第31巻から第35巻までは,短編のアンソロジーである。この第32巻「世界のSF現代篇」と第35巻「日本のSF現代篇」が当時の最も良質なSFの入門コースであった。
ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」中編版も第32巻に収録されている。最初にこれで読んで吃驚した。映画化された「まごころを君に」もテレビで観た。日本で話題になって流行したのは初出の世界SF全集から20年以上経てからであった。
31 世界のSF 古典篇 ◎21第一部 危険な創造金剛石のレンズ(フィッツ・ジェイムズ・オブライエン)ロス・アミゴスの大失策(アーサー・コナン・ドイル)新加速剤(H・G・ウエルズ)万能図書館(クルト・ラスヴィッツ)フェセンデンの宇宙( エドモンド・ハミルトン)第二部 空想の旅路霊の内なる難船(アンブロウズ・ビアス)オノレ・シュブラックの失踪(ギヨーム・アポリネール)火星の月のもとで(エドガー・ライス・バロウズ)龍(ドラゴン)の鏡(A・メリット)異次元の色彩(H・P・ラヴクラフト)四次元方程式(マイルズ・J・ブルウアー・M・D)宇宙の住人たち(レイモンド・Z・ガラン)混沌空間(クラーク・アシュトン・スミス)シャンブロウ(C・L・ムーア)火星のオデッセイ(スタンリイ・G・ワインボウム)第三部 未来への予感メロンタ・タウタ(エドガー・アラン・ポー)来たるべき能力(エドワード・ベラミイ)2889年(ジュール・ヴエルヌ)赤死病(ジャック・ロンドン)ジョン・ジョーンズ基金(ハリイ・スティーヴン・キーラー)金星の人類(オラフ・ステープルドン)最終進化(ジョン・W・キャンベル・Jr)バビロンの水のほとりに(スティーヴン・ヴィンセント・ベネー)第四部 諷刺の世界天空広告(ヴィリエ・ド・リラダン)戦争請負います(フランク・R・ストックトン)もう一つの世界(J・H・ロニー兄)人間の出現(ジョン・D・ベレズフォード)歩行者族の反乱(D・H・ケラー)32 世界のSF 現代篇 ◎22第一部 黄金の時代愛しのヘレン(レスター・デル・リィ)歪んだ家(ロバート・A・ハインライン)夜来たる(アイザック・アシモフ)トオンキイ(ヘンリー・カットナー)存在の環(P・スカイラー・ミラー)最初の接触(マレイ・ラインスター)クリスマス・プレゼント(ウィリアム・テン)ベティアンよ帰れ(クリス・ネヴィル)こわい(ジャック・フィニイ)野生の児(ポール・アンダースン)表面張力(ジェイムズ・ブリッシュ)悪夢の兄弟(アラン・E・ナース)母( フィリップ・ホセ・ファーマー)にせ者(フィリップ・K・ディック)壁の中(シオドア・R・コグスウェル)種の起源(キャサリン・マクリーン)冷たい方程式(トム・ゴドウィン)唯我論者(フレドリック・ブラウン)星(アーサー・C・クラーク)吹きわたる風(チャド・オリヴァー)危険の報酬(ロバート・シェクリイ)誰が人間にとってかわられる(ブライアン・W・オールディス)次元断層(リチャード・マティスン)アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイス)交通戦争(フリッツ・ライバー)終着の浜辺(J・G・バラード)33 世界のSF ソ連東欧篇 ◎23第一部 ソ連宇宙翔けるもの(イワン・エフレーモフ)創造の第一日(ゲオルギー・グレーヴィッチ)宇宙船ポリュス号の船長(ワレンチン・ジュラヴリョーワ)人間の公式(アナトーリイ・ドニェプロフ)ベルン教授のめざめ(ウラジーミル・サフチェンコ)六本のマッチ(ストルガツキー兄弟)雪つぶて(M・エムツェフ&E・パルノフ)湾の主(セーベル・ガ+ンソフスキー)不可能の方程式(E・ヴォイスクンスキー&I・ルコジヤノフ)予備研究( イリヤ・ワルシャフスキ)第二部 ポーランド事故(スタニスワフ・レム)絶対兵器(アンジェイ・チェホフスキ)最後の可能性(コンラド・フィアウコフスキ)クヴィン博士の治療法(ヤヌシュ・ザイデル)この世のふたつの果て(チェスワフ・チュルシチェフスキ)第三部 チェコスロバキア飛ぶことのできた男(カレル・チャペック)クセーネミュンデの精薄児(ヨゼフ・ネスヴァドバ)炎の大陸(イワン・フォウストカ)ヴォラフカのセロリ(ヴァーツラフ・カイドシ)第四部 ルーマニア魔術師(O・シュルパヌ)第五部 ブルガリアコルネリウス教授の帰還(V・ライコフ)34 日本のSF 古典篇◎24十八時の音楽浴(海野十三)地底獣国(久生十蘭)兵隊の死(渡辺 温)振動魔(海野十三)特許多腕人間方式(海野十三)髪切虫(夢野久作)人間レコード(夢野久作)卵(夢野久作)鏡地獄(江戸川乱歩)一千一秒物語(稲垣足穂)似而非物語(稲垣足穂)押絵と旅する男(江戸川乱歩)恋愛曲線(小酒井不木)人造人間(平林初之輔)音波の殺人(野村胡堂)覺海上人天狗になる事(谷崎潤一郎)35 日本のSF 現代篇 ◎25第一部 限りなき空間宇宙救助隊2180年(光瀬 龍)宇宙塵(高橋泰邦)ハイウェイ惑星(石原藤夫)耳鳴山由来(矢野 徹)神への長い道(小松左京)第二部 来たるべき明日白い服の男(星 新一)万国博がやってくる(眉村 卓)ベトナム観光公社(筒井康隆)世代革命(生島治郎)二十一世紀の教養(谷川俊太郎)機関車、草原に(河野典生)イメージ冷凍業(都筑道生)贅沢(北 杜夫)意地悪爺さん(北 杜夫)第三部 人間を越えて落陽2217年(光瀬 龍)傍のあいつ(手塚治虫)合成美女(倉橋由美子)砂上の影(久野四郎)ブルドッグ(筒井康隆)第四部 地球を侵すもの収穫(半村 良)悪夢のかたち(平井和正)紙か髪か(小松左京)第五部 時間と次元への旅影が重なる時(小松左京)ちがう(福島正実)魔法つかいの夏(石川喬司)パチャカマに落ちる陽(豊田有恒)第六部 イマジネーション・その他の世界人脳培養事件(佐野 洋)待っている女(山川方夫)鍵(星 新一)逢いびき(石川喬司)過去への電話(福島正実)夜に別れを告げる夜(樹下太郎)X電車で行こう(山野浩一)空地(北 杜夫)人魚伝(安部公房)
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