最近, PDCAサイクルでググると上位に出てくるのが,PDCAはもう古いとか,時代おくれだとかいうページである。それはそれで新しいコンサルビジネスの種なのかもしれないけれど,PDCAサイクル的なものには散々振り回され,振り回してきた苦い過去の経験があるので,いずれにせよもう勘弁してほしい。
「PDCA」という言葉がはやっているのは日本だけの特殊事情らしい。そこで,中央省庁のホームページのコンテンツ総ページ数に占める「PDCA」を含むページ数の比をgoogle検索を用いて眺めてみたところ,職員数最小の文部科学省が最悪であることがわかった。次の表を見てもらいたい。
表 各省における「PDCA」を含むページの比率(google検索 2021.2.4)
1 日本政府 275,000 5110.0 121,000 0.24
2 内閣府 14,555 26.1 6,210 2.38
3 総務省 4,798 70.8 5,220 0.74
4 法務省 54,614 9.8 275 0.28
5 外務省 6,351 28.2 2,320 0.82
6 財務省 72,417 7.9 1,400 1.77
7 文部科学省 2,150 39.4 12,300 3.12
8 厚生労働省 33,103 251.0 12,300 0.49
9 農林水産省 20,471 53.5 3,840 0.72
10 経済産業省 7,982 38.2 8,120 2.13
11 国土交通省 58,680 156.0 9,620 0.62
12 環境省 3,204 44.5 3,980 0.89
13 防衛省 20,924 19.0 274 0.14
文部科学省と内閣府と経済産業省は「PDCA」がお好きなようである。日本のシステムが壊れていくのが最も顕著に現れている分野を担当していることによる焦りなのだろうか。しかし「PDCA」にしがみついている限り,未来は暗そうな気がする。まあ,旗振りキーワードをIT改めDXにスイッチしても,仏作って魂入れず状態を繰り返すだけかもしれませんが。
なお,google検索は,使用言語を日本語にして,キーワードを +site:xx.go.jp とした件数と,
+site:xx.go.jp "PDCA" で表示される件数を用いている。日々の変動はかなりあるので,再現性をチェックする場合は注意したほうがよいかもしれない。日本政府とあるのはxx.を除いた+site:go.jpである。内閣だけでなく,国会や裁判所等も含まれている。
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