第117回=開場四十周年記念文楽公演,1月15日休演日の翌日の公演に足を向けた。第一部が新版歌祭文,第三部が本朝廿四孝であり,第二部(14:15-16:50)の仮名手本忠臣蔵(八段目道行旅路の嫁入と九段目雪転しの段,山科閑居の段)が本日のターゲットだ。
営業がなくなってしまった文楽茶寮でお弁当を食べた後,道行き(呂勢太夫,靖太夫他と清治,清軌他)はお昼寝の時間だと割り切っていたのだけれど,九段目の山科閑居の段の切(千歳太夫,富助)も眠りの世界に沈んでしまった。
今回の座席は6列目の左通路脇だったので,勘十郎が遣う加古川本蔵がほぼ正面に見える。うーん,足遣いがガクガクしていて正面からではちょっとおかしくないか。虚無僧装束から着替えた本蔵の着付けまでなんだか気になってしまう。普段はこのあたりは全く気にならないのだけれど,どうしたものか。玉男が遣う大星由良助は大丈夫だった。
以前何度かみて,竹と雪の仕掛けが話の鍵の一つだったことは理解しているのだけれども,その役割を忘れてしまっていて,いつ出てくるのかと楽しみに見ていた。由良之助によればこれは吉良邸の雨戸を破るためのトリックだという説明だった。吉良邸の雨戸の前にそんな都合よく竹が生えているのか疑問だよ。本蔵の話から導かれる結論:どう考えても,この物語では斧定九郎を除いて桃井若狭助が一番悪いのではないか。
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