2024年3月6日水曜日

世界SF全集(2)

世界SF全集(1)からの続き

第31巻から第35巻までは,短編のアンソロジーである。この第32巻「世界のSF現代篇」と第35巻「日本のSF現代篇」が当時の最も良質なSFの入門コースであった。

ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」中編版も第32巻に収録されている。最初にこれで読んで吃驚した。映画化された「まごころを君に」もテレビで観た。日本で話題になって流行したのは初出の世界SF全集から20年以上経てからであった。

第34巻「日本のSF古典篇」の,海野十三久生十蘭(ひさおじゅうらん),夢野久作江戸川乱歩小酒井不木などは今では青空文庫で読むことができるようになった。稲垣足穂まではまだまだ時間がかかる。
31 世界のSF 古典篇 ◎21

第一部 危険な創造
 金剛石のレンズ(フィッツ・ジェイムズ・オブライエン)
 ロス・アミゴスの大失策(アーサー・コナン・ドイル)
 新加速剤(H・G・ウエルズ)
 万能図書館(クルト・ラスヴィッツ)
 フェセンデンの宇宙( エドモンド・ハミルトン)

第二部 空想の旅路
 霊の内なる難船(アンブロウズ・ビアス)
 オノレ・シュブラックの失踪(ギヨーム・アポリネール)
 火星の月のもとで(エドガー・ライス・バロウズ)
 龍(ドラゴン)の鏡(A・メリット)
 異次元の色彩(H・P・ラヴクラフト)
 四次元方程式(マイルズ・J・ブルウアー・M・D)
 宇宙の住人たち(レイモンド・Z・ガラン)
 混沌空間(クラーク・アシュトン・スミス)
 シャンブロウ(C・L・ムーア)
 火星のオデッセイ(スタンリイ・G・ワインボウム)

第三部 未来への予感
 メロンタ・タウタ(エドガー・アラン・ポー)
 来たるべき能力(エドワード・ベラミイ)
 2889年(ジュール・ヴエルヌ)
 赤死病(ジャック・ロンドン)
 ジョン・ジョーンズ基金(ハリイ・スティーヴン・キーラー)
 金星の人類(オラフ・ステープルドン)
 最終進化(ジョン・W・キャンベル・Jr)
 バビロンの水のほとりに(スティーヴン・ヴィンセント・ベネー)

第四部 諷刺の世界
 天空広告(ヴィリエ・ド・リラダン)
 戦争請負います(フランク・R・ストックトン)
 もう一つの世界(J・H・ロニー兄)
 人間の出現(ジョン・D・ベレズフォード)
 歩行者族の反乱(D・H・ケラー)

32 世界のSF 現代篇 ◎22

第一部 黄金の時代
 愛しのヘレン(レスター・デル・リィ)
 歪んだ家(ロバート・A・ハインライン)
 夜来たる(アイザック・アシモフ)
 トオンキイ(ヘンリー・カットナー)
 存在の環(P・スカイラー・ミラー)
 最初の接触(マレイ・ラインスター)
 クリスマス・プレゼント(ウィリアム・テン)
 ベティアンよ帰れ(クリス・ネヴィル)
 こわい(ジャック・フィニイ)
 野生の児(ポール・アンダースン)
 表面張力(ジェイムズ・ブリッシュ)
 悪夢の兄弟(アラン・E・ナース)
 母( フィリップ・ホセ・ファーマー)
 にせ者(フィリップ・K・ディック)
 壁の中(シオドア・R・コグスウェル)
 種の起源(キャサリン・マクリーン)
 冷たい方程式(トム・ゴドウィン)
 唯我論者(フレドリック・ブラウン)
 星(アーサー・C・クラーク)
 吹きわたる風(チャド・オリヴァー)
 危険の報酬(ロバート・シェクリイ)
 誰が人間にとってかわられる(ブライアン・W・オールディス)
 次元断層(リチャード・マティスン)
 アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイス)
 交通戦争(フリッツ・ライバー)
 終着の浜辺(J・G・バラード)

33 世界のSF ソ連東欧篇 ◎23

第一部 ソ連
 宇宙翔けるもの(イワン・エフレーモフ)
 創造の第一日(ゲオルギー・グレーヴィッチ)
 宇宙船ポリュス号の船長(ワレンチン・ジュラヴリョーワ)
 人間の公式(アナトーリイ・ドニェプロフ)
 ベルン教授のめざめ(ウラジーミル・サフチェンコ)
 六本のマッチ(ストルガツキー兄弟)
 雪つぶて(M・エムツェフ&E・パルノフ)
 湾の主(セーベル・ガ+ンソフスキー)
 不可能の方程式(E・ヴォイスクンスキー&I・ルコジヤノフ)
 予備研究( イリヤ・ワルシャフスキ)

第二部 ポーランド
 事故(スタニスワフ・レム)
 絶対兵器(アンジェイ・チェホフスキ)
 最後の可能性(コンラド・フィアウコフスキ)
 クヴィン博士の治療法(ヤヌシュ・ザイデル)
 この世のふたつの果て(チェスワフ・チュルシチェフスキ)

第三部 チェコスロバキア
 飛ぶことのできた男(カレル・チャペック)
 クセーネミュンデの精薄児(ヨゼフ・ネスヴァドバ)
 炎の大陸(イワン・フォウストカ)
 ヴォラフカのセロリ(ヴァーツラフ・カイドシ)

第四部 ルーマニア
 魔術師(O・シュルパヌ)

第五部 ブルガリア
 コルネリウス教授の帰還(V・ライコフ)

34 日本のSF 古典篇◎24

十八時の音楽浴(海野十三)
地底獣国(久生十蘭)
兵隊の死(渡辺 温)
振動魔(海野十三)
特許多腕人間方式(海野十三)
髪切虫(夢野久作)
人間レコード(夢野久作)
卵(夢野久作)
鏡地獄(江戸川乱歩)
一千一秒物語(稲垣足穂)
似而非物語(稲垣足穂)
押絵と旅する男(江戸川乱歩)
恋愛曲線(小酒井不木)
人造人間(平林初之輔)
音波の殺人(野村胡堂)
覺海上人天狗になる事(谷崎潤一郎)

35 日本のSF 現代篇 ◎25

第一部 限りなき空間
宇宙救助隊2180年(光瀬 龍)
宇宙塵(高橋泰邦)
ハイウェイ惑星(石原藤夫)
耳鳴山由来(矢野 徹)
神への長い道(小松左京)

第二部 来たるべき明日
白い服の男(星 新一)
万国博がやってくる(眉村 卓)
ベトナム観光公社(筒井康隆)
世代革命(生島治郎)
二十一世紀の教養(谷川俊太郎)
機関車、草原に(河野典生)
イメージ冷凍業(都筑道生)
贅沢(北 杜夫)
意地悪爺さん(北 杜夫)

第三部 人間を越えて
落陽2217年(光瀬 龍)
傍のあいつ(手塚治虫)
合成美女(倉橋由美子)
砂上の影(久野四郎)
ブルドッグ(筒井康隆)

第四部 地球を侵すもの
収穫(半村 良)
悪夢のかたち(平井和正)
紙か髪か(小松左京)

第五部 時間と次元への旅
影が重なる時(小松左京)
ちがう(福島正実)
魔法つかいの夏(石川喬司)
パチャカマに落ちる陽(豊田有恒)

第六部 イマジネーション・その他の世界
人脳培養事件(佐野 洋)
待っている女(山川方夫)
鍵(星 新一)
逢いびき(石川喬司)
過去への電話(福島正実)
夜に別れを告げる夜(樹下太郎)
X電車で行こう(山野浩一)
空地(北 杜夫)
人魚伝(安部公房)

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