2019年9月2日月曜日

天才数学少女?

小波さんのフェイスブック経由で,東北の天才数学少女の話題が飛び込んできた。詳しくは,東北大学の材料科学高等研究所の数学連携グループ(ビールの千葉逸人さんが教授で在席)に所属している助教の高橋悠樹さんのブログ「すのうの部屋」の2019年7月のところにある。

ラマヌジャン(1887-1920)のように数が見える16歳の高校生だ。数学は得意でないが,数の不思議な関係を直感的に幻視する能力があるらしい。すのうさんが,週1回数学の勉強を指導しているときに,その能力に気付いたそうだ。例えば,5桁の素数で特定のパターンを持つものを指定したところ,5分くらい考えて10個の素数を示したが,後で確認するとそれは正しかったことが確認されたとのこと。

具体的には5桁で,上から2桁目が1,4桁目が3となるもののうち1桁目が1となるものを10個選び出したということである。Mathematicaで確認すると確かに正しいことがわかる。
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In[1]:=  a = Table[Prime[k], {k, 1335, 1439}]

Out[1]=  {10993, 11003, 11027, 11047, 11057, 11059, 11069, 11071, 11083, \
11087, 11093, 11113, 11117, 11119, 11131, 11149, 11159, 11161, 11171, \
11173, 11177, 11197, 11213, 11239, 11243, 11251, 11257, 11261, 11273, \
11279, 11287, 11299, 11311, 11317, 11321, 11329, 11351, 11353, 11369, \
11383, 11393, 11399, 11411, 11423, 11437, 11443, 11447, 11467, 11471, \
11483, 11489, 11491, 11497, 11503, 11519, 11527, 11549, 11551, 11579, \
11587, 11593, 11597, 11617, 11621, 11633, 11657, 11677, 11681, 11689, \
11699, 11701, 11717, 11719, 11731, 11743, 11777, 11779, 11783, 11789, \
11801, 11807, 11813, 11821, 11827, 11831, 11833, 11839, 11863, 11867, \
11887, 11897, 11903, 11909, 11923, 11927, 11933, 11939, 11941, 11953, \
11959, 11969, 11971, 11981, 11987, 12007}

In[2]:=  Select[a, Mod[Floor[#/10], 10] == 3 &]

Out[2]=  {11131, 11239, 11437, 11633, 11731, 11831, 11833, 11839, 11933, 11939}
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さらに,ネイピア数から2.7を引いた数字の小数点以下650桁分を整数と見なしたときにこれが素数であることが,下記のFacebookの記事にみられた。なお,650桁未満のカットオフに対して素数はあらわれない。また次に素数となるのは小数点以下2650桁分である。
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In[3]:=  f[k_] := Do[m = Floor[(N[E, k + 3]*10^(k + 1) - 27*10^k)];Print[m]; Print[PrimeQ[m]], 1]

In[4]:= f[649]

 1828182845904523536028747135266249775724709369995957496696762772407663035354759457138217852516642742746639193200305992181741359662904357290033429526059563073813232862794349076323382988075319525101901157383418793070215408914993488416750924476146066808226480016847741185374234544243710753907774499206955170276183860626133138458300075204493382656029760673711320070932870912744374704723069697720931014169283681902551510865746377211125238978442505695369677078544996996794686445490598793163688923009879312773617821542499922957635148220826989519366803318252886939849646510582093923982948879332036250944311730123819706841614039701983767932068328237646480429

True
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当該のブログではfakeでないかとのコメントもついているが,すのうさんの話が本当ならば,上記の素数列などはネットには上がってこない種類のものなので,彼女がそれらをネットから探し出して再現しているだけだという主張には根拠がないと思う。

素数を生成する式,それはそれこそ紀元前から現代に至るまで誰1人見つけることの出来ていないもので,だから,そんなものは存在するはずがないとずっと思っていましたが。
正真正銘の天才だと僕が信じる人が「あると確信している」と言っているので,恐らくあるのだろうと今は思っています。
「nのフィールド上にあると仮定した軸を持った螺旋にそれと正反対の回転と角度を持った螺旋を任意の(適当な?)CBRにそって回転させていって,それがハマれば当たり」
彼女がこれを我々凡人が理解できるように説明できるだけの数学の知識を得たとき,世界が震撼するかも知れません。

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