2023年4月19日水曜日

モントリオール宣言


大阪大学が総長名で出した生成系AI(Generative AI)の利用について では,社会技術共創研究センター(ELSI)が,2023年4月にだした「生成AI(Generative AI)の倫理的・法的・社会的課題(ELSI)論点の概観:2023年3月版」が参考資料としてリンクされている。

網羅的な議論はされていたものの,教育分野の記載内容はイマイチだった。そのELSIのグループのメンバーが,人工知能の責任ある開発についてのモントリオール宣言の日本語訳に協力していた。たぶん,これも論点整理の参考になっているのだろう。さっそくGPT-4にまとめてもらった(もうテキストを読む力は衰える一方だ)ら,途中からほとんどもっともらしいけれど虚偽の説明に変わっていたので,10原則は日本語訳の方から引用することにした。

「モントリオール宣言」は、2018年にカナダのモントリオールで発表された、人工知能(AI)の責任ある開発に関する宣言です。この宣言には、AIの開発と使用における倫理的な指針を提供する10の原則が含まれています。以下に、その10原則を説明します。

1.ウェルビーイングの原則: 人工知能システム (AIS) の開発と使用は生きとし生けるもののウェルビーイングの増大を可能にしなければ なりません。

2.自律尊重の原則: AIS は人々の自律性を尊重しつつ 人々が自らの生活や環境をよりいっそうコントロール できるようにすることを目標として開発および使用されなければなりません。

3.プライバシーおよび内密性保護の原則: プライバシーおよび内密性は,AISの侵入やデータ取得・アーカイブシステム(DAAS)から保護されなければなりません。

4.連帯の原則: AISの開発は人々や世代間の連帯の絆を維持することと両立されなければなりません。

5.民主的参加の原則: AIS は理解可能性,正当性およびアクセシビリティの基準を満たし,民主的な精査,議論およびコントロールを受けなければなりません。

6.公平・公正の原則: AISの開発および使用は,公正で公平な社会の創造に貢献しなければなりません。

7.ダイバーシティ・インクルージョンの原則: AISの開発および使用は,社会や文化の多様性の維持と両立しなければならず,ライフスタイルの選択や個人的な経験の範囲を制限してはなりません。

8.慎重さの原則: AI開発に携わるすべての人はAISの使用による悪影響を可能な限り予期し,それを回避するための適切な措置を講じることによって注意を払わなければなりません

9.責任の原則: AISの開発および使用は,決定を下す必要がある場合に,人間の責任を軽減することに寄与してはならない

10.持続可能な開発の原則:  AISの開発および使用は、地球の環境における強い持続可能性を保証するために実施されなければなりません。

モントリオール宣言は、AIの責任ある開発と使用を目指す国際的な取り組みの一環として、世界中の研究者、技術者、政策立案者、企業、市民団体などが参加して策定されました。この宣言は、技術革新に伴う潜在的なリスクを緩和し、人間中心のAI開発を推進するための倫理的な指針を提供しています。各組織や国家は、この宣言に従って、AI技術を適切に管理し、その恩恵を可能な限り公平に享受することが期待されています。
これらの原則は,AIに限らず,あるシステムを社会実装する場合の一般論になっているような気がする。それはそれで問題ないといえばそうなのだけれど,ちょっとモヨる。

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