金沢の 闕野神社(がけのじんじゃ)は,実家から歩いて5分の寺町通りにある神社。子どものころ,正月の初詣はここと決まっていた。母がお雑煮の準備をしている間に,父とこどもたちが初詣に向かう。後年,元旦には西金沢の八幡神社(はちまんじんじゃ)に母と何回か通うことになる。
小学校1年の絵日記で,闕野神社のお祭りの出店で5円のアイスクリームを買って食べたことを書いたら,おばあちゃんや両親にこっぴどく指導された。何が入っているかわからないのでそんなものは食べてはいけないとのこと。せっかく,近所の友達の宮崎君と10円玉にぎりしめて楽しみにいったのに,散々な結果であった。
お祭りといえば,おばあちゃんの家がテリトリーとなっている泉野桜木神社のほうが大きくて出店も多かったのであるが,何かを買ってもらった記憶はあまりないかもしれない。神社の祭りの出店ではなく,寺町通り終点あたりにでる夜店の方がにぎやかだった時期もあったけれど,それも長くはつづかなかった。
寺町通りの商店会も閉店が続き,横山酒店も松川金物店も北村の傘屋も新保の床屋も荒木自転車店も寺町終点の津田の靴屋もみんななくなってしまった。
写真:闕野神社(金沢徒然日記から引用)
P. S. 金沢徒然日記には「闕野神社 宵詣りの逸話が残る神社」として,
「当社の境内では昔「宵詣り」という人に呪いをかけるものが流行し、本殿裏の欅の木には無数の藁人形が五寸釘で打ち込まれていたという」
とあるが,さすがにその記憶はありません。
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