久しぶりの大阪市内だが,晴れていてなんとか寒さもしのげた。いつのまにか,角のはり重のビフカツサンドが2980円になっていた。10年ほど前に,最初に手にしたときは1500円くらいだった。いつのまにか倍になってしまった。ちょっともう食べられないか。
観劇したのはわかぎゑふの「わが街,道頓堀」という現代劇で,1970年の万博直前の大阪の雰囲気を描いたものだ。お客さんは若い女性が中心で,松竹座の2階のトイレがすべて女性用に設定されていた。松竹座開場100周年記念ということで,道頓堀あたりの商店や名物が実名でたくさん登場している。おだやかな芝居だったがなかなかおもしろかった。小松左京の名前が出たのは,わかぎゑふが関西のSF界と関係が深かったということ?
劇中で落語家の役をしていたのが笑福亭銀瓶だったというのは,終演後にパンフレットを見てからやっとわかった。売店で自著が販売されていますと宣伝していたところで,誰かなと思った。現実の2025万博前の状況は,当時1970万博前に比べるとよくもわるくも生ぬるいことになっている。大阪の行政を皮肉りつつも,当時の反対論を未熟な学生さんの反抗だけで描写しているのは,ちょっといただけないが,まあ,こんなものか。
描かれていた大阪は,自分が阪大への進学を機に暮らすようになった時代や場所そのものである。天牛書店などの古書店を巡って,頻繁に道頓堀に通っていた頃なので,当時の空気が懐かしい。
さて,すーちゃん,むぎちゃんと,かざちゃんのプレゼントを探して,デパートや新しくなったHANDSや書店などを何箇所も回ったけれど,どうにもこうにもピンと来ないので挫折してしまった。前回の万博から55年経った大阪の街には,モノと情報はあふれているのだけれど,なんだかまったく楽しくないのだった。いや,それとこれは話が違うのだけれど・・・,どうやらお母さん達に直接希望を聞いたほうがよさそうである。
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