2020年7月22日水曜日

順序集合(3)

このあたりが難所で遭難しかかっている。

整列集合の比較定理
:2つの整列集合,(W,≦)と(W',≦')があるとき,つぎの3つの順序同型関係のうちいずれか1つだけが成り立つ。
 (1) W W'
 (2) a' ∈ W' が存在して(一意的に定まり),W ≃ W'〈a'〉
 (3) a ∈ W が存在して(一意的に定まり),W〈a〉 ≃ W'
つまり
 (4) 「a ∈ W とa' ∈ W' が存在して (それらが一意的に定まり)W〈a〉 ≃ W'〈a'〉 ということはない」ということを暗黙に意味しているような気がするけど・・・。つまり,(4) はどんな整列集合にたいしても自明なんだけれど,そうではない,どちらかあるいは両方の整列集合の切片はとらなくてもいいんだぁということを主張しているのかな。

Wが有限集合でW'の濃度がそれより大きいならば (2) ,W'が有限集合でWの濃度がそれより大きいならば (3),WとW'の濃度が等しければ (1) が成り立つという直観的なイメージはあっているのだろうか。あるいは,整列集合の切片は有限集合という直感は正しいのかしら。あるいは,整列集合の濃度はたかだか可算な集合のそれと同じと考えてよいのか。→※


整列集合の比較定理の証明は,松坂本も内田本も準備のための補題がごちゃごちゃとあって,なかなかすっきりと頭に入ってこない。

補題2(松坂本):整列集合Wからそれ自身への順序単射をfとすると,Wのすべての元についてf(x)  ≧ x が成り立つ(これはなんとかわかる)。

補題3(松坂本):整列集合Wは,その任意の切片と順序同型にはならない(それはそうだろう)。また,a,bをWの異る2元とすると,W〈a〉とW〈b〉は順序同型にならない(それはそうだろう)。

補題4(松阪本):整列集合WとW'が順序同型ならば,Wの任意の切片W〈a〉に対して,順序同型となるようなW'の切片W'〈b〉が存在し,bはaに対して一意的に定まる(そうなのか)。

定理3(松坂本103p):整列集合WとW'が順序同型ならば,WからW'への順序同型写像は一意的に定まる(そうなのか)。特に,Wからそれ自身への順序同型写像は,W上の恒等写像Iwの他にない。

※追伸
整列可能定理:任意の順序集合は適当な順序をとることによって整列集合にできる。・・・がーん。



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