昨年末に,ブリストル大学で,世界初のC14ダイヤモンド電池の開発に成功したというニュースが流されていた。4ヶ月かかってそれに巡り合った。
C14のベータ崩壊は半減期5730年で,平均のベータ線エネルギーは50eVである。これからC14 1g当たりの出力は,1.3 μW となる(ChatGPTで検算したがOK)。
問題は,C14をどうやって調達するかなのだが,減速材に黒鉛をつかう黒鉛炉の放射性廃棄物から抽出するとのことだ。その一種の黒鉛減速沸騰軽水冷却炉 は,爆発したチェルノブイリ原子力発電所で用いられていた。ChatGPTに尋ねると,C14は天然に1%程度含まれている安定同位体のC13と中性子の反応で生成されるが,C12からC13への中性子反応断面積はかなり小さい。
写真:ダイヤモンド電池の試作品(WIREDから引用)
[1]放射性廃棄物でつくる人工ダイヤモンドが、“数千年もつ電池”になる:革新的な技術への高まる期待と現実(WIRED, 2020.9.18)
[2]寿命100年「ダイヤモンド電池」宇宙や地下の電源に(日本経済新聞, 2021.2.21)
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