2024年8月15日木曜日

天理軽便鉄道

夕方のテレビに近所の様子が映っているとの連絡で早速チャンネルを変えた。

ファミリー公園近鉄平端駅の辺りで,リポータがモチャモチャしていた。テーマは,天理軽便鉄道の跡地めぐりだった。法隆寺の近くにある木戸池の中央には軽便鉄道の跡を示す堰堤が残っている。

天理軽便鉄道は,JRの法隆寺駅近辺から,JRの天理駅までを結んだ狭軌ガソリン車による軽便鉄道である。1915年(大正4年)に開業した。新法隆寺−安堵−額田部−二階堂−前栽−天理の駅が設けられた。1922年(大正11年)には,天理軽便鉄道は廃止されて大阪電気軌道に移管,平端駅−天理駅間が広軌電化された。残る新法隆寺駅−平端駅間は,1945年(昭和20年)に運転中止その後廃止された。

天理教の勢力拡大に伴う大正普請で,多くの人の流れが発生したが,当時は大阪湊町駅−奈良駅−丹波市(天理)駅と,2時間半もかかっていた。そこで法隆寺駅で降りて天理まで歩く信者が多かったため,この軽便鉄道の敷設に至った。ところが,いざ開通してみるとそれほど利用者は多くない。帰りはみな別コースで奈良見物などをしたものだから,採算はとれなかったようだ。

うちの最寄り駅の近鉄天理線二階堂駅はその時代からあるわけだ。


図:天理軽便鉄道の路線図(奈良県立図書情報館から引用)

[1]天理軽便鉄道(奈良県立図書情報館)
[2]天理軽便鉄道(近代化遺産ある記)
[3]天理教と軽便鉄道(田舎暮らしdeほっ)
[4]天理軽便鉄道法隆寺線(廃線探索写真集)
[5]天理軽便鉄道の廃線跡(セピア色の線路)


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