2019年1月28日月曜日

地獄からの復活劇

新聞によりますと,岡山の小学校5年生が,地獄−極楽の移動時間を求めたとのこと。移動時間は12.7年とのことで,移動に用いられる蜘蛛の糸の強度も割り出したそうだ。

これは,是非とも調べてみなければいけません。一般財団法人理数教育研究所(代表理事岡本和夫)が主催している「算数・数学の自由研究」作品コンクール審査員特別賞の受賞作の1つであった。「地獄からの復活劇 〜御釈迦様からの試練〜岡山県 岡山大学教育学部附属小学校5年末光由季

地獄と極楽の距離は,何万里という芥川の本文の表現の下限から1万里≒4万kmとしている。静止軌道半径に近いので,極楽は静止軌道上にあるのかもしれない。ということは蜘蛛の糸は宇宙エレベータの暗示だったのか・・・

すばらしいのは,蜘蛛の糸を登る時間を自分で実験しているところだ。近所の公園の登り棒を3m昇る時間の平均から,5秒で1m(0.2m/秒)を得ている。最近は,危険だということで公園から次々と遊具が撤去されている。うちの近くの公園でも子どもたちが遊んでいたブランコや回転遊具は何年か前に消えてしまい,もうすぐ鉄棒までなくなるそうだ。組み体操をやめるのは賛成だが,公園の遊具は残してほしかった。

話がそれた。結局,4万km÷ 0.2 m/秒=2億秒= 6.4 年・・・あれ?ファクター2違うな。2億秒まではあっている。で,1年≒ π × 10^7秒ですよね。2億秒から時間に換算する計算が2倍になっているようだ。1日の半分は休憩とすればつじつまがあうということにしておこう。

さらに蜘蛛の糸の強度まで計算してピアノ線と比較しているところがすごい。最後のコメントも含蓄がある。宇宙エレベータ協会の皆様は是非,彼女を顧問に迎えられたい。


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