そのレムは,サイバネティックスに大きな影響を受けていて,砂漠の惑星では,砂つぶのようなサイズで全体として知能を持ち自己増殖する自動機械の集合体が登場する。それがいよいよ現実の存在になろうとしている。
コーネル大学のグループが,アリの頭よりも小さな電子脳(1000トランジスタのCMOSクロック回路)をマイクロロボット(40 μm × 70 μm)に搭載し,外部からの制御なしに自律的に動くことを可能にした。ロボットの脚は白金ベースのアクチュエーターで,回路と脚の両方が太陽光発電で駆動している。
このマイクロロボットは半導体製造プロセスのような手法を用い,シリコンウェーハで大量生産できる。光センサーや化学物質センサーを搭載して体内に注入すれば,ロボットは折り紙の原理で変形して,その集合体が標的となるガン細胞を取り囲むような将来イメージも描かれている。ほとんど,アイザック・アシモフ(1920-1992)がノベライズした映画のミクロの決死圏(1966)の世界でもある。
写真:コーネル大学のマイクロロボットの顕微鏡写真(2020)
[3]Brains on board: Smart microrobots walk autonomously(Cornell University)
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