芥川賞からの続き
ついでに,直木賞についても調べてみたところ,6冊/202冊=3.0%であった。芥川賞の半分の割合である。自分の主な読書領域はSFなので,純文学系の方がオーバーラップが大きいからだろうか。※印は受賞作は読んでいないが,それ以外の著書を複数冊読んだ作家。
第42回(1959年下半期) - 司馬遼太郎※第47回(1962年上半期) - 杉森久英『天才と狂人の間』
第56回(1966年下半期) - 五木寛之※
第67回(1972年上半期) - 井上ひさし※
第72回(1974年下半期) - 半村良※
第80回(1978年下半期) - 宮尾登美子※
第109回(1993年上半期) - 高村薫『マークスの山』
第114回(1995年下半期) - 藤原伊織『テロリストのパラソル』
第117回(1997年上半期) - 篠田節子※
第119回(1998年上半期) - 車谷長吉『赤目四十八瀧心中未遂』
第120回(1998年下半期) - 宮部みゆき『理由』
第121回(1999年上半期) - 桐野夏生『柔らかな頬』
第151回(2014年上半期) - 黒川博行※
なお,1970年代芥川賞の受賞数はインフレ気味だったが,直木賞の受賞数の方は逆に凹んでいる。文化的相転移はこのへんから始まって,80年代には完成したということなのだろうか。また,受賞者中に女性作家が占める割合は,直木賞の場合も芥川賞と同様で80年代に入ってから相転移したようにみえる。ただし,女性作家の割合は芥川賞では約1/2になっているのに対し,直木賞では約1/3にとどまっている。下記のテーブルは各年代の受賞者数(カッコ内は女性受賞者の内数)。
1930年代 7(0)
1940年代 19(2)
1950年代 26(4)
1960年代 24(5)
1970年代 18(1)
1980年代 30(7)
1990年代 26(8)
1940年代 19(2)
1950年代 26(4)
1960年代 24(5)
1970年代 18(1)
1980年代 30(7)
1990年代 26(8)
2000年代 27(9)
2010年代 23(9)
2020年代 2(1)
2010年代 23(9)
2020年代 2(1)
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