なんだか騙されて個人番号カードを作ることになってしまった。昨年,元の勤務先に書類を提出して数ヶ月,ようやく市から連絡の通知が来た。ご丁寧に,時間を予約してとりにきてくれとのことで,本日,市役所の地下に設けられた個人番号カード受付に行った。
ものものしいコーナで3人くらい同時に対応できそうな衝立ブースに職員が3,4人いて対応してもらった。準備物は事前のお知らせの通り,通知ハガキ,通知カード,身分証明(自動車運転免許証),印鑑の4つ。あとは,パスワードをあらかじめ決めておいたので,問題なく進行する。紙に書かされたパスワードを画面に入力するのがメインの手続きですぐに完了した。なんのことはない20分かかるといわれていたが,1人だと3分で終わりそうなので,予約制にする必要があるのだろうか。
カードを受け取って茫然自失となる。安っぽい感じで,自動車運転免許証より一回り小さいくてペラペラなのではないか(確認したら面積は免許証のサイズと同じで,ぺらぺらではなかったです)。へんな兎マークが付いていて色彩もいまいち。問題は写真。あらかじめ申請時に提出しておいたが,免許証より小さくて見るも無残なぼけぼけイメージになっていた。これでは本人確認できないんじゃないか。
その後,市役所の方に説明をきいたところ,さらに多くの問題点が発覚した。
(1)有効期限は10年だが,各種サービスと紐付けられたパスワードの有効期間は5年なので,これを確認されたうえで,市役所の人がサインペンで有効期間最終日を手書きした。おいおい,最初から印刷できないのか。
(2)遠隔地の戸籍関係書類は取り寄せられるのですねと聞いたところ(ほとんどそのために取得したようなものだったので),なんと,天理市は対応していないのでだめなのだそうだ。予算の関係その他でいつになるか分からないとのこと。えー,うそでしょう。
(3)ペイペイなどのスマホ決済サービスと連動した割引ができるとのことで,説明の書類をもらって帰ったところ,iPhone 6sには対応していないことが判明し,これも使えないのであった。だめだめだった。
(4)個人番号部分はみせると恥ずかしいものらしく,使うときはこの透明な袋にいれて下さいということで,部分的にグレイな四角が印刷されていて,個人番号やその他の部分を隠すポリプロの袋入りだった。ありえない。
以上のように,国が後先を考えずに推進しているようだけれど,制度設計や運用に完全に失敗している。この程度の個人番号カードしかデザインできなかったのかと思うとなさけない。ほんとうに貧しい国になってしまった。国会では毎日のように,安部やそのとりまきの非論理的ないいわけや利権まみれの暴走が続いていて,それを官僚機構が必死にささえている。そんな不合理が染みついてしまった。大学入学共通テストの失敗といい,行政がまともに機能しなくなっている。
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