阪大RCNPの中野さんがK値を提唱してから半年が経過した。大阪維新はまだこれを使っているらしいので,なんだかなあというが巷の定評である。これを予想に使おうとするからおかしいのであって,現在の感染拡大状況の指標の一つと考えれば,別に問題ないということはこれまでも繰り返し指摘してきた。とりあえず,7月1日から11月19日までのK値を眺めてみた。
アジアのK値(2020.7.1〜11.19)
図1 アジアのK値(2020.7.1〜11.19)
香港の7月の感染拡大が特徴的に可視化されている。同様に日本や東京の7月からの第2波が見えている。そして,今第3波の兆しが出てきたが,累計の絶対値が大きくなるにつれて感度は鈍くなっている。
欧米のK値(2020.7.1〜11.19)
図2 欧米のK値(2020.7.1〜11.19)
こちらのグラフはアジアの半分程度のK値を倍に拡大したものに相当する。欧米の3波の様子がはっきりわかる。フランスとスペインが先行し,英国がこれに続いた。最近,ドイツ,イタリア,米国がこれに追随している。ロシアの非常に滑らかな曲線が逆に不自然さを感じさせてしまう。
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