TBSテレビの平日(月-金)昼(10:25-13:55)の情報ワイド番組「ひるおび」は恵俊彰と八代英輝が総合司会をしている番組だ。この手の情報番組では,ジャーナリスト崩れや芸人が誤った情報を垂れ流すので要注意である。
先日,この八代弁護士が,野党共闘の話題で「共産党は『暴力的な革命』というのを,党の要綱(注:綱領のこと)として廃止してませんから。よくそういうところと組もうという話になるな」という事実無根のデマを平然と垂れ流した。
これに対する批判が集中した後でも,閣議決定というマジックワードを使って平然と責任逃れの誤魔化しに走っていた。衆議院選挙前の情報戦は,このように展開されている。
そんなわけで,これまで読んだことがなかった日本共産党の綱領を読んでみた。他の政党の綱領もざっと眺めてみた。なるほど,こんな感じだったのか。
自由民主党(現状認識+3項目,2100字):1955年の結党時の綱領は3行だった。「文化的民主国家の完成」「自主独立の完成」「経済の総合計画〜福祉国家の完成」などほとんど現在の日本共産党の綱領である。その後,立党50年の2005年に新綱領,2010年に改訂版の綱領を発表している。「政治主導という言葉で意に反する意見を無視し,与党のみの判断を他に独裁的に押し付ける国家社会主義的統治とも断固対峙しなければならない」ということなので,現在の自民党は国家社会主義的統治を行っているらしい。
立憲民主党(基本理念+私たちのめざすもの7項目,1900字):なんだか全体にぼんやりした印象。ピントが甘いというのかまったくインパクトに欠ける。
公明党(7項目,4900字):たいへんていねいに詳しく書かれているのだけれど,現実の自公政権がやっていることとほとんど矛盾しているところが問題。
日本共産党(5章18節48p,16900字):歴史的な記述が丁寧にされている。ポイントは,日本がまだ完全な独立国家ではないこと。しかし,現在の日本において民主主義革命から社会主義革命への道がどうなるのかのイメージがほとんどつかめない。もちろん八代の話は悪質なデマゴギーなのであった。
日本維新の会(8項目,1200字):ポイントはこれ「政府の過剰な関与を見直し,自助,共助,公助の範囲と役割を明確にする。公助がもたらす既得権を排除し、政府は真の弱者支援に徹する」。なるほど,菅首相と完全に一致しているのか,やっぱりね。
社会民主党(4節13項目,6400字):立憲民主党もこれくらい書き込めばいいのに。
れいわ新撰組(私たちの使命+8行,400字):まあ何もないよりは・・・。