越中大門は富山県射水市にある北陸本線の駅だ。北陸新幹線の開通後は,並行在来線の廃止にともなって第3セクターのあいのかぜ富山鉄道が運営している。
ところで,Unreal Engine 5 は,エピックゲームズというアメリカのコンピュータゲーム・ソフトウェアの開発会社がつくった,ゲームエンジンである。3次元コンピュータグラフィックス生成用のプログラムを3Dエンジンとよんでいたが,この延長上の概念に相当する。
Unreal Engine 5 は2020年に発表された。この機能を利用して,Lorentz Dragoというイタリアの3D環境アーティストが個人でモデリング,テクスチャリング,ライティング,アニメーションのすべてを手がけたものが,越中大門の駅の3DCGアニメーションだ。YouTube で2分49秒のコンテンツだけれど,見た目にはまったく現実の駅を撮影したものといわれてもわからない。途中で昼のシーンが急に夜に変わったところではじめてコンピュータによる合成画像だと気付く。
この技術がメタバースに組み込まれると,視覚上はほとんど現実と区別のつかない仮想世界体験が得られるかもしれない。
越中大門は,子どものころ母の実家の滑川まで里帰りするとき,蒸気機関車が牽引する鈍行列車で通過したなじみ深い駅だ。当時の北陸本線の駅を確認すると次のようになっていて,越中大門はちょうど金沢と滑川の中間あたりにある。
(現IRいしかわ鉄道)金沢−東金沢−森本−津幡−倶利迦羅−(現あいの風とやま鉄道)石動−福岡−西高岡−高岡−越中大門−小杉−呉羽−富山−東富山−水橋−東滑川−滑川
ものごころついてから小学校5-6年ごろまで通ったのだが,西高岡,東富山,東滑川はあまり記憶に残っていない。東滑川はまだ開業していなかったかもしれない。北陸線の電化が進んで蒸気機関車が廃止になるころには,里帰りについていくこともなくなってしまった。
何度かトンネルをくぐるのだが,そのたびに蒸気機関車の煙が入らないよう窓を閉めていた。高岡駅のホームなどで母がアイスクリームを買いに降りるのだが,時間内に帰ってこられるかどうかドキドキしながら待っている小学生であった。
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