2024年1月27日土曜日

月の一日

2024年1月26日,今日は満月だ。非常勤の授業が終って平端の駅の1番ホームへ向かう午後3時半すぎ,乗客のかたまりがどんどんホームから階段を下りてきて引きも切らない。そうか,今日は天理教の春季大祭の日だった。夜は冷え込んでいるけれど空は曇っていて月は見えない。

SLIMの記事を書くためには,月の一日について調べておかなければならない。

(1)月の公転周期
ケプラーの第三法則というのか,ニュートンの運動方程式を解けば,公転周期は$T=\dfrac{2\pi}{\sqrt{GM}} a ^{3/2}$である。$G$は万有引力定数,$M$は地球の質量,$a$は月の軌道の長半径である。$\sqrt{GM}=g R$であり,重力加速度$\ g=9.82 {\rm m/s}^2$,地球半径$\ R= 6.37 \times 10^6 {\rm m}$を使えばよい。$a\ $の値は遠地点と近地点の平均値であり,$a=3.83\times 10^8 {\rm m}$。これらから,$T=27.3$日となる。

(2)月の一日の長さ
潮汐作用の結果,月の自転周期と公転周期$\ T\ $は一致し,地球から見える月は常に同じ面になる。月の周期の間に地球が太陽の回りを公転するため,月の一日,例えば日の出から次の日の出のまでの時間$\ t\ $は$\ T\ $ではなく,それよりも長くなる。地球の公転角速度を$\ \Omega$,月の公転角速度を$ \omega$ とすると,$\Omega t = \omega (t -T) $が成り立つ。これから $t=T/(1-\Omega/\omega) = 27.3/(1-27.3/365) = 29.5 $日が得られる。これを朔望月という。



図:月の一日(朔望月)

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