ピタゴラスの定理の証明は, 数百通りもあるとWikipediaにあった。最近,アフリカ系アメリカ人の二人の少女が,これまでになかった新しい証明を米国数学会で報告したとして話題になっていた。
それは,相似な直角三角形の列を並べた収束値を用いるもので,かなりユニークである。三角法を用いたことを強調した解説もあったが,それだけならばより簡単な証明は沢山ある。
次の図で,ZBとZCを求めることで証明がされている。
図:ピタゴラスの定理の新しい証明
相似な三角形を並べた図より,ZC=2cab(1+a2b2+a4b4+⋯) =2cab11−(a/b)2=2cabb2−a2
また,ZB = c+2ca2b2(1+a2b2+a4b4+⋯)
=c+2ca2b211−(a/b)2=c+2ca2b2−a2=c(b2+a2)b2−a2
このとき,ZB2-ZC2=(c(b2+a2)b2−a2)2−(2cabb2−a2)2=c2が成り立つ。これは△BCZ(∠BCZ=π/2)で ピタゴラスの定理が成り立つことを表している。
一方,加法定理はピタゴラスの定理を使わなくても証明できるので,倍角の公式sin2θ=2sinθcosθは ピタゴラスの定理によらずに示せる。また,図より,sinθ=ac,cosθ=bc である。
そこで,sin2θ=2abc2 = ZC/ZB = 2abc(b2+a2),
したがって,直角三角形 △AOBにおいて,c2=a2+b2が成り立つ。
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