その結論は,ほぼ確実に訪れるであろう未来は一般化知能レベルのAIが2020年代後半から今後社会のあらゆる領域を変えていくであろうこと,である。丁度 1990年後半からのインターネット革命がイノベーションをもたらしたように,30年経って新しい波がきたということらしい。
最近の風潮は,何でもかんでもAIというキャッチコピーでまぶして,利権に結びつけるというものであり,話題も玉石混交でみんな辟易している。知に足のついた[1]丁寧な分析や考察が必要とされている。この論説では,予測集計サイト metaculcus や,合理的推論と意志決定のコミュニティ LessWrong なども参照しながら,未来予測をしている。
少し詳しく見ると,つぎのようにまとめている。
① ANI(狭いAI)~2025年まで
② GI (一般化知能) 指示待ち人間または猫レベルの知能 2026-2030年頃実現
③ AGI(汎用人工知能) 2035-2040年頃実現
④ ASI (超知能) 2038~2045年頃実現
今,GPT-3などの大規模言語モデルから派生している,テキスト指示からの画像生成AI(text2img),img2img(画像の編集),text2music(音楽生成),text2motion(人間の動き),text2 3D(3次元物体生成),text 2video(映像生成),text2code,text2text(自然言語処理AI)などは,①の範疇のできごとだ。
著者は,そこそこな汎用性と実用性は持つが能動性や好奇心は本質的に持たないようなAIを一般化知能と呼んでいる。問題は,能動性や好奇心を獲得した汎用人工知能の段階がいつくるかということなのだが,そこに至れば超知能まではあっという間だという予想だ。
[1]誤変換だったのが,これはこれでありかと思ったところ,既出のフレーズだった。
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