生成AIの行方からの続き
以下の犬笛に関するQAの最後に,ChatGPT 4o が3つのリンクを参考資料としてあげてきた。
生成AIへの視点で触れたフジイユウジさんが調べていたように,ほとんどのマスメディアは,生成AIからのボットクロールをrobots.txt で排除している。そのごく僅かな例外の一つが,朝日新聞の OAI-chatbot への対応である。このため,ChatGPTが返してくる最近のニュースは朝日新聞のものに限られている。今回は世界日報デジタルが加わっていた。最悪だ!
インターネット空間では,産経新聞だけが無料でアクセスできる時代が長くあって,これによって右寄りの意見が溢れていたことを彷彿とさせる。あるいは,日本版Wikipediaの時事社会ネタの腐敗状況に相似する。このままだと,旧統一協会や日本会議などようなの悪らつなメッセージだけが,生成AIの回答に混入することになりかねない。確かに,既存マスコミの知的財産権を保護するという立場では,robots.txt で排除したくなるのだろうが,それによって,汚染されたとんでもない言説空間が広範に形成されることをどう考えているのだろうか。
Q(koshix):最近日本で話題になっている犬笛の件です。具体的な犬笛の例を次のような形でいくつか例示してください。(1) この犬笛を吹いている主体(2) この犬笛の対象となる客体(3) この犬笛の具体の言語表現(4) この犬笛が狙っている効果(5) この犬笛で実現された結末A(ChatGPT 4o):「犬笛(dog whistle)」とは、表向きは一般的で中立的に見えるが、特定の集団にだけ特別な意味をもって伝わる政治的・社会的な隠喩や暗号のことです。日本においても、政治・メディア・SNSなどを通じて、こうした表現が使われる例は増えています。以下、2020年代の日本の社会・政治文脈を踏まえた具体例を複数形式で提示します。例1:外国人労働者・移民問題に関する犬笛(1) 吹いている主体与党系政治家・保守系言論人・ネット論壇(2) 対象となる客体排外的・ナショナリズム的傾向のある一部国民層(3) 具体の言語表現「地域の治安が悪化した」「日本人の仕事が奪われる恐れ」「伝統的な日本文化が脅かされる」(4) 狙っている効果外国人・移民政策に対する警戒・反発を喚起しつつ、表向きは差別ではなく「安全保障」「雇用対策」として正当化(5) 実現された結末技能実習制度などの改革が遅延/外国人排斥的なネット言説の拡散/地方議会での「外国人住民の権利制限」的な議論の活性化例2:LGBTQ+に関する言説での犬笛(1) 吹いている主体一部宗教系団体/保守系地方議員(2) 対象となる客体保守的家庭像に固執する層/中高年層(3) 具体の言語表現「伝統的な家族観を大切にしたい」「多様性の押しつけは疑問」「子どもたちへの悪影響が懸念される」(4) 狙っている効果LGBT理解促進法への反対や、性的少数者に対する潜在的嫌悪感の正当化(5) 実現された結末法案の骨抜き化(理念法止まり)/自治体のパートナーシップ制度に対する攻撃的意見の台頭例3:教育分野における「左翼的価値観」批判の犬笛(1) 吹いている主体保守系シンクタンク/一部報道番組/右派系国会議員(2) 対象となる客体「教育の中立性」を掲げるが、実は「特定思想排除」を志向する層(3) 具体の言語表現「教育現場への政治的中立性の確保」「偏った歴史観に疑問」「愛国心を育てる教育が必要」(4) 狙っている効果戦後民主主義的価値観の見直し/国家主導の教育内容強化/特定教員や教科書への圧力(5) 実現された結末教科書検定における「記述削除」/教育勅語復活を評価する言説の浮上/学校現場での自主規制例4:ジェンダー平等政策に対する「常識」の装った批判(1) 吹いている主体一部企業幹部/中堅男性政治家/SNSインフルエンサー(2) 対象となる客体家庭内分業の固定観念を持つ中高年男性層(3) 具体の言語表現「女性には女性の役割がある」「育休取得が逆に職場に迷惑をかけることも」「男女平等より能力主義であるべき」(4) 狙っている効果表向きは合理的な意見に見せかけて、制度的ジェンダー平等推進の足を引っ張る(5) 実現された結末企業での女性管理職登用の停滞/ジェンダー平等政策への冷笑的空気の拡大これらの犬笛表現は、しばしば「常識」や「中立」を装っている点が巧妙です。リテラシーの高い受け手でも、深く注意しないと見落とすことがあり、言説の危険性が薄められて拡散されやすくなっています。ご希望であれば、これらの犬笛を「歴史的にどのように形成されてきたか」「海外との比較」や「レトリック技法」といった視点でさらに掘り下げることも可能です。いかがいたしましょうか?Q(koshix):ありがとうございます。さらに兵庫県知事にまつわる具体例を教えてください。A(ChatGPT 4o):兵庫県の斎藤元彦知事を巡る「犬笛」的言説の具体例を、以下の5つの観点から整理いたします。1.この犬笛を吹いている主体・斎藤元彦知事自身:記者会見や発言を通じて、特定の言葉を用いて支持者にメッセージを送っていると指摘されています。△一部の報道機関や記者:臆測を含む質問や報道が、特定の反応を引き出す「犬笛」として機能していると批判されています。2.この犬笛の対象となる客体・知事の支持者層:知事を擁護する立場の人々に対して、特定の言葉や表現が共感や行動を促すメッセージとして受け取られています。△知事に批判的な層:報道や発言が、知事に対する批判や攻撃を誘発する意図を持っていると解釈されることがあります。3.この犬笛の具体の言語表現・「うそ八百含めて文書を作って流す行為は、公務員として失格」:内部告発文書に対する知事の発言で、告発者を非難する意図が含まれているとされています。・「誹謗中傷性の高い文書」:告発文書を否定的に表現することで、支持者に対して告発者への批判を促す効果があると指摘されています。4.この犬笛が狙っている効果・支持者の結束強化:知事に対する批判や告発を「不当な攻撃」と位置づけることで、支持者の結束を図る意図があると考えられます。・批判者の信用失墜:告発者や批判者を「誹謗中傷者」として描くことで、その信用を損なわせる効果を狙っているとされています。5.この犬笛で実現された結末・知事の再選:2024年11月の兵庫県知事選で、斎藤知事は再選を果たしました。・告発者の死去:内部告発を行った元県民局長が死亡し、その後、告発文書の作成者として特定されました。・パワハラ認定と研修実施:第三者調査委員会が知事によるパワハラを認定し、知事と幹部職員を対象とした研修が実施されることとなりました。このように、斎藤知事を巡る一連の言動や報道には、「犬笛」として機能する要素が含まれており、支持者や批判者に対する影響を与えていると指摘されています。さらに詳しい情報や関連する報道については、以下のリンクをご参照ください。ד犬笛”を吹く記者 臆測質問が誹謗誘発する(世界日報デジタル)→これはダメ!この問題に関するさらなる分析や、他の事例との比較についてご興味がありましたら、お知らせください。
図:犬笛のイメージ(ChatGPT 4o による)
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