2018年12月19日水曜日

阿修羅のごとく

向田邦子−和田勉の1979「阿修羅のごとく」の再放送をNHKプレミアムカフェの録画でみた。ゲスト:太田 光(爆笑問題)山本 むつみ(脚本家), MC:渡邊 あゆみ(アナウンサー)の対談もついている公開録画。緒形拳がすごいなぁ。太田光も鋭いなぁ。

若き日の吉田簑助師匠が,日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)の清姫のガブを遣っている映像が第1話にある。1979年なので,これを放映当時そのまま見たかどうかはわからないが,1980年代には再放送か何かをみているはずだと思う。ドラマ人間模様の「あ・うん」なども。向田邦子がかかわるTVドラマでは,「時間ですよ」は集中してよく見ていたが(高校生から大学生にかけての時期),「寺内寛太郎一家」はたまにしかチャンネルを回さなかった。「時間ですよ」には,NHKの「天下御免」とならんでTVドラマの新しい波みたいなものを感じたのだが。

興福寺の阿修羅像を最初に見たのは奈良に住むようになる前だったろうか。堂内の床平面の高さに特別な配慮もなく普通に陳列されていた。拝観客も少なく,ガラスケースにぎりぎりまで近づいて四方から十分に拝顔することができた。その時は,ドラマの「阿修羅のごとく」とはあまり結びついていなかったかもしれない。実物の迫力にただただ圧倒される長い時間。その後,幾度か見る機会があったけれど,もう初回の感動に及ぶことはなかった。

出典:興福寺阿修羅像(東洋美術特輯,日本美術史 第4冊 奈良,昭和6年11月5日発行)

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