2025年6月29日日曜日

ソフトバンクグループ


株主総会のシーズンなので,ソフトバンクグループの第45回定時株主総会のライブを時間差でたらたらみていた。議案が提案された後,いつものように孫正義(1957-)の1時間弱の事業戦略説明があった。すでに昨年来示されたことよりも新しい情報はなかった。ASIのNo.1プラットフォーマーを目指すというのが結論だ。600兆円の市場に世界で数社残るうちの1つに入るというイメージらしい。

50年前の1975年1月にアメリカに留学していた17歳の孫正義青年が,Intel 8080に出会ったのが,この物語の始まりだった。その後,1981年に日本でコンピュータソフトウェア流通の会社ソフトバンクを立ち上げ,Yahooジャパン,ブロードバンド,ボーダフォンの買収,iPhoneの独占販売権,Sprintの買収とT-mobileとの合併,アリババへの出資,Visionファンドの立ち上げ,ARMの買収など次々と展開してきたが,それはASIを目指したものだったという物語に仕上げていた。


図:最後の方に示されたイメージ(ソフトバンクグループから引用)


ASIについて最後の図で示したのは,仮想世界でのエージェント物理世界のロボットの結節点としてのASIというものなのだけれど,ロボットに関しては残念ながらソフトバンクグループがせっかく手に入れたボストン・ダイナミックスの株の80%を韓国のヒュンダイに売ってしまった。イーロン・マスクテスラはこのAIとロボットの両方を確かに握っている。

ライブでは株主総会における20件あまりの質疑応答をていねいに伝えていたが,暗号資産の質問の途中で急に非公開になって中断していた。夜になって,質問者の番号と声が消された形の録画が公開されていた。質問にはすべてまともに答えていた。いつも兵庫県知事記者会見の壊れたレコードのような日本語とはいえない応答に晒されているので,超知性ではなくともまともな知性を持った人間のことばが聞けるとホッとする。

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