高校時代に教科書を見ていたら百済観音(木造観音菩薩立像,法隆寺)の写真があった。米島君が「これ越桐に似とるんやないか」といったので,これ以来,百済観音が自分の記憶に留まることになった。穏やかな顔の百済観音は,とても痩せていて身体のS字型のカーブが猫背のようにも見える。
奈良国立博物館では,4月19日から6月15日まで,超国宝展という特別展が開催されている。百済観音や信貴山縁起絵巻が展示されるというので,ゴールデンウィーク明けにさっそく向かった。最近の奈良は外国人観光客で溢れているが,開場30分前にたどりついた超国宝展の長くて途切れない行列は我々のような暇な老人でいっぱいだった。
最初のコーナーがお目当ての百済観音。360°,すべての方向から見ることができる。冠の青い宝石の色まではよく識別できなかったが,穏やかなお顔と210cmの立ち姿,左手の親指と中指で軽く持っている水瓶,竹のように表現された光背の支持棒などゆっくり観賞できた。
横から見ると脊柱のラインは曲がっているわけではなかった。猫背ではない。その他の国宝群も見ごたえがあった。中宮寺の弥勒菩薩は,中学校の歴史の先生が絶賛していたのだけれど,後期展示でお目にかかることはできなかった。まあ,中宮寺で一回見ているのだ。
博物館を出ると,新緑の奈良公園は,鹿と戯れる外国人観光客でいっぱいだった。
写真:法隆寺百済観音(Wikipediaからの引用)
P. S. 百済観音以外では,高校の同級生で,阪大工学部土木学科に進学した竹谷栄一君に麻丘めぐみに顔が似ているといわれたのが1件,阪大物理の同級生の佐藤秀明君に小沢征爾に顔が似ているといわれたのが1件。
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