ルジャンドル変換(3)からの続き
ルジャンドル変換の例題を考えていて,$f(x=0)=f^*(p=0)=0$ならば,積分の図とうまく整合するのだが,そうでない場合にどうなるのかちょっと困った。そこで,簡単な2次関数の例で試してみた。
図:定数分の補正で説明できるルジャンドル変換の例
図左のように元の関数を,$f(x)=(x-a)^2+b$とする。このとき$x$が増加して$f(x)$が減少する部分があるので,正の面積だけでは表現できない。実際,図中で$f'(x)$は$0<x<a$で負になる。そこで,$f(x) = \int_0^x f(y) dy + C$として,初期値を$f(0)=(a^2+b)=C$,$x$軸以下の部分の面積を負の量として考える。
このとき,$f^{*}(p)= \int_{-2a}^p {f^{*}}'(q) dq - C$として,$f(x) + f^{*}(p) = x\,p$が成り立つことになる。図右には,結果としての$f^{*}(p)$のグラフを示している。このように積分領域や定数を適当に調整することで,面積によるルジャンドル変換の解釈はそのまま使えると思われる。
この例では,$x$の範囲は,$0<x$としているが,$x_\min < x < x_\max$の範囲で$f(x)$を定義し,これに対応する $p_\min < p < p_\max$ の範囲の$f*(p)$を考えて,定数分の補正をすれば良い。
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