Loading [MathJax]/jax/element/mml/optable/MathOperators.js

2021年10月31日日曜日

平均自由行程(2)

 平均自由行程(1)からの続き

クラウジウスは,衝突する気体分子の速度は一定だが,相対速度の方向は一様に分布しているとして,平均自由行程の式を導いている。正確にはその速度分布まで含めた考察が必要になるが,とりあえず方向についての平均を考える。

平均自由行程は,分子の相対速度の大きさuを単位時間当たりの衝突回数zで割ったものであるが,相対速度(u=vv)の大きさの向きによる平均値は次のようになる。

u=2ππ0v2+v22vvcosθ sinθdθ2ππ0sinθdθ=1211v2+v22vvt dt

\therefore \langle u \rangle = \frac{1}{2} \frac{2}{3} \dfrac{1}{-2 v v'} \Bigl | (v^2+{v'}^2 -2 v v' t)^{3/2} \Bigr |_{-1}^1 = \dfrac{1}{6 v v'} \Bigl\{ |v+v'|^3 - |v-v'|^3 \Bigr\}

ここでv=v'とすれば, \langle u \rangle = \dfrac{4}{3} v となり,クラウジウスの平均自由行程は,\lambda = \dfrac{1}{\frac{4}{3} \rho \sigma }


0 件のコメント: