2024年4月5日金曜日

ベニコウジカビ

機能性表示食品からの続き

話題の紅麹(紅麹米)は,ベニコウジカビが米を発酵させたものである。麹(コウジ)は,米や麦や豆をニホンコウジカビショウユコウジカビで発酵させたものである。

で,味噌・醤油や日本酒に欠かせないニホンコウジカビやショウユコウジカビとベニコウジカビは,生物分類学的にはかなり遠い親戚なのだと指摘するコメントをネットで見かけた。はいはい,調べてみました。

        動物界|界(kingdom) |菌界
      脊椎動物門|門(division)  |子嚢菌門     |接合菌門
        哺乳綱|綱(class)    |ユーロチウム菌綱 |接合菌綱
   齧歯目/ 霊長目|目(order)   |ユーロチウム目
メガネザル科/ ヒト科|科(family)    |マユハキタケ科  \モナスカス科
  ゴリラ属/ ヒト属|属(geneus)   |コウジカビ属    |モナスカス属
        ・ヒト|種(species)   |・ニホンコウジカビ |・ベニコウジカビ

ということで,「科(family)」レベルで異なる生物だった。ヒトもオランウータンもゴリラもチンパンジーもヒト科なので,そのファミリーよりも遠いファミリー(メガネザル科,テナガザル科,オナガザル科,キツネザル科)に対応する。「目(order)」レベルで異なるネズミやウサギほどは遠くはない。

ただし,クモノスカビやケカビなども中国や朝鮮の発酵食品に使われてきたのだが,これは門レベルでニホンコウジカビとは異なるグループだから,まあそんなものかもしれない。


写真:紅麹(Wikipediaから引用)




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