これまでも,植物や鳥の同定につかえるアプリなどはあった(もちろん,豊かな自然の中で暮らしているY田夫妻のような人には,まったく及ばないレベルだ)。将来のウェラブルAI端末では,自分が目にするすべての自然や人工の事物が何かを教えてくれるようになるはずだ(問題は,それが人間にまで適用されると,大変なことになるということなのだけれど・・・)。
さて,そのChatGPTの実力を地理情報に対して最近試している。微妙なところもあるけれど,なかなかの推理能力を持っている。貼付写真が解析しにくい場合は,写真の一部を切り取って拡大したり,画像修正してまで分析してくれる。
写真:ChatGPT o3 に投げた朝の散歩の写真
Q(koshix):(上記写真 1512 × 2016 ピクセルのjpegファイル 203kB を添付した上で)この写真はどこからとっていますか?A(ChatGPT o3):(思考時間 2分58秒)結論この写真は、奈良県天理市嘉幡町 (かばたちょう) の田園地帯から西(やや南西)方向を望んで撮影したものと考えられます。画面中央の高い煙突は 天理市環境クリーンセンター(新名称:やまと eco クリーンセンター)、その右手の白い大きな工場棟は ジェイテクトサーモシステム本社・工場 です。遠景に見えるなだらかな稜線は 生駒山地 で、朝日が背後から当たる早朝の光(東側からの斜光)が写っています。推論のステップ — なぜそう言えるか1.工場棟に「JTEKT」のロゴ右奥の建物の塔屋に “JTEKT” と読めるロゴが確認できます。JTEKTグループで嘉幡町に大規模な拠点を持つのは ジェイテクトサーモシステム(旧 光洋サーモシステム) だけです。所在地は 天理市嘉幡町 229 。2.煙突とごみ焼却施設の外観隣接して高さ約 59 m の白い煙突と縦長スリット窓のある建屋が写っています。これは天理市が運営する 環境クリーンセンター(新ごみ処理施設)と一致します 。3.立地が隣接していることの確認両施設は実際に嘉幡町で隣接しており、平坦な田園が広がる地区に建っています。現地案内でも「クリーンセンターの煙突が目印」と紹介されています。4.山並みと光線状態から方角を推定・背景の低い稜線は生駒山地の南部(信貴山~矢田丘陵)によく似ています。・写真は暖色の斜光で建物の東面が明るく、西面が影。早朝に東から光が当たっているため ・カメラは西向き。天理市嘉幡町から西を向くとちょうど生駒山地が見える地形になります。写真に写っている主なランドマーク位置 建物・地物 補足画面中央 天理市環境クリーンセンター(やまと eco) 59 m煙突。2025 年に新施設として稼働開始予定。画面右奥 ジェイテクトサーモシステム本社・工場 熱処理炉・半導体装置の製造拠点。塔屋に “JTEKT” ロゴ。背景 生駒山地 奈良盆地西縁の低山帯。現場を特定するときの目印・近鉄橿原線 「結崎」駅 から東へ1.5 kmほど歩くと嘉幡町の畑地帯に出て、写真とほぼ同じアングルで両施設を望めます。・国道 24 号「嘉幡」交差点付近から西を向いても似た構図になります。※周辺にはあぜ道や農作業用の道路しかないため、実際に同じ場所で撮影する場合は農作業の妨げにならないようご注意ください。まとめ・撮影場所:奈良県天理市嘉幡町の田園(概ね北緯 34.60° 東経 135.77° 付近)・撮影方向:西~南西・写っている主な施設:天理市環境クリーンセンター(やまと eco クリーンセンター)、ジェイテクトサーモシステム本社工場・背景:生駒山地ご参考になれば幸いです。
正解!(北緯34度35分 = 34.58°,東経135度48分 = 135.80° )撮影時間も正しい。
天理市嘉幡町の田園というのは正確には隣接する合場町であり,
背景の山が二上山〜葛城山〜金剛山であるところは違っている。
環境クリーンセンター(新ごみ処理施設)というのは新旧の混同。
P. S. 例えば,金沢の大乗寺は白山比咩神社と誤認したが,ヒントを与えると正解になった。踏切内から取った前栽駅のホームは,志都美駅や法隆寺駅と間違えた。これは文字情報ゼロなのでちょっと難しいレベル。西名阪道路の向こうにある工事中のクレーン数台は概ね正解だった。などなど。
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