2024年7月14日日曜日

10億人のペルソナ

おもしろい論文があった。

Scaling Synthetic Data Creation with 1,000,000,000 Personas(X. Chan, X. Wang, D. Yu, H. Mi, D. Yu),早速Perplexty PRO に教えてもらうことにする(後で,ChatGPT-4oに論文を読ませて確認した)。

Q(koshix):
scaling synthetic data creation with 1,000,000,000 personas について詳しい話を教えてください。日本語でお願いします。 →論文自体をフィードしていない

A(Perplexity PRO):
はい、承知しました。日本語で「Scaling Synthetic Data Creation with 1,000,000,000 Personas」について詳しく説明いたします。

10億のペルソナを用いた合成データ作成のスケーリング
Tencent AI Lab Seattleの研究者たちが、大規模言語モデル(LLM)を活用して多様な合成データを大規模に生成する革新的な手法を提案しています。この手法の中核となるのが「Persona Hub」と呼ばれる、10億もの多様なペルソナのコレクションです。

Persona Hubの概要
・10億のペルソナは世界人口の約13%に相当し、ウェブデータから自動的にキュレーションされています。
・これらのペルソナは、世界知識の分散型担い手として機能し、LLMに内包されたほぼすべての視点にアクセスすることができます。

合成データ生成の手法
この手法では、LLM内の様々な視点を利用して多様な合成データを作成します。具体的には以下のようなデータを大規模に合成することが可能です:
1.高品質な数学的および論理的推論問題
2.指示(ユーザープロンプト)
3.知識豊富なテキスト
4.ゲームNPC(ノンプレイヤーキャラクター)
5.ツール(関数)

合成データの利点
1.無制限のデータ生成:合成データはオンデマンドで、ほぼ無制限のスケールで生成できます。
2.プライバシー保護:実在する個人のデータではないため、プライバシーの観点で優れています。
3.コスト効率:実データの収集や加工に比べ、費用対効果が高いです。

課題と考慮点
1.品質管理:合成データの正確性と品質を確保することが重要です。
2.技術的課題:有用な合成データを生成するには高度な専門知識が必要です。
3.プライバシーリスク:単に「合成」するだけでは十分なプライバシー保証にならない場合があります。

将来の展望
この手法は、LLMの研究開発に大きな影響を与える可能性があります。Gartnerの予測によると、2024年までに機械学習や分析プロジェクトの開発に利用されるデータの60%が合成データになるとされています。
合成データ作成のスケーリングは、データ駆動型の研究や開発において重要な役割を果たすことが期待されます。しかし、品質管理やプライバシー保護などの課題に十分に対処しながら進めていく必要があります。


Q(koshix):
例えば,このペルソナのうち,日本人属性を持つものの集合を仮想日本人として選択して,それらに対して,さまざまな政治・社会的なシミュレーションを行うことは可能でしょうか。すなわち,ペルソナの応答によって,社会システムや経済構造などの環境要素が変化し,それが再びペルソナの属性に影響を与えるようなことです。

あるいは,ベルソナ母集団からの選択において,社会システムや経済構造の環境要素を考慮したランダム選択を行うという方法ならば,十分に大きなペルソナ母集団があれば,ペルソナ自身を変化させることなく同様のシミュレーションができるかもしれませんが,いかがでしょうか。

A(Perplexity PRO):
ご質問いただいた内容は非常に興味深く、複雑なシミュレーションの可能性について言及されています。ご提案の方法は、確かに実現可能であり、社会科学研究や政策立案において有用な洞察を得られる可能性があります。以下に、この考えについて詳しく説明します。

仮想日本人ペルソナを用いたシミュレーション
1.ペルソナの選択と属性
・10億のペルソナから日本人属性を持つものを抽出し、仮想日本人集団を作成することは可能です。
・これらのペルソナには、年齢、性別、職業、教育レベル、収入、政治的傾向などの属性が含まれると想定されます。
2.シミュレーションの構造
・ペルソナの応答が社会システムや経済構造に影響を与え、それが再びペルソナの属性に影響を与える循環的なモデルを構築できます。
・これは、実際の社会における相互作用をシミュレートする上で有効な方法です。
3.環境要素の考慮
・社会システムや経済構造などの環境要素を考慮したランダム選択を行うことで、より現実的なシミュレーションが可能になります。
・この方法では、ペルソナ自体を変化させずに、異なる環境下での反応を観察できます。

シミュレーションの利点と課題
利点:
1.多様性の反映:大規模なペルソナ集団を用いることで、日本社会の多様性をより正確に反映できます。
2.複雑な相互作用の分析:社会システムとペルソナの相互作用を通じて、複雑な社会現象をモデル化できます。
3.政策影響の予測:様々な政策や社会変化がどのような影響を及ぼすかを予測するのに役立ちます。
課題:
1.データの正確性:ペルソナの属性が実際の日本人口統計をどれだけ正確に反映しているかが重要です。
2.モデルの複雑性:社会システムと個人の相互作用を正確にモデル化することは非常に複雑で、多くの変数を考慮する必要があります。
3.倫理的考慮:シミュレーション結果の解釈や使用には、倫理的な配慮が必要です。

実現可能性と応用
このようなシミュレーションは、以下のような分野で特に有用である可能性があります:
1.政策立案:新しい政策の潜在的影響を評価する。
2.社会学研究:社会変動のメカニズムを理解する。
3.経済予測:経済政策の効果をシミュレートする。
4.災害対策:様々な災害シナリオに対する社会の反応をモデル化する。
ただし、このようなシミュレーションの結果を解釈する際には、モデルの限界を認識し、実際の社会調査データと組み合わせて検証することが重要です。

結論として、ご提案のアプローチは非常に興味深く、適切に実装されれば、社会科学研究や政策立案に valuable な洞察を提供する可能性があります。ただし、モデルの複雑性と結果の解釈には十分な注意が必要です。



図:ペルソナハブのイメージ(DALL-E3による)


1.各種の社会調査を代替できるか。生成コストや利用コストはどうか。誰がペルソナハブの真正性を保証するか。
2.選挙予測に利用可能か。政党支持グループ=利害集団または思想集団を包摂する最大グループを獲得するような政策提案ができるか。政党包摂集団のコア部分は何なのかが明らかになるか。
3.官僚組織を代替できるか。最適化のための関数さえ定義できれば,自動的に政策が立案できる。最適化関数をどうやって決めるかが政治である。
4.やっぱりこれは,A. C. クラークの都市と星に登場するダイアスパーの21世紀におけるリアルな実現形態ということか。

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