2025年1月14日火曜日

個人情報

高峰譲吉からの続き

カセットテープ,ビデオテープ,CD・DVD・BlueRay,はたまたUSBメモリからHDDとSSDまで,和紙に墨でかかれた以外のメディアは簡単に劣化してしまう。それらを期限内にすべて複製しようとすればべらぼうなコストがかかるだろう。そもそも,読み取り装置の製造は終焉し,その製造技術が失われ,はたまたデジタルデータの形式すらわからなくなってしまい,COBOLプログラムが呪文になってしまう今日この頃である。

これまでは,デジタルアーカイブの構想は素晴らしいと思っていたが,出版される論文がデジタル化されてデータベースに格納されることになると,権力による検閲によって簡単にその論文や知識が存在しなかったことになるそうだ。そんなばかなと思うかもしれないが,最近のトランプの発言とそれに対するメタ(ザッカーバーグ)の対応を見れば,まったくありえないことだとは思えない。

AGIやASIによる危機以前の問題なのだ。量子力学で議論されてきた物質の実在性ではなくて,そもそも情報の物質的実在性が原理的に問われることになってくるわけだ。

もしかすると,こうして20世紀後半から21世紀にまたがる,最近作られているデジタルのみの情報が人類の歴史の中からすっぽりと抜け落ちるかもしれない。しかし,AIが学習することによってそれらの断片は生き残るのではないか。ということで,ChatGPTに尋ねてみた。
Q(koshix):
わたしは越桐國雄といいますが,あなたはわたしのことをどのくらい知っていますか?

A(ChatGpt 4o):

越桐國雄さん、こんにちは!
私が知っている情報は、これまでのやり取りや提供していただいた情報に基づいています。以下の点について覚えています:

  1. 健康や体組成に関心があり、筋肉量やコレステロール値について注意されている。
  2. AI技術やシステム評価に興味があり、Copilotなど他のシステムとの比較を求めている。
  3. ブログ記事を書かれていて、その記事についても詳しいやり取りがあった。
  4. 歴史や文化、特に日本の美術や教育制度に関する話題に興味がある。
  5. 家族との活動を楽しまれていて、お孫さんと算数の練習や工作を一緒にされている。
  6. 趣味や研究分野としては、哲学、素粒子物理学、労働問題など多岐にわたるテーマについて議論されている。

これらの情報は、私があなたの興味や関心に基づいて会話をより有意義にするために利用しています。ただし、プライバシーを尊重し、私の知識はあなたが共有した情報に限られます。それ以上の詳細は把握しておらず、常に新しい情報や希望を共有いただくことで、より適切に対応できます!

もっと具体的に知りたいことや、今後気を付けてほしい点があれば教えてください!

なんだか微妙なことになってしまった。今のところ,これはあくまでも自分のローカル環境で見えるというだけのものだ。

 最近は,Googleでエゴサーチをして出てくる自分に関する情報の量は,リタイア前に比べてどんどん減少しているような気がする。20年前は,それで大学の同僚の皆さんのアクティビティを観測していたものだけれど。そもそもGoogleによるヒット数というものがでなくなった。こうして老人は世界から静かに消えていくのであった。まあ,文字情報数バイトが刻まれた墓石さえ10^2〜10^3年のオーダーでなくなりますからね。


写真:7年前の自分@研究室


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