2019年3月16日土曜日

機械学習と物理

長らく物理学会には足を向けていない。今年の第74回年会は九州大学の伊都キャンパスで開催されている。ちょうど今の時間に,シンポジウム「機械学習と物理」が行われている。こんな感じ。

1(一般シンポジウム講演)はじめに
 阪大理・物理,橋本幸士
2(一般シンポジウム講演)物性物理のグランドチャレンジに対する重回帰分析と機械学習
 東大院工,今田正俊
3(一般シンポジウム講演)強い相互作用の最難問 — 中性子星の状態方程式
 東大理・物理・原子核理論,福嶋健二
4(一般シンポジウム講演)データ駆動手法による相関物質の予測と理解
 産総研 CD-FMat,三宅隆
5(一般シンポジウム講演)機械学習によるマルコフ連鎖モンテカルロ法の高速化へ向けて
 理研(AIP/iTHEMS), 慶應大・数理,田中章詞
6(一般シンポジウム講演)機械学習による特徴抽出と,繰り込み群や熱力学との関係
 OIST,船井正太郎
7(一般シンポジウム講演)広域撮像宇宙サーベイによるビッグデータ宇宙論
 東大理・物理・宇宙理論,吉田直紀
8(一般シンポジウム講演)量子力学と機械学習の数理
 東北大院情報科学,大関真之

ちなみに,昨年の2018年度日本物理学会科学セミナーのテーマも「AI(人工知能)と物理学(東京大学駒場キャンパス 数理科学研究棟 大講義室)」であった。そのプログラムは以下の通り(ちょっと被っている)。

8月11日(土・祝)10:00-16:30
1 はじめに
 日本物理学会会長 川村 光
2 情報処理技術としてのAI
 中島 秀之(札幌市立大学 学長)
3 思考力を競うゲームの人工知能技術発展の歴史と現状
 保木 邦仁(電気通信大学大学院情報理工学研究科 准教授)
4 広域宇宙撮像データを用いたビッグデータ宇宙論
 吉田 直紀(東京大学大学院理学系研究科 教授)
5 量子コンピュータが人工知能を加速する
 大関 真之(東北大学大学院情報科学研究科 准教授)
6 深層学習と時空
 橋本 幸士 (大阪大学大学院理学研究科 教授)
8月12日(日)10:00-16:40
7 深層学習とは何か、そしてどんなことが出来るようになっているのか
 瀧 雅人(理化学研究所数理創造プログラム(iTHEMS) 上級研究員)
8 多層畳み込みニューラルネットワークで求めた量子相転移の相図
 大槻 東巳(上智大学理工学部機能創造理工学科 教授)
9 人工知能と脳科学
 甘利 俊一(理化学研究所脳神経科学研究センター 特別顧問)
10 量子力学の問題をニューラルネットワークで解く
 斎藤 弘樹(電気通信大学大学院情報理工学研究科 教授)
11 AI は物理において何の役に立つか?
 寺倉 清之(物質・材料研究機構 名誉フェロー・エグゼクティブアドバイザー)
12 おわりに
 日本物理学会科学セミナー担当理事 迫田 和彰

日本物理学会誌の方でも「シリーズ 人工知能と物理学」という特集が開始され,産総研の神嶌敏弘さんの「変わりゆく機械学習と変わらない機械学習」が読める。そのうち日本物理教育学会誌にも,「機械学習と物理教育」とか「人工知能と物理教育」などの特集が組まれる時代がくるのだろうか。5年後?10年後?

参考:Quantum Machine Learning(Wikipedia)
List of Acronyms
ANN: Artificial neural network
BM: Boltzmann machine
BN: Bayesian network
CDL: Classical deep learning
CML: Classical machine learning
HMM: Hidden Markov model
HQMM: Hidden quantum Markov model
k-NN: k-nearest neighbours
NMR: Nuclear magnetic resonance
PCA: Principal component analysis
QBN: Quantum Bayesian network
QDL: Quantum deep learning
QML: Quantum machine learning
QPCA: Quantum principal component analysis
QRAM: Quantum random access memory 
RAM: Random access memory
SQW: Stochastic quantum walk 
SVM: Support vector machine
WNN: Weightless neural network




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