12万の升目ということは,一マス1cm×1cmとして200×640くらいだろうか。昭和8年に大阪府立博物場で開かれた『臨幸記念名家秘蔵品展覧会図録 』に残された,88mm×288mmの白黒写真だけからデジタル復元したものだ。
若冲は,相国寺の承天閣美術館で釈迦三尊像と動植採絵を,愛知県美術館でプライス版の鳥獣花木図屏風を,静岡県立美術館で樹花鳥獣図屏風を,MIHOミュージアムで象と鯨図屏風をそれぞれ見ている。いずれも凄かった。動植採絵で最初に目に入ってきた白い大輪の菊を花火だと思ってしばらく見続けていたら,菊に変わったので本当い驚いてしまった。
升目描きでは,プライス版を先に見て印象づけられたのでいたので,こちらが本家だと思っていたけれど,どうやら静岡県立美術館版の樹花鳥獣図屏風の方が,この釈迦十六羅漢図に近いようだ。そうなのね。
この釈迦十六羅漢図屏風もどこかで公開されないのかと調べると,デジタル文化財ミュージアム KOISHIKAWA XROSSで近日公開予定らしい。必見ですね。
[2]未発見の大作 伊藤若冲「十六羅漢図」(新保博彦)
[3]伊藤若冲の「釈迦十六羅漢図」がデジタル復元されました(新保博彦)
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