2024年6月10日月曜日

のんき度

のんき度とは,本川裕(1951-)さんが命名した指標だ。

毎年行われる国民生活基礎調査(厚生労働省)の3年ごとの大規模調査(前回令和4年)では健康票の質問12で「こころの状態」に関する設問がある。過去1ヶ月に,(1) 神経過敏に感じましたか, (2) 絶望的だと感じましたか,(3) そわそわ落ちつきなく感じましたか,(4) 気分が沈み込んで,何が起こっても気が晴れないような感じがしましたか,(5) 何をするのも骨折りだと感じましたか,(6) 自分は価値のない人間だと感じましたか,を尋ねる6つの質問がある。結果の合計点は,いつも,たいてい,ときどき,すこしだけ,まったくないの5段階から1つ選んで丸をつける。問題が全くないを0点から,いつもを4点とすれば,合計点は0〜24点に及ぶ。

報告書では,これを3区分にした集計がある。0~4点を「精神状態が良好」と捉え,各都道府県別あるいは年齢別の「精神状態が良好」の割合が示されている。本川は,これを精神的な問題が少ないほど心が平安あるいは健全だとして「のんき度」と名前をつけている。

のんき度を都道府県別に見ると,68%から74%でそれほど大きな違いはないが,東北,特に太平洋側が低いレベル,そして九州・沖縄が高いレベルにあり,西高東低の地域構造がある。さらに,九州では佐賀だけ特に低い,北陸では石川・福井が高いのに富山だけ低い,など謎に特異な構造がみられる。

一方,年齢別にみればはっきりとした特徴がでてくる。自分は今人生における第二ののん気ピークにあるが,このあと転落が待っているらしい。どうしよう。


図:年齢別ののんき度(本川裕さんの記事[1]より引用)

[1]「60代は人生の楽園だが、70代以降は一転」多くの日本人が天国から地獄へ

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