小学校の時にであったもう一つのSF児童文学は,米沢幸男の「少年オルフェ」だった。これは本屋(ヨコノ書店かな)で見つけて買ってもらったものだった。たぶん。あらすじは次の通り。
小学五年生の堀田すすむ(進)と、その妹ふうちゃん(ふじ子)は大の仲良し。しかしある日ふうちゃんは突然風邪をこじらせて死んでしまう。すすむが原っぱで途方にくれていると、突然一台のロケットが現れる。「妹に会いたい」というすすむの願いを神様が受け入れたのか、このロケットは黄泉の国へ向かうという天の取り船だった。黄泉の国へ行けばふうちゃんを生き返らせることができるかもしれないと信じたすすむは、単身ロケットに乗り込み、長い長い冒険の旅に出た。天国に対応するフラワー星と地獄に対応するアイス星があるのだけれど,そのフラワー星のほうにいる妹を見つけて,最後は連れ戻す(オルフェ神話とは違う)ハッピーエンドになっていた。
子供のときに持っていた本の中で最も気に入っていたものの一冊だったけれど,いつのまにかなくなってしまった。大阪モノレールが開業したとき,千里中央駅に図書コーナーのモノレール文庫ができていた。そこでたまたまこの本の新書版を見つけた。このコーナーは本の出し入れが自由になっていて,自宅でいらなくなった本などを勝手に置いておけるシステムだった。
写真:古書店で流通している自分が持っていた判型の単行本
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