一辺の長さが4,面積が16の正方形Sを考える。次に,直角を挟む2辺の長さが√2の直角二等辺三角形Tを考えると,その面積は1であるから,先の正方形Sの面積の16分の1に相当する。
この直角二等辺三角形Tを単位として,1枚から4枚組み合わせた図形(直角二等辺三角形,正方形,平行四辺形,等脚台形,直角台形など)の集合Rを考える。もとの正方形SをRの集合から重複を含めて選んだ図形7片に分割する。
面積だけでその分割パターンを考えると,(3-3-2-2-2-2-2),(4-2-2-2-2-2-2),(4-3-2-2-2-2-1),(3-3-3-3-2-1-1),(4-3-3-2-2-1-1),(4-4-2-2-2-1-1),(4-3-3-3-1-1-1),(4-4-3-2-1-1-1),(4-4-4-1-1-1-1)の9パターンになる。
このうちの(4-3-2-2-2-2-1)が清少納言の知恵の板という名前で知られる江戸時代に考案されたパズルであり。(4-4-2-2-2-1-1)がタングラム(七巧図)とよばれる,中国で同じころに考えられて19世紀に欧米に伝わって普及したシルエットパズルだ。これらの起源や関係などははっきりしていない。
図:清少納言の知恵の板(上)とタングラム(下)
[2]休日のタングラム
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