サビーネ・ホッセンフェルダー(1976-)の Lost in Math(2018) が,みすず書房から「数学に魅せられて,科学を見失う − 物理学と「美しさ」の罠 − (吉田三知世)」として4月に出版される予定だ。
ホッセンフェルダーは自分のユーチューブチャンネルを持っていて,これが非常にわかりやすい。それはまた今度にしておく。Lost in Math の内容がわからないまま,その目次だけを自己流意訳してイメージを掴んでみた。
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数学に惑わされた物理学
−美は如何にして理論物理を混迷させたか−
Sabine Hossenfelder (Lost in Math: How Beauty Leads Physics Astray, Basic Books, 2018)
序文
第1章 物理学の隠れたルール
私自身が物理学を理解していないことに気付いてから,友人や同僚に相談したところ,混乱しているのは自分だけではないとわかった。その理由を探してみる。
第2章 この素晴らしき世界
過去の物理学者の本をたくさん読んだところ,誰もが美しい理論に魅せられていた。しかし,それらの理論の美しさは時に悪い方向に働くことがある。ある会議で私は,物理学者が科学的方法を捨てようとしているのではないかと心配し始めた。
第3章 同業物理屋の状態
私の受けた10年間の教育を20ページにまとめ、素粒子物理学の栄光の日々を語る。
第4章 ひび割れる物理学の土台
私は,N. Arkani-Hamedに会った。そして,自然はナチュラルでなく,我々の学んだことや自分の考えてきたことはすべてクソであることを受け入れた。
第5章 理想の理論たち
科学の終点を探したが,理論物理学者の想像力は無限大であることを知る。私はオースティンに飛び,S. Weinbergに話をさせて,単に退屈を避けるためだけにどれだけのことをしているのかを悟る。
第6章 量子力学の不可解な理解力
数学と魔法の違いを考えてみた。
第7章 全てを説明する1つの式
自然の法則が美しくないとしても探究を続けている人を求める旅に出た。アリゾナではF. Wilczekが,彼のある小さな理論を教えてくれた。 それからマウイに飛び,G. Lisiの話を聞いた。そして,いくつかの醜い事実(物理学者を含む)を学んだ。
第8章 空間,最後のフロンティア
あるストリング理論家を理解することにほぼ成功した。
第9章 宇宙に存在するもの
我々が発明した新粒子は未だにほとんど発見されていない。その理由(いいわけ)を説明するための様々な方法に感心させられる。
第10章 知識は力なり
みんなが私の話を聞いてくれれば,世界はもっと良い場所になる。
謝辞
参考文献
付録A: 標準模型の粒子
付録B: ナチュラルネスの困難
付録C: あなたが助力できること
注意事項
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