第164回の芥川賞が,宇佐見りん「推し、燃ゆ」に決まった。「かか」で2019年の文藝賞と2020年の三島由紀夫賞を受賞したのに続くもので,なかなか凄そうである。
そもそも最近はほとんど本を読まなくなってしまった。情報の入力はインターネット(TwitterやYouTubeやFacebookなど)が中心になってしまい,極めて偏っている。ほとんどがデコレーションされた事実の集積物であり,創られた作品にふれる機会が激減している。あ,映画とかドラマはちょっと見ているかもしれないけれど。
そこで,自分がこれまでの芥川賞作品をどれほど読んできたのかをチェックしたところ,13冊/175冊=7.4%であった。ほとんど読んでいませんでした。なお,※は受賞作は読んでいないものの受賞作以外の作品を複数冊読んだ作家である。1970年代はほぼ立ち読みであったが,三田誠広のものはちょっとひどい作品だったと思う。1970年代は受賞者のインフレも起こってるし,選考委員どうなんだよ状態である。
第25回(1951年上半期) - 安部公房「壁 S・カルマ氏の犯罪」
第28回(1952年下半期) - 松本清張※
第32回(1954年下半期) - 小島信夫※
第39回(1958年上半期) - 大江健三郎「飼育」
第43回(1960年上半期) - 北杜夫「夜と霧の隅で」
第51回(1964年上半期) - 柴田翔「されどわれらが日々──」
第56回(1966年下半期) - 丸山健二※
第61回(1969年上半期) - 庄司薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」
第64回(1970年下半期) - 古井由吉「杳子」
第75回(1976年上半期) - 村上龍「限りなく透明に近いブルー」
第77回(1977年上半期) - 三田誠広「僕って何」
第84回(1980年下半期) - 尾辻克彦「父が消えた」
第98回(1987年下半期) - 池澤夏樹「スティル・ライフ」
第110回(1993年下半期) - 奥泉光「石の来歴」
第115回(1996年上半期) - 川上弘美「蛇を踏む」
第123回(2000年上半期) - 町田康「きれぎれ」
第146回(2011年下半期)- 円城塔※
第39回(1958年上半期) - 大江健三郎「飼育」
第43回(1960年上半期) - 北杜夫「夜と霧の隅で」
第51回(1964年上半期) - 柴田翔「されどわれらが日々──」
第56回(1966年下半期) - 丸山健二※
第61回(1969年上半期) - 庄司薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」
第64回(1970年下半期) - 古井由吉「杳子」
第75回(1976年上半期) - 村上龍「限りなく透明に近いブルー」
第77回(1977年上半期) - 三田誠広「僕って何」
第84回(1980年下半期) - 尾辻克彦「父が消えた」
第98回(1987年下半期) - 池澤夏樹「スティル・ライフ」
第110回(1993年下半期) - 奥泉光「石の来歴」
第115回(1996年上半期) - 川上弘美「蛇を踏む」
第123回(2000年上半期) - 町田康「きれぎれ」
第146回(2011年下半期)- 円城塔※
なお,受賞者中に女性作家が占める割合は80年代に入ってから相転移したようだった。かつては男性作家が受賞者のほとんどを占めていたが,いまではほぼ半数が女性である。下記のテーブルは各年代の受賞者数(カッコ内は女性受賞者の内数)。なお,1945年から1948年は終戦前後の混乱のために中止されている。
1930年代 12(1)
1940年代 13(2)
1950年代 17(0)
1960年代 18(4)
1970年代 27(6)
1980年代 16(8)
1990年代 22(8)
1940年代 13(2)
1950年代 17(0)
1960年代 18(4)
1970年代 27(6)
1980年代 16(8)
1990年代 22(8)
2000年代 22(9)
2010年代 25(12)
2020年代 3(2)
2010年代 25(12)
2020年代 3(2)
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