M=(eee3eπ3e333ππeπ3ππ)の9個の数の大小関係を求めよ。
ただし,e=2.7183<3<π=3.1416はわかっているとする。
各行や各列で比較すると,行番号や列番号が増えると大きくなる。
次に,M12=e3とM21=3e,M23=3πとM32=π3,M31=πeとM13=eπを比較する。それぞれ,両者のべきの積の逆数を双方にかけると,x1xの形での比較に帰着する。この関数の対数をとってf(x)とおけば,f(x)=logxx, f′(x)=1−logxx2の形から,e1e<313<π1πである。
図:f(x)=logx1/xとその微分 f′(x)=(1−logx)/x2のグラフ
したがって,3e<e3, πe<eπ, π3<3πが成り立つ。残るのは,33とeπまたはπeの関係である。これがちょっとわからなかった。仕方がないので,数値的に評価することに。
logM13=π=3+0.1416,logM33=3log3=3+3(log3−loge)=3+3log3e
3log3e=3log(1+3−ee)≈3{3−ee−12(3−ee)2+⋯}=0.295 。したがって,eπ<33
結局,ee<3e<e3<πe<eπ<33<π3<3π<ππ となった。
追伸(2023.11.19):ひとつ確認もれがあった。e3 とπeの大小関係である。
対数をとると,3とelogπの比較になる。
logπ=loge(1+π−ee)=1+log(1+π−ee)≈1+π−ee−12(π−ee)2
したがって,elogπ (3.1117)≈π−(π−e)22e (3.1086)>3,∴πe>e3
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