角川歴彦(1943-)が,東京オリンピンクのスポンサー契約を巡る贈賄事件で,2022年9月に逮捕され,東京地検から贈賄罪で起訴されたとき,そんなものかとぼんやりニュースを聞いていた。
2024年6月27日,角川歴彦は,無罪を主張するほど身柄拘束が長引く「人質司法」によって精神的苦痛を受けたとして,国に2億2000万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。その記者会見の様子が流れていたが,弁護団がすごい顔ぶれだった。しかし,マスコミでの取り扱いは,ごくごく小さなものだった。
喜田村洋一:自由人権協会代表理事,ジャニーズ文春訴訟事件伊藤真:伊藤塾塾長平裕介:行政法研究西愛礼:元裁判官,著書『冤罪学』水野遼太:法律事務所ヒロナカ玉蟲由樹:日本大学法学部教授。専門は憲法学,著書『人間の尊厳保障の法理』
角川歴彦は226日間拘束された拘置所の中で体調を崩し,車椅子状態で保釈されることになるが,途中で診断された医師にあなたは死ななければここから出られないといわれたそうだ。
日本の人質司法は酷いものであり,ウィシュマさん死亡事件における名古屋出入国在留管理局などの入管行政と同じ根を持っている。理性的,客観的な判断を無視し,情緒的な監獄法時代の残滓と組織の面子と慣性の法則にのみドライブされるシステムが社会の根本に染みついて,日本の閉塞感を招いているように思える。
図:角川人質司法違憲訴訟(人間の証明ホームページを引用)
[1]角川歴彦さんが提訴した人質司法違憲訴訟の意義(西愛礼)
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