その後,いくつかの大学から生成系AIの利用に関する注意喚起が公開されている。全国の大学数が約800だとすれば,2%というところか。学内向けだけのアナウンスにとどめているところはもっとあるのかもしれない。いずれにしても,感度が低いような気がする。ウェブブラウザが登場して,大学のホームページが立ち上がり始めたころに似ているかもしれない。
おおむね共通しているのは,レポートに使うな(剽窃になる),危ないぞ(個人情報が漏洩する,著作権を侵害する),自分で書く力=考える力が重要だ。というあたりか。ただ,生成系AIの重要性はなんとなく理解しているらしいので,なんとも歯切れの悪い表現になっている。なお,これらの危険度は,普通の検索やSNSの場合と同レベルだと思われるし,剽窃だと断定するのも微妙な気がする。
ChatGPT(生成系AIシステム)を使いたおすようでないと,就職もできなくなると煽っているのは,シンギュラリティサロンの松田卓也先生くらいか。神戸大学の塚本昌彦先生は授業で,ChatGPTを積極的に使うという課題を出しているが,これは下記の東洋大学の坂村健さんも同様であり,情報系の先端研究者には多いパターンだ。
P. S. 東京外国語大学のガイドラインを見落としていた。実は,これが現時点における最良の回答になっている。後発の大学は少なくともこれを参照した上で議論すべきだった。なお,東京工業大学も前向きでシンプルなものになった(4.21)
3月22日大学教育における AI について 東京外国語大学としての教員向けガイドライン東京外国語大学 総合戦略会議3月27日ChatGPT等のAIチャットボット(生成AI)への対応について上智大学3月31日(4月11日)ChatGPT等の生成系AI利用に関する留意事項(学生向け)ChatGPT等の生成系AI利用に関する留意事項(教員向け)東北大学 デジタル教育アドバイザリ・グループ4月3日生成系AI(ChatGPT, BingAI, Bard, Midjourney, Stable Diffusion等)について東京大学 理事・副学長(教育・情報担当) 太田邦史4月4日武蔵大学の知名度を上げる方法←AIに聞いてみたMusashi Web Magazine(学生がイマを伝えるウェブマガジン)4月7日京都大学令和5年度学部入学式 式辞京都大学 第27代総長 湊長博4月7日学生の皆さんへ:生成系AIの使用についての注意(第1報)神戸市外国語大学4月11日法政大学情報科学部・情報科学研究科 生成系AIの利用に関する指針法政大学 情報科学部長 藤田悟 情報科学研究科長 小池崇文4月13日ChatGPTなどの生成系AIについての注意喚起群馬大学 理事(教育・評価)・副学長4月14日生成系AIに関するINIADの見解東洋大学INIAD (東洋大学情報連携学部) 学部長 坂村健4月14日島根大学におけるChatGPT等の生成系AIの利用におけるリスク管理について ―教職員及び学生のみなさんへの注意喚起―島根大学長 服部泰直4月14日教育研究におけるChat(チャット)GPT等の利用について北里大学学長 島袋香子 教育委員長 江川徹4月17日生成AI(Generative AI)の利用について大阪大学総長 西尾章治郎4月17日教育・学習におけるChatGPT等の生成系AIツールへの対応について関西大学 副学長(教育推進担当)4月17日本学の教育における生成系AIの取扱いについて兵庫県立大学 副学長(教育担当) 内田 勇人4月17日生成系AI(ChatGPT等)に関する留意事項近畿大学 情報学部長 久夛良木健 情報学部長代理 井口信和
4月18日教育における生成系AIの利用について山形大学 理事(教育、入学試験担当)・副学長 出口毅4月18日ChatGPT 等の生成系 AI について群馬県立女子大学 学長 小林良江4月19日大学授業課題に対する生成系 AI の取り扱いについて甲南大学長 中井伊都子 甲南大学 教務部長 小出武
4月19日生成系AIの使用に関する注意(第1報)福井工業大学 学務部長 田中智一https://www.fukui-ut.ac.jp/news/topics/entry-9308.html
4月20日学修における生成系人工知能の使用に関する本学の考え方について東京工業大学 理事・副学長(教育担当) 井村順一https://www.titech.ac.jp/student/students/news/2023/066590
4月20日生成系AI(ChatGPT等)の活用について龍谷大学・龍谷大学短期大学部
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