2021年2月13日土曜日

ラジオの身体

 YouTubeで瀬戸弘司が「ラジオの身体」というワードで語っていた。瀬戸弘司のYouTubeは装飾過多なのでやや苦手だったのだけれど,ドリキンとの対談を見てから若干印象が変わった。瀬戸弘司は福井市出身で,藤島高校を出て東工大に進んだ劇団員だ。ユーチューバとしても2010年から活動している。ちなみに,同じ頃から活動しているユーチューバーのかずさん(カズチャンネル)も福井市在住で散財三兄弟の一角を構成している。

瀬戸弘司が,最近のYouTubeのトレンド変化を特徴づけるキーワードとして使ったのが「ラジオの身体」である。彼が舞台出身であって「舞台の身体」を持っていることに対する比較とした表現だ。ラジオの身体性は,ポッドキャストが2005年に登場してしばらく後,2010年前後に話題になりはじめ,日本のメディア研究者でいえば飯田豊や水越伸なども取り上げている。もちろん,瀬戸の着想はこれらとはまったく独立なものだと思う。

これとは別に,今年になってClubhouseが音のSNSとして流行をはじめた。Clubhouseについては様々な捉え方があるが,その中には音声メディアとしてラジオと比較したものもでてきている。インターネット空間にジャックインしながら生活するという状況を考えたときに,視覚と聴覚がどのようにその時間を専有されつつ,現実世界と切り結んでいくかというのは今後の議論の重要な鍵となるかもしれない。まあ,いきなりgoogle glassというわけには行かなかったわけだけれど。

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