2024年5月4日土曜日

吉野

ゴールデンウイークの後半は好天が続いている。社会的情勢は,家でグダグダしている老人を許さない。大和八木から近鉄電車で吉野に向かうことになった。橿原神宮前で乗り換えれば簡単だ。

吉野には何度か行ったことがあるので,ちょっと甘く見ていた。老人とベイビーの一行が橿原神宮前で橿原線から吉野線に乗り換えるには,エレベータに2回乗らなければならない。モタモタしていたら,八木からの電車が3分遅れたこともあって,吉野行きの予定の電車はさっさと出発していた。もう少し気を遣ってくれてもいいのに。

次の特急に乗ろうとして,特急券の自動券売機を探すがホームの中には見あたらない。駅員さんに聞くと改札の外の窓口に行ってくださいとのこと。手動で改札を開けてくれる。しかし,すでに満席だったので,手動の改札を再びお願いしてホームに戻る。目の前に入線する満席の特急吉野行きはたったの2両編成だ。明日香や壷坂寺や高取城へのルートにもなっているゴールデンウイークの近鉄電車の運行計画はどうなっているのだ。

さらに,30分以上待たされてようやく吉野行きの2両の普通電車がくる。吉野線は単線で,対向電車の待ち合わせが頻発するので,橿原神宮前から吉野まで50分以上かかる。予定より1時間遅れで吉野駅に到着した。こんなに田舎だったのか。

吉野駅をおりて吉野山まで,ケーブルという名前のロープウェイに乗るが,これがまた危なっかしい。改札前の自動券売機は調子が悪いのか,駅員さんにお金を払って購入代行してもらいキップ無しで車両に向かう。ぎゅうぎゅう詰めにされた年代物のロープウェイは途中で大きく揺れるのだった。

吉野山の参道には葛粉や葛餅やさくらソフトクリームや焼きもちやコンニャクの店が連なっていて,坂道をひいひい上ってようやく金峰山寺までたどりついた。晴天で日差しは強いが,境内の日蔭のベンチに吹く風は気持ちがよい。

十数年前に秘仏ご本尊金剛蔵王大権現三体が何年ぶりかで今回限りの特別限定公開があるということで,近鉄電車の駅に美しいポスターが張り出されていた。これは見逃したらいけないということで,期待していったのだが,堂内が暗くてあまりよく見えない。ポスターみたいかっこよくなくてがっくりした。しかもその後,毎年のように特別限定公開が続いたのであった。当然,今回はパスしました。


写真:ゴールデンウイークの金峰山寺(撮影 2024.5.3)


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