(原子核物理でつむぐrプロセスからの続き)
冨永さんの話に「キロノヴァ」というキーワードが登場し,疑問符のままにしていたが,やはり気になるので調べてみた。
新星(nova):白色矮星と主系列星の近接した連星で,主系列星からの水素が降着円盤を経由して白色矮星の表面に蓄積している。その核融合連鎖反応によって白色矮星の表面が爆発して光度が千倍から数百万倍に急激に増光するもの。銀河系内の発生頻度は年に数十例(観測は数例)とされている。
超新星(supernova):大質量の恒星の中心部の核反応が進んだ結果,中心核の圧力が低下し中心部に中性子星やブラックホールを形成する最に,爆発的に外層を吹き飛ばすことできわめて大量のエネルギーを放出するもの。新星の1万倍から十万倍の明るさとなる。銀河系内の発生頻度は数十年に1度(観測頻度は数百年に1度)とされている。他の銀河系も含めると年に数百例程度観測される。
キロノヴァ(kilonova):中性子星の連星,または中性子星とブラックホールの連星が融合する際におこる大規模な爆発。新星の千倍程度の明るさになる。超新星の10分の1から100分の1の明るさである。これまでに数例観測されている。元素合成のr過程を担う重要な現象だと考えられるようになった。
追伸:「ノヴァ」といえばサミュエル・R・ディレーニーのSFですね。地中海に響くシリンクスの音色が今も記憶に残っている。
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