTが結びついた件
などの可能性についての話がないのは仕方ないとしても,ほんとにネットワークで見かけた情報をつまみ食いした上で,国立情報学研究所の副所長に電話してみましたという作りが透けて見えてしまう。
図:StableDiffusionが出力したボッシュ風のイメージ
0 件のコメント:
コメントを投稿